シャンチー(中国象棋)の日々~三千年の歴史、5億人の愛好者

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シャンチー(象棋)の2019全日本選手権はグエン・チ・チュン選手が3連覇

2019-04-29 | 国内トーナメント
シャンチー(象棋)の第46回全日本選手権は、4月28日、29日、東京・目黒区民センターで開催され、グエン・チ・チュン選手が3連覇を達成しました。

A級では第5ラウンドを終わって、石傑選手が5連勝でトップ、グエン選手が4勝1和(引き分け)で追う展開でしたが、第6ラウンドでグエン選手が黒(後手)で石選手を下して逆転、この両者の決勝戦となった第7ラウンドでも、グエン選手が石選手を破り、3連覇を達成しました。

3年連続日本チャンピオンは、徐永根(1982-84年)、沈浩(1989-93年、5年連続)、張迅(1999-2001年、但し99年の全日本優勝は中国シャンチー協会所属の趙国栄選手のため、2位の張迅選手を規定により日本選手権者と認定)、山崎秀夫(2006-08年)に続く5人目の記録です。

グエン選手の日本滞在期間は3年のため、今回が全日本選手権最後の出場となりました。

B級は、第5ラウンドまでの上位4名による準決勝を勝ち上がった曽根敏彦選手と山本賢三選手の決勝戦となりましたが、曽根選手が山本選手を破って、念願の初優勝を果たしました。

国際試合の経験も豊富な曽根選手は、B級優勝を経験しないままA級出場を続けていましたが、今回、レイティング1200-1399はA、Bいずれのクラスにも出場できるという規定によりB級に出場、このクラスでは格の違いを見せつけ、「遅すぎた優勝」を飾りました。

山本選手は長く東北被災地の復興事業に加わったため、全日本選手権を長く遠ざかっていましたが、久しぶりの出場にも関わらず、衰えぬ棋力、気力を見せました。

今回から設けられた「敢闘賞」は、静岡から参加の三輪恵実選手、広島から参加の中曽一滝選手、初出場ながらB級で5勝(うち不戦勝1)2敗の好成績を収めた鷲北繁房選手に贈られました。

鷲北選手は、今夏にも所司和晴選手によるシャンチー入門書の出版を計画している「双峰社」の代表で、「所司さんの原稿をこっそり読んできました」とのことでした。

各級の成績は次のとおり。

◆A級
優勝:グエン・チ・チュン(東京) 2位:石傑(神奈川)、3位:所司和晴(千葉)、4位:黄雅輝(群馬)、5位:可児宏暉(広島)、6位:服部亜光(埼玉)

※日本シャンチー協会では、全日本選手権出場に国籍要件を設けていません。ただし、外国(地区)のシャンチー協会に所属する選手が優勝した場合は、その選手を「日本選手権者(=日本チャンピオン)」とせず、2位の選手を日本選手権者としています。グエン選手はベトナム国籍ですが、ベトナムシャンチー協会に所属する選手でないことを本人に確認しています。

◆B級
優勝:曽根敏彦(静岡)、2位:山本賢三(東京)、3位:熊野和伸(東京)



グエン・チ・チュン選手


曽根敏彦選手


A級入賞者。左から6位服部、5位可児、4位黄、小熊理事長をはさんで3位所司、2位石、優勝グエンの各選手


B級入賞者。左から3位熊野、優勝曽根、小熊理事長をはさんで2位山本選手


試合後のパーティー


A級成績表


B級成績表

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