YUブログ[海田悠ブログ]

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気力と体力とお金

2009年09月24日 | Weblog
先般、「8月の鯨」老姉妹の日常生活を描いた映画です。出演者たちも皆さんお年を重ねた有名な役者さん達で、仕草の一つ一つがとてもリアル感があり、台詞の一語一語に共感を覚えましたね。久しぶりにじっくりと映画鑑賞をした気持ちになりました。二人とも連れに先立たれて、姉妹で時には口喧嘩をしながらも、どこかかばい合いながら生きていく‥‥妹の招きで訪ねてきた老人がふと漏らす言葉が「年を取ると生きていくのも気力がいる、そしてすこしのお金がいる」映画を見終わって私の脳裏からこの言葉が離れませんでした。「気力とお金」凄いリアルさを感じました。そしてなぜだかわかりませんが、勇気をもらったのです。「生きるには気力がいるそして、僅かなお金」

撮影日記

2009年09月19日 | Weblog
産業人魂シリーズ三井物産会長槍田氏撮影。ピンクのワイシャツにネクタイを数本持参されました。どのネクタイも可愛い動物の絵柄です。「万巻の書を読んだとて、その人物以上の経営はできない」等身大以上の成果を期待する事はできない」「人間としての真摯に努力するのみである」「笑顔のあるところに人がよってくる」経営も芸術もその人物以上にはならないのですね。日々の切磋琢磨の連続。182センチの大柄で学生時代はラグビーをされていた。「体を動かすのが好きでね、今は家族共々スキューバーダイビングをしています。潜られる深さは30メートルだそうです。世界中の海を潜られるそうです。でも沖縄の海が一番きれいとか。何か考えますか、潜っているときは?「とても気持ちがいいです,何も考えません,目の前に一杯魚がいて,自分も魚になった気分です」とてもフレンドリーな人物。

ミラノスカラ座

2009年09月17日 | Weblog
先日ミラノスカラ座の来日公演からヴェルディ作曲「ドン・カルロ」を観劇する。指揮ダニエル・ガッティ。4時間半の長い時間がなんと短く思った事でしょう。「ブラボー」の一語に尽きる。出演者ひとり一人の声量が劇場内を響き渡り、椅子を伝わって私の体にその声量が伝わってくる。人間の声が「こんなに美しく、魂を高ぶらせるのか」と実感しました。ダニエル・ガッティの指揮もすばらしかった。ミラノスカラ座ありがとう。


新閣僚の顔

2009年09月17日 | Weblog
民主党を中心とした政治体制がスタートしました。新閣僚のお顔は一部をのぞいてあまり馴染みがない。テレビを通じて私たちは多くの政治家の先生達の顔を覚えていく。残念ながら今までは野党でありました民主党の先生達のお顔は私を含め多くの人はあまり認識がなかったと思いますが、これからは,毎日のようにテレビを通じて,新政権の先生方のお顔を拝見する事になる。昨日の閣僚の「覚悟を決めた」厳しい表情で「国政をやるという面構え」が、今後どのような「面構え」に変わっていかれるのかとても興味があります。



イチローの「貌」について

2009年09月14日 | Weblog
9年連続200本安打達成、おめでとう!
大リーグに行く前からイチローという人間をいつか撮ってみたいと
思っていました。
今なお、その思いは実現しておりませんが、
この人ほど自分の貌を着実に形成している人は稀である。

アメリカに行く直前のイチローには未知なる世界へ
果敢に挑戦を挑む若武者の「風貌」を感じた。
一抹の不安を見せるのが常人だとすれば、彼には次々と記録を
創っていこうという、そんなチャレンジャーの「面構え」を感じました。
そして毎年、記録を塗り替えていく彼の貌は
求道者のような雰囲気がありました。

近年、彼の貌にはそれをも超えた、
人間的大きさを感じさせる風貌に変わったような気がします。

天才だからといっておごる事もなく、謙虚に振る舞う仕草、
そしてあのベース上での美しいフォーム…
毎年、自分に課題を与え、それを達成していく意志力。

イチローの偉業は、口では簡単に言えるが、なかなかできるものではない。
一つの事をコツコツと成し遂げる情熱、それを極めていく努力と意志力。
彼の9年連続200本安打は、私達に無言の内に「勇気」と、
「日々研磨する」大切さを教えてくれている。

ありがとう、イチロー。


「産業人魂」撮影日記

2009年09月11日 | Weblog
エーザイ(株)の社長、内藤晴夫さんを撮影した。

「写真はお好きですか?」と質問すると

「写真は嫌いです」とお答えになった。

「なぜお写真が嫌いなのですか?」

「笑いたくもないときに笑えと言われるから」

「じゃあ、今日は笑わなくてもいいですよ(笑)」

と言って撮影はスタートした。

撮影が進むにつれて楽しくなられたのか、
一枚一枚に、コメントされるようになりました。

「この写真は、何か企んでいる顔ですね」
「うん、これは私の性格にどんぴしゃですね!」

「それにしてもごりっぱなまゆげですね」と質問すると

「そうなんです。これがうちの遺伝なんですよ
これでもちょっとは整えてもらってるんです(笑)」

とても和やかで楽しい撮影となった。

それにしても、内藤さんは色々な面相をお持ちの方である。
興味の尽きない御顔である。

美しい皺

2009年09月08日 | Weblog
「皺」について…。

一般に皺というと、年を取ったとか、老けたとか
マイナスのイメージで捉えられがちですが、
人間年を重ねると皺が出てくるのは当然である。

ただ、親から受け継いだDNAにもより、
若くして皺のあるひともいれば、
70歳になってもそんなに皺のない人もいる。

皺にも色々あるが、美しい皺ってあるんですよね。
人の生き方や、その人物の性格が美しい皺を形成するようですね。

長年、私が各界の人物を撮影してきて感じたことですが、

「少年のように好奇心旺盛で、感受性が鋭く、物事を素直に見る心を持っている」

そういった人たちに美しい皺の人が多いように見受けられます。

同時に皺には、その人の「生き様」が刻み込まれている。

撮影の折、その人物の皺を観察しながら
その人の過去から現在までの生き方を想像するのが、とても楽しい。

ただ、私が思うに御婦人に関してはこの見方は当てはまらないのかもしれませんね…

かく申す、私の「皺」はどうでしょう?


                            撮影 長野容子

青春とは

2009年09月07日 | Weblog
長年の友人とランチをしながらの話題。

年を老いるとはどういうことかと。

怖いものしらず、真っ直ぐに突っ走る、それが青春ならば

物事の先が見え、慎重に行動するようになり

情熱に少し欠けるようになり、要領良く行動するようになる。

それがひょっとしたら年を老いるということではないかと。

青春とは真っ直ぐに進んで心が燃えるという事。

だとすれば、

年を老いても心が燃えている人は青春だね。

物の道理が分かると人間は臆病になる。

されど、道理は必要である。

人間って、やっかいですね。