最近の若者たちの心は目に見える世界、目の前に広がる現実だけに捕らわれています。そのように生きている彼らがもどかしく思えてなりません。父は、亡くなる前に胃潰瘍による出血で苦しみました。父は兄と一緒に暮らしていましたが、兄が日本へ行くことになったため、狭くて不便な私の家で6ヶ月間一緒に暮らした後、亡くなりました。残念ながら当時は胃酸を抑える薬や胃潰瘍の薬の効き目が良くなかったため、父は病気に負けてしまいました。ある日、父と真剣に話をする機会がありました。私は父に呼ばれて妻と一緒に部屋に入りました。父が何か話すために起き上がろうとした瞬間、吐血しました。それを見て、当時の私は『父の余命はわずかなんだ。もう死が近いのか』と本気で思いました。その部屋には父と私と妻の3人だけでしたが、皆『もう最期だ』と思いました。妻は父が吐いた血を拭き、新しい布団に寝かせてあげました。私は、以前から抱いていたある提案を思い切って切り出してみることにしました。
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