大地震でした
山形も立っていられるのがやっとなほど 揺れました
3/11 16時
停電により仕事にならず 会社は従業員全員の早期帰宅を命じました
信号機も全く作動せず 地震直後は渋滞を縫ってのマイカー帰宅となりました
車内のテレビでは太平洋側で起きた大地震の放送が延々と報道され続いています
「とんでもないことが起きたんだ」そう考えると ハンドルを握る手は 気をつけなければ震えてきそうです
途中のコンビニ駐車場には おそらく食糧確保のためと思える買い物客の車が満車状態
自宅近くにもようやく近付き 心にも余裕も出来たので 近所のコンビニに寄ってみることに
17時過ぎ
辺りは暗くなりかかっています
店内もやっと見えるくらいになっています
おにぎり・パン・弁当売り場・乾電池の棚は 当然空っぽです
ようやく見つけたカップ麺を5~6個・水のペットボトルを数本カゴに投げ入れ自宅に戻ると 妻も今し方帰宅したようで 同じような買い物袋がありました
「電気が来るまで何日かかるのかもわからない」
「もっと大きな地震がくるかもしれない」
そんなことを考え 長期戦に備えました
何度か捨てようとしたけど保管しておいた石油ストーブを引っ張り出し
幸い水道とガスだけは災難を免れたため 鍋や空ペットボトルに水を貯めました
19時
辺りは真っ暗です
すこし高台にある自宅からは山形の中心部の灯りが夜景のごとく望めるはずなのに
今夜ばかりは 真っ暗です
何も見えません
空に見える 細長い月と星だけがいやに光って見えました
唯一の情報源となる携帯ラジオに耳を傾けながら 妻の買ってきたおにぎりとカップ麺をいただきました
しかしラジオから流れてくるのは 太平洋沿岸の壮絶な津波による被害状況だけです
灯りは、キャンプで使っていた「ランタン」があるで ロウソクとは比べようもない明るさだったのがせめてもの救いでした またここで妻と二人温かい食事が出来るだけでも幸せと思わなければなりません
21時30分
寝室に非常持ち出しのリュックと長靴 防寒着 ヘルメット 懐中電灯 携帯ラジオ 水 食料を置き
万が一1階部分が倒壊しても2階に水と食料があれば何とかなると考え あえて2階で就寝
ラジオのスイッチは入れたままにしました
懐中電灯を一旦切ろうものなら 目をつぶっても開いても全く変りません
隣に寝ている妻の顔さえ確認できません
数分おきにやって来る余震 その度に目が覚め またうつらうつら
3/12 5時
朝がやってきました
いつになく冷え切っていると感じたのは 私だけではないはず・・・
気になっていた妻の実家で独り暮らすばあちゃんの無事は確認していたものの
普段から火事を心配していたばあちゃんは 石油ストーブをすべて処分していたため一切の暖房機が使えない
私達が「万が一のために ストーブ買ってあげる」と言っても
ばあちゃんは「危ないから 要らない」の一点張り
こんな事になるんなら無理矢理買ってやるべきだったと後悔するも 後の祭り
先日妻が買ってあげた「ホッカイロ」を体中に貼り付け凌いでいるという
せめて朝ご飯をいっしょにとろうと 買い置きの食料を持って車で出発
国道も信号機がまったく動いていない
交差点では細心の注意を計りながらようやく到着
実家に入ると居間には ナント昔懐かしい火鉢が・・・
赤々と炭が燃えておりました
作業小屋のどっかから見つけてきたのでしょう
しかし 「炭は?どうしたの?」
アウトドア好きのばあちゃんでもありません BBQ(バーベキュー)好きでもありません
「昔 蚕(かいこ)を飼っていたときに使ったんだ」という しかも大量の炭が保管してあった
昔って 何十年も前だよね 確か妻が小学生の時の話を聞いたことがある
ばあちゃん家の小屋はまさに『宝の山』だ
昨日のうちに心配して泊まってくれた妻の姉さんと 4人で朝食を食べながら昨日からの出来事を話す
ばあちゃんにも笑顔が戻った瞬間だった
土鍋でのご飯の炊き方を 妻がばあちゃんに教え 暗くなる前に自宅に戻った
冷たい家にはネコだけが待っていた
ラジオからは「山形市××町で電気の復帰という情報が入りました」そんな声が聞こえてくるが
我が家には一向にそんな気配は感じられない
暗くなる前に石油ストーブに灯油を入れていた そのとき家の中から妻の叫ぶ声が
「電気! ついた!」
17時45分
約27時間ぶりの電気だ
ここで、今回災害時に不足した(あって良かった)物 一覧
1.携帯電話の充電器(乾電池型と自動車から充電できるものなどの複数選択が出来るタイプ)
2.大量の乾電池(数種類)
3.空ペットボトル(格安焼酎4㍑=80℃くらいのお湯を入れてコタツに入れればホンワカ暖まります)
4.石油ストーブ
5.カセットコンロ(ボンベ)
6.アウトドア用品(サバイバル関連商品)
特に、一般的に昭和の時代に使用した物など(電気いらずでだいいち 頑丈)
※オール電化の家に住んでいる知人は ひたすら「寒さに耐えた」という事を聞きました(聞いたところによると、オール電化の家の中にたとえば石油ストーブ(ファンヒーター含む)を持ち込んだ場合 家の補償が全く効かなくなると言うことを聞いたことがある 正確じゃなかったらゴメンナサイ)
最後に 今回被災された皆様へお見舞い申し上げます
また 一日も早く復興されることを心より願っております
生きていれば 何とかなります がんばりましょう