投錨備忘録 - 暇つぶしに借りた本のメモを残すブログ

日本の生産性、欧州の生産性 ただのメモです

Quora(クオーラ)というQ&Aサイトがある。メールで毎日更新通知が届く。私が興味がありそうなものを送ってくるのでついつい目が行く。今日は「日本企業は人件費をケチりすぎていますか?」という問いに生産性で答えている人がいた。みんながそうだと言って良い。

日本の労働分配率はアメリカとヨーロッパの間くらいだから企業は人件費として払うものは払っている。日本の企業は人員に余裕があるが、欧米の企業は最低限の人員で日本と変わらないoutputを出しているため比較して生産性が高いという意見が多い。日本企業は余剰な人員を抱えているからその分、個人に支払われる給与も減るのだという意見だ。それもあるだろう。

欧州の企業勤務だという人が、そこでの働き方、というより休み方について書いてあったのを興味深く読んだ。

『欧州の会社で働いていますが、夏に1か月のバケーション、冬もクリスマス休暇、春にはイースター休暇を取ります。その代わり、日本の方がはるかに祝日は多いですね。祝日じゃないと休みを取りにくいですからね。上司や同僚の目、同調圧力は強いです、怖いです。欧州ではその人が休みを取っていると、誰も代わりがいないから事実上ストップします。遅れていても残業しません。残業したら、その分どこかで代休を取らなくてはなりません。遅く帰っても10時間は家にいなくてはなりません。プロジェクトは送れます。それがデフォなんです。日本のデフォとはかなり違います。』

誤字もあるけど原文のママ。

「担当者が休みを取ると誰も代わりがいないから事実上ストップ、仕事が遅れていても残業しない、プロジェクトは遅れます、それがデフォルトです。」

これを読んで思い出したことがあった。以前、某県にある精密機械メーカーから仕事の依頼があり、請けたことがある。本来なら請け負いたくない内容だったが売り上げが計画未達、年度末までに少しでも嵩を上げたかった。季節は暮れも押し詰まった時期。その企業は年度末には薬品メーカーに納めなくてはならないが、アプリの不具合が直らないという。なんでうちなんかに頼んできたかというと、元はイギリス製のシステムで今はアメリカ企業に譲渡されていて、イギリス人とアメリカ人の技術者が来日して張り付いていたのだが、クリスマス休暇で帰国してしまったそうなのだ。不具合をほったらかしで。年が明けるまで再来日は無いという。結局、うちの技術者はクリスマスも正月もそっちのけで対応し、別の顧客についていた技術者を日替わりで呼んで来たりしながらなんとか不具合を直し間に合わせた。結果が出ないから仕事納めの日まで私と担当営業が呼び出され土下座状態だった。本来うちがやる仕事ではなくて頼まれてきているのだけどな、、、、。

確かに日本とデフォルトと欧米のデフォルトの意味が違う。日本の生産性が高いというのは働き方に難があろうともいかに詰め込んで結果を出すかという感じだが、欧米のそれは正しい働き方がありそれを行使して結果を出すという感じ。

「担当者が休みを取ると誰も代わりがいないから事実上ストップ、仕事が遅れていても残業しない、プロジェクトは遅れます、それがデフォルトです。」

これが認められている世界なら「two-man rule」や「backup」は気にしなく良い。人員はギリギリで良いわけで、経験値が上がれば上がるほど効率が良くなるから年齢が高くても同じことをさせることで雇い続けられる。

「担当者が休みを取ると誰も代わりがいないから事実上ストップ、仕事が遅れていても残業しない、プロジェクトは遅れます、それがデフォルトです。」

日本はこれを認める世界になる必要がある。かな?

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