カキモトジュンコ日記

by Junko Kakimoto

お知らせ

2014年05月09日 | Weblog

5月号の「ビーズアップ」のカルチャーページで、アデル・エグザルコプロスさんを撮影させていただきました。カンヌでパルムドールを受賞して現在絶賛ロードショー中の「アデル、ブルーは熱い色」の主演女優さんです(役名もアデル)。

試写を拝見したのですが、同性愛が大きなテーマとして描かれてるけれど観る人を限定しない、誰にでも開かれた作品だと感じました。撮影当時19歳で、全シーンをノーメイクで臨んだというアデルさんの、涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった泣き顔や、食事や眠る場面の子どもみたいに無防備な様子、恋人と抱き合うときのずっしり力強い手と足と腰と背中とお尻と乳房・・・最初から最後まで全部、身体と表情のひとつひとつが美しかったです。それと「階級」が違うカップルのどうにもならない”認識のズレ”がリアルに表現されていて、胸に突き刺さりました。

来日されたのはまだ寒い時期だったので最初はコートを着ておられたのだけど(ロケだった)、5分だけがんばれますか、と下手な英語でたずねたところ「グレイト!」とにっこり笑って、コートを脱いでカメラの前に立って下さったアデルさん、ありがとう。