♪夢見る時間が過ぎたら♪

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沢田研二ポエム 枯葉 その3

2013年10月22日 21時37分38秒 | 沢田研二のポエム

枯葉についてジュリーのひとりごと

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 秋っていうのはなんとなく寂しい感じがしますね。

別れとか、ロスト・ラブなんていうことばがピッタリとあてはまるんじゃないかな。

 都会生活をしていて、冷房のきいた建物の中にいると、

季節の微妙な移り変わりにも、鈍感になっちゃうんです。

 たまたま、道を歩いていて、足もとを風に吹かれて、2、3枚の枯葉が、

コロコロところがっていくのをみると、ああ、もう秋なんだなぁって、気がつくんです。

 僕が育った京都は、わりに緑が多いので、秋になると、

それこそ枯葉がいたるところにっていうわけ。

 紅葉、落ち葉、枯葉、みんな同じようなものを表現しているのに―

枯葉っていうのはいちばん寂しい感じがしますね。

枯葉をかき集めて火をつけると白い煙がスゥーっと昇っていき、

そう、枯葉の一枚、一枚は“失われた恋”その恋のなきがらを燃やしているみたい―

あとに残るのは、燃えつきた灰、その灰も、風に吹かれていつの間にか散ってしまう。

 おとなになると、どうも感傷的になるけど、子供のころの思い出っていうのは、

まるで逆のことです。

 山なんかに遊びにいき、枯葉のカーペットの上を歩くと、カリッカリッと葉が、つぶれて、

まるで、すばらしい冒険に、これから出会うような感じがしたりしてね。

 枯葉っていうのは人を思い出の世界に誘うんですね。

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女学生の友より

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