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YUブログ[海田悠ブログ]

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新閣僚の顔

2009年09月17日 | Weblog
民主党を中心とした政治体制がスタートしました。新閣僚のお顔は一部をのぞいてあまり馴染みがない。テレビを通じて私たちは多くの政治家の先生達の顔を覚えていく。残念ながら今までは野党でありました民主党の先生達のお顔は私を含め多くの人はあまり認識がなかったと思いますが、これからは,毎日のようにテレビを通じて,新政権の先生方のお顔を拝見する事になる。昨日の閣僚の「覚悟を決めた」厳しい表情で「国政をやるという面構え」が、今後どのような「面構え」に変わっていかれるのかとても興味があります。



イチローの「貌」について

2009年09月14日 | Weblog
9年連続200本安打達成、おめでとう!
大リーグに行く前からイチローという人間をいつか撮ってみたいと
思っていました。
今なお、その思いは実現しておりませんが、
この人ほど自分の貌を着実に形成している人は稀である。

アメリカに行く直前のイチローには未知なる世界へ
果敢に挑戦を挑む若武者の「風貌」を感じた。
一抹の不安を見せるのが常人だとすれば、彼には次々と記録を
創っていこうという、そんなチャレンジャーの「面構え」を感じました。
そして毎年、記録を塗り替えていく彼の貌は
求道者のような雰囲気がありました。

近年、彼の貌にはそれをも超えた、
人間的大きさを感じさせる風貌に変わったような気がします。

天才だからといっておごる事もなく、謙虚に振る舞う仕草、
そしてあのベース上での美しいフォーム…
毎年、自分に課題を与え、それを達成していく意志力。

イチローの偉業は、口では簡単に言えるが、なかなかできるものではない。
一つの事をコツコツと成し遂げる情熱、それを極めていく努力と意志力。
彼の9年連続200本安打は、私達に無言の内に「勇気」と、
「日々研磨する」大切さを教えてくれている。

ありがとう、イチロー。


「産業人魂」撮影日記

2009年09月11日 | Weblog
エーザイ(株)の社長、内藤晴夫さんを撮影した。

「写真はお好きですか?」と質問すると

「写真は嫌いです」とお答えになった。

「なぜお写真が嫌いなのですか?」

「笑いたくもないときに笑えと言われるから」

「じゃあ、今日は笑わなくてもいいですよ(笑)」

と言って撮影はスタートした。

撮影が進むにつれて楽しくなられたのか、
一枚一枚に、コメントされるようになりました。

「この写真は、何か企んでいる顔ですね」
「うん、これは私の性格にどんぴしゃですね!」

「それにしてもごりっぱなまゆげですね」と質問すると

「そうなんです。これがうちの遺伝なんですよ
これでもちょっとは整えてもらってるんです(笑)」

とても和やかで楽しい撮影となった。

それにしても、内藤さんは色々な面相をお持ちの方である。
興味の尽きない御顔である。

美しい皺

2009年09月08日 | Weblog
「皺」について…。

一般に皺というと、年を取ったとか、老けたとか
マイナスのイメージで捉えられがちですが、
人間年を重ねると皺が出てくるのは当然である。

ただ、親から受け継いだDNAにもより、
若くして皺のあるひともいれば、
70歳になってもそんなに皺のない人もいる。

皺にも色々あるが、美しい皺ってあるんですよね。
人の生き方や、その人物の性格が美しい皺を形成するようですね。

長年、私が各界の人物を撮影してきて感じたことですが、

「少年のように好奇心旺盛で、感受性が鋭く、物事を素直に見る心を持っている」

そういった人たちに美しい皺の人が多いように見受けられます。

同時に皺には、その人の「生き様」が刻み込まれている。

撮影の折、その人物の皺を観察しながら
その人の過去から現在までの生き方を想像するのが、とても楽しい。

ただ、私が思うに御婦人に関してはこの見方は当てはまらないのかもしれませんね…

かく申す、私の「皺」はどうでしょう?


                            撮影 長野容子

青春とは

2009年09月07日 | Weblog
長年の友人とランチをしながらの話題。

年を老いるとはどういうことかと。

怖いものしらず、真っ直ぐに突っ走る、それが青春ならば

物事の先が見え、慎重に行動するようになり

情熱に少し欠けるようになり、要領良く行動するようになる。

それがひょっとしたら年を老いるということではないかと。

青春とは真っ直ぐに進んで心が燃えるという事。

だとすれば、

年を老いても心が燃えている人は青春だね。

物の道理が分かると人間は臆病になる。

されど、道理は必要である。

人間って、やっかいですね。

連休フイルムの整理

2009年07月20日 | Weblog
この連休は20年前のポートレートフイルムの整理に時間を費やしました。一枚一枚チェックしているうちにまるでタイムスリップしたかのようにその当時のその方との会話が浮かんで懐かしく思いました。また当時ベストの一枚と思っていた写真よりも今みれば別の一枚が案外よかったのではと思たりもしました。「どうしてだろう」「時が経つにつれた違う写真がよく見えたりするものでしょうか。それにしても20年前の人たちの多くは鬼籍であるのにも関わらず「相変わらず、魅力に満ちた顔」をされていました。

人物写真はいつも緊張する

2009年05月18日 | Weblog
人の写真を撮る時はあらかじめその人物なりを下調べしてから撮影に臨みます。時として調べたデーターとは大違いの人も。先日撮影した人は、記事写真などマスコミでの取り上げ方は所謂「やり手の経営者」でしたが、私と向かい合っているその人は「穏やかで,もの静か」な印象の好人物でした。「偏見とか噂とか記事データーなどでその人を捉えてはいけない。会って話をしてみないと、しかもお互いを理解し合う気持ちがなければ人物はわからない。ところで撮影直前のわたしの心理状態ですが、それはそれは「緊張感」と早く良い写真を撮りたいという「焦り」の気持ちが交差しています。舞台役者の方が舞台に上がる前は「すごく緊張すると何年してもいつもそうです」あの気持ちわかりますね。ベテランになればなるほどそうかもしれませんね。もちろん撮影に入れば、そのようなことは忘れて、夢中になっていますがね。そして緊張感があればあるほど撮影後のビールが一際うまいですね。撮影中の心構えは「好き嫌い」でその人物を捉えるのではなく「素敵な素顔」のその人物を表現することです。私の人物写真の理想は「鏡を見ているその人そのものを表現したい」誰にも見せないその人の姿と心を捉えてみたい。困難な理想ですがねぇ…

写真の力?

2009年05月09日 | Weblog
写真を職業にできたことに感謝します。今日は私の真骨頂であります人物写真のことを少しだけ「瞬間を刻み込む表現芸術であります写真はモデルの方にお会いした瞬間にその「人物の魅力」をカメラに収める。それが歴史に残る。後の世の人が「一枚の写真」を見てその人物像を想像する。また,写真はことばの壁、制限された短い時間であっても「心」が通じる。十数年前、英国人が日本に来日。その人物を撮りたい気持ちが通じ、撮影了承、時間は「1分」。トラブルがないように、予め何度もアシスタントとリハーサルを重ねる。そして撮影当日、緊張感と1分という時間的プレシャーの中「3枚」撮影。そのとき「人間て素敵で、面白いなあ」。是非ともあってみたいと思っていた人物の目前にしての感動が相手の方にも伝わり、瞬時に私の表現意図も理解していただけました。「誇りと自信に満ちあふれながらも,慈愛に満ちた表情の写真」を捉えました。同席したアシスタントも「今日はたった1分なのにとても感動しました。そして先生良い写真が撮れましたね」「人の心と心を通じさせる力が写真にはあるのかもしれません」だからやめられないのです、写真が。そのとき英国の方に私が申し上げたことばは「お会いできてとても嬉しいです。お写真をお願いします」。

産業人魂

2009年05月01日 | Weblog
20年前に「経営者の肖像」という写真集の撮影を始めました。高度成長期の日本を代表する経営者130人の群像です。そして今、この困難な100年に1度と言われる激動期の時代の経済人たちを撮りたくなりました。この時代を生き抜くには原理原則に立返り、再び再生を図る。その新シリーズとして「産業人魂」として撮影をスタートする。昨日は経済同友会代表幹事の桜井正光氏を撮影。質問「この困難な時代をどのように」
「日本の強みは現場力です。現場の一人一人が高い意識を持っていますね。その強みと、欧米のシステム創造力を学び、取り入れることが大事だと思います」、、、桜井さんの話は止まらないほど熱弁であります。ついつい私も、のめり込んでいきますが,与えられた時間には制限があります。このままではお話を聞くだけで終わってしまいます。焦る気持ちを抑えながら,「あと2分で,撮影に入ろう」と決めながらも,チャッカリポーズを決める私であります。新聞雑誌で見る桜井さんの写真はどちらかというと強面のものが多いが,お話をされているときの表情は穏やかで笑顔が可愛い。私はその表情をとらえることにしました。出来映えは上々であります。いずれ写真集になりますから,その時までお預けにしておきます。それにしても大変な時代であります。でも不謹慎ではありますが面白さも感じます。

パリオペラ座バレエ学校2009年日本公演

2009年04月28日 | Weblog
4月25日東京文化会館、オペラ座バレエ学校の公演。2003年パリオペラ座来日。演目「バヤデール」あまりの美しさに、撮影中にもかかわらず涙が止まらない感動を受けました。職業的に客観的に物事を見なければいけない立場の人間が心から泣かされました。オペラ座はそれほど衝撃的でした。そして今回、未来のエトワールになるであろうスターの卵さんたちの公演を見ました。「かわいい」会場の人たちも温かい気持ちですべて受け入れている印象でした。この子たちの中の何人かが未来のエトワールになるであろうと思いながら、しばし時を過ごしました。