うだるような暑さ、湿度が高く疲労が蓄積しやすいなかでの勝点3獲得は良かった。守備もしっかりと機能し、無失点で終えたことも評価出来る。相手やコンディションなどを考えれば常に大勝出来る訳ではないし、結果として最少得点差で勝ったことは素晴らしい。ただし、結果としてだ。
前後半ともに、東京がほとんどボールを支配した。先日の3対0で勝利した日本×韓国に影響されたのかは解からないが、狭いスペースで相手をあざ笑うかのようにパスやドリブルで翻弄して相手ゴールへと向かう。蒸し暑いなかで走らされる草津の選手たちを見て、少なくとも後半は運動量も落ち、ゴールを奪えるシーンが見られるだろうという予感はあった。ただ、ゴール前までは運ぶものの、そこからがなかなかいい形で終われないことが多かったのも事実。華麗なパス回しは見ていて楽しいだろうが、あくまでも目的はパス回しで魅了することではなく、ゴールを奪うことを忘れてはならない。厳しい気候条件を考慮したパフォーマンスなのかもしれないが、だからこそ、出来るだけ早く、獲れるチャンスがある時に先制をするのが得策なのだ。そういった意味で、不完全燃焼というか、心身ともにだれそうな展開で、事実、後半は間延びした感が否めなかった。
相変わらずフリーランニングを積極的に仕掛けているのは羽生くらいなのだが、それでも今日のパフォーマンスとしては草津の1つ、2つ上を行っていた。だが、谷澤が倒されてPKを得なかったら、スコアレスもあったんじゃないか、またはカウンターを受けての失点もあったんじゃないか、と考えられなくもなかった。
途中から田邉に代えて石川を投入。スピードを生かしての突破は、前半から走らされてかなりの運動量を要していた草津にとっては脅威となった。試合を決めるために、もう少し早く、選手の疲労も考慮して、選手起用をしてもよかったのではないかと思った。シュート数は20本対4本、CKは11本対4本、直接FKも18本対6本といずれも圧倒してきた訳だが、脅威となったものはどれだけあったか。草津のDF柳川は「東京はほかのJ2のチームと違い、ボールを回して縦に来ないからブロックを作れる時間がある。だから、センターバックとしてはやりづらくはなかった」と言っている。相手にとって守りづらい時間をどうやって捻出していくか。相手がしっかりとブロックを作って引いてくることが多いのは解かっていること。それをいかにこじ開けゴールチャンスを多く作るか、時間的に早く作って得点するか。後半勝負と運動量を温存することに傾注するのではなく、早めにゴールを奪って、相手の体力だけでなく精神的疲労を増加させるような展開をしていくことも考えなければならない。
次節はアウェイで栃木戦。次の富山を挟んで、再び熊谷での栃木戦が控えている。この栃木との対戦は今後の昇格への一つの大きなターニングポイントとなるはずだ。新戦力として永里と坂田も獲得した(大竹はC大阪へレンタルされたが)。コンディションを考えながら柔軟な選手起用をして、酷暑での重要な試合をものにしてもらいたいと思う。
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Jリーグディビジョン2 第24節
2011/08/13 味の素スタジアム
FC東京 1(0-0、1-0)0 草津
【得点】
(東):ロベルト セザー(69分、PK)
観衆: 20,790人
天気: 曇、無風
<メンバー>
≪FC東京≫
01 GK 塩田仁史
02 DF 徳永悠平
03 DF 森重真人
06 DF 今野泰幸
14 DF 中村北斗
04 MF 高橋秀人
10 MF 梶山陽平
27 MF 田邉草民 → 18 MF 石川直宏(66分)
39 MF 谷澤達也
22 FW 羽生直剛 → 11 FW 鈴木達也(89分)
09 FW ロベルト セザー → 49 FW ルーカス(81分)
20 GK 権田修一
33 DF 椋原健太
32 MF 上里一将
35 MF 下田光平
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草津のみなさま、ようこそ味スタへ。
よく見ると、湯もみ娘も!

東京ゴール裏。“ユルネヴァ”中。

選手整列。

懸命に声援する草津ゴール裏。

前半開始直前の円陣。

ハーフタイムの花火。
今年もバックスタンドからは見えず。(苦笑)

ハーフタイムの花火。
草津ゴール裏はよく見えたかも。(爆)

後半開始。

セザー、PKを決める。

バックスタンドへ挨拶する東京の選手たち。

バックスタンドからゴール裏へ向かう東京の選手たち。

浴衣姿の東京ドロンパ。

係員を(勝手に)巻き込み愛想を振り撒くドロンパ。

今日のヒーローインタヴューは今野。

