新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
2021年がやってきました。
2021年は、1571年生まれであるカラヴァッジョの生誕450年の記念すべき年!
そして、ロベルト・ロンギ監修の歴史的な大回顧展、1951年4〜6月のミラノの「カラヴァッジョとカラヴァッジェスキ展」の開催から70年の記念すべき年!でもある。
昨年秋のこと、1951年のカラヴァッジョ展についての書籍の存在をブログの縁で知る。
イタリア語を読むことはできない。それでも掲載図版を楽しみたい。
と、衝動的にネット注文。クリスマス・年末年始+COVID-19のご時世、到着まで長期戦を覚悟していたが、DHL発送で、書店→トレヴィーゾ→ブレーシャ→ライプツィヒ(ドイツ)→東京(成田)→我が家と、注文から2週間、発送から1週間弱での到着。早い!
PATRIZIO AIELLO 著
『CARAVAGGIO 1951』
Terza edizione, 2020
Officina Libraria, Roma
予想どおりにイタリア語の文字だらけ。
現在、掲載写真を眺める限定で楽しんでいるところ。
特に展示風景。
特にサン・ルイージ・デイ・フランチェージ教会コンタレッリ礼拝堂の「聖マタイ3部作」。
現地さながらに「コの字型」の一画を設けて3点を設置、その一画内には入れないようにし、結界の外から眺める展示方式。
ただ、「コの字」の角度は90度より大きくしているように見える。鑑賞しやすくなるよう配慮したのだろう。
不思議なのは、《聖マタイの召命》と《聖マタイの殉教》が、現在とは逆に配置していること。
《聖マタイの召命》の若い聖マタイ(イタリア人には支持されていない説による)は鑑賞者側ではなく、奥の側にいる。
何故?本書に説明があるのかな?
掲載された展示風景の写真は、カラヴァッジョ作品の展示室に限ると、展示室1、3、4、5の4室。
その4室も全ての作品が写っているわけではない。23点。9点がない。
また、展示室2(8点)と展示室6(マルタ以降の6点)の写真はない。
残念だが、70年前の現実なのだろう。
本書に掲載された出品作リストは、展示風景写真に写っている作品については通常の濃さの文字により、写っていない作品については薄い文字(赤文字をモノクロ印刷した感じの文字)により表示することで、判別しづらいとはいえ、読者の便宜を図っている。
以下は、本書からではなく、ネットで見かけた嬉しくなる写真。
さらに付け加えると、2021年は、日本におけるカラヴァッジョ作品の初来日から55年、そしてカラヴァッジョ回顧展の初開催から20年の年でもある。
2021年春、東京・国立新美術館では、「カラヴァッジョ《キリストの埋葬》展」が開催予定!!
本来であれば、2020年秋の開催であったが、COVID-19の影響により延期、結果としてカラヴァッジョ記念年の開催となる。楽しみである。
どうか、この楽しみが再び奪われるようなことがありませんように。