東京タワーの大展望台がライトアップで、白く輝き、「世界から貧困をなくすため、腕に白い輪を巻いてその気持ちを表す
『ホワイトバンド』運動の一助になればと行われたんだとか。
(この国は省エネだ!省エネだ!とか叫んで久しいのに、いまだによくライトアップとかしてるな)
で、このホワイトバンド、何かというと、
3秒に1人、子どもが貧困から死んでいます。食べ物がない、水が汚い、そんなことで。この状況を変えるには、お金ではなく、あなたの声が必要です。貧困をなくそう、という声を表すホワイトバンドを身につけてください。
という趣旨で展開しているキャンペーンなのだが、自分はどうもこういうのは胡散臭くてたまらなく感じる訳です。
そもそも、「金ではなく声が必要だ」といいながら、「300円もするホワイトバンドを身につけてくれ」「お店で買えます」というのが、矛盾してないか?
そして、間違えやすいのは、これが、
募金運動じゃない
ってことです。
「ほっとけない 世界のまずしさキャンペーン」で売っている白い輪ゴムは、単なるNGOや市民社会組織の活動費で使われるだけのことなのです。
ホワイトバンド300円の内訳は、
制作経費30%(86円)、広報活動費20%(57円)、流通費40%(114円)、貧困問題の解決に資する政策変更のための活動10%(29円)…
寄付金0%(0円)!!
「ホワイトバンドの300円は、いわゆる募金運動ではありません」
って公式HPでも書いちゃってますが、
突っ込みどころ満載。
・募金っぽい謳い文句で、購入の射幸心を煽っている
・売上金の使用目的がかなり曖昧
・ホワイトバンドが(他国の同活動に比べて)の3倍もする
(しかも中国製)
・流通や広告宣伝費用にはかなりのパーセンテージを割いてるのに、実際の活動には売上の10%しか使われない
(しかもNPOの活動資金って言ったって、団体の職員の給与、備品購入費、飲食代など、何にでも使えるってこと)
・だいたい、貧困のターゲットになってるアフリカには1円たりとも行かない
・NPOなどの活動団体の活動や収支が不透明
(そんなのに託していいのか。北朝鮮とかに繋がってそうな団体もありそうだし)
・ホワイトバンドを持ったら、貧困をなくすことになるのか?
(貧困の状況くらいは説明して、何らかの活動を促す(本当に身近で出来る小さなことでいい)ならまだしも…)
…あああ、書ききれない。・゜・(ノ∀`)・゜・。
「何でいいことしてる人に文句をつけるの?」とか言われそうだが、
その具体的活動や目的を知らないで、いいことしちゃった気になってるのは、単に浮かれてるだけ。
所詮、ファッション、ムーヴメントで終わるよ。
アフリカ、貧困、可哀想、助けたい…っていう心境の連鎖は解からなくもないけど、
本当に貧しさ、恵まれない人たちを救おうというなら、何故アフリカなどに過剰に反応して、自分の国の、身近な人のことに反応しないのか。日本には恵まれない子どもたちがいないとでもいうのか。日本には貧困層がないとでもいうのか(少なくとも都市部にいる人はホームレスくらい見たことあるはず)。
それがワカリマセン。
「お金ではなく、あなたの声が必要です。貧困をなくそう、という声を表すホワイトバンドを身につけてください」
「もはや募金だけではもうどうにもならないところまできています。根本的なことを解決しない限り、地球上の貧困は決してなくなりません。根本的なこと、それが、政策の転換です」
って、そういうことなら、(声を大きくして、貧困をなくすような政策を打ち出すように政治を変えようってことなら)
選挙に行って投票して来い
ってことだ。(未成年だって、関心を持つ、意志表示の方法は、他にいくらだってある)
選挙がない時だって、普通に働きかけたらいいんだし。
そして、政府に働きかけるのに、金を出してホワイトバンドをする必要性は全くナシ。
それに、政策を変えようっていうわりに、具体案が全く見えてこないしね。
まぁ、毎年黄色いTシャツ着てやってる『愛は地球を救う』(爆)もそうだけど、
スポンサーからの広告費やタレントの高額なギャラをそのまま活動費に当てればいいんじゃないの?
と。
一時期流行ったミサンガと一緒で、
「あー、こんなのあったなー」
で終わっちまう予感大。
とりあえず、現時点では、
「ほっとけない 世界のまずしさ キャンペーン」をほっとく
ことにします…。