「不眠症のためにブルーライトを遮断する」
スマートフォンなど、ブルーライトを発する電子機器を寝る前に使うと、睡眠に関わるホルモンであるメラトニンの分泌を抑制することなどによって、睡眠の問題を悪化させる可能性があると言われています。
この研究では、就寝前にブルーライトをカットするレンズ("琥珀色"のもの)を使うことで、不眠症の人の睡眠を改善させるかどうかを検討したものです。
不眠症状をもつ患者14名(うち8名が女性、平均 46.6歳)が、ブルーライトカットレンズ、もしくは対照のレンズのいずれか(フレームは軽量のものを使用)を、連続7日間、就寝前の2時間着用し、その後4週間中断したのちにもう一方のレンズと交換してさらに7日間使い(クロスオーバー試験)、ピッツバーグ不眠症スケールthe Pittsburgh Insomnia Rating Scale (PIRS) などを用いて睡眠障害の状況を調査したというものです。
その結果、
PIRSの合計スコアおよび各サブスケールのスコアは、ブルーライトカットレンズを用いたときのほうが、クリアレンズ使用時と比べて有意に改善したとのことです (p-values <0.05)。
覚醒時間は延長し、自覚的な睡眠時間(mean subjective total sleep time (TST))や睡眠の質も改善。アクチグラフ(小型加速度センサー)を用いた睡眠時間測定でも、ブルーライトカットレンズ使用時のほうが睡眠時間が長くなっていたそうです (p = 0.035).。
ということで、
1週間にわたり、就寝前の2時間、ブルーライトカットのメガネを着用することで、不眠症患者の睡眠が改善したという結果です。
なかなか眠れないなあと悩みつつ、寝る前についついスマホを見てしまう人は(なるべく就寝前にはスマホをオフにするのが本来おすすめですが)、ブルーライトをカットするメガネを着用するようにしてみてはいかがでしょうか。メガネをかけるだけなので、特に副作用もないですしね。
Shechter A, et al.
Blocking nocturnal blue light for insomnia: A randomized controlled trial.
J Psychiatr Res. 2018 Jan;96:196-202. doi: 10.1016/j.jpsychires.2017.10.015. Epub 2017 Oct 21.