第三の青春-じろさん本舗

地域デザイン、エコツーリズム、山芋四方山話
田舎暮らし奮戦記! じろさん本舗プレゼンツ

遊歩‥‥健全なる狂気?

2006年09月15日 | ■遊歩資料アーカイブ

【トラバ練習テーマ/何に癒された?】


 ちょっと行き詰まっていた頃です・・・・
『テレビ、ヘロイン、株。ひたすらのめり込み、常習患者になりがちなこのような楽しみに、ウォーキング、すなわち歩くという行為にもつながっているような気がする。だが、精神的な偏執に陥りかねないこれら狂気の中で、〝歩く〟だけは少し異質だなと感じられるのは、その狂気が快いものであり、精神の健全さにつながっているからであろう。』
(コリン.フレッチャー著作「遊歩大全」より)

 このフレッチャー師の言葉に出会って、私はずいぶんと癒されたものだ。救われたと言っても過言ではないようです。

なぜ、さまようように六甲山を歩かされているのか? 
なぜ、狂おしいほど六甲の山々に魅せられているのか?


 その不明な歩を解き明かす為には、只ただ、歩きを続けるほかに術がなかった、そんな初期の私の「歩き」は、オーバーに表現すると「無明の歩き」、格好良くいうと「自分探しの旅」とでも言いますか、どちらにしても制御の効かない、どう転んでいくか行末知れない暴走ウォーキングでした。この「ウォーキング迷路」に見事、進むべき道を照らしてくれたのが、コリン.フレッチャーの「遊歩大全」でした。(今は多分絶版かも)
 この書をバイブルとし、今までさんざん喘ぎながらの自制もきかない「暴走の歩き」に「遊歩」という名を冠らさせることで、我がcomplete walker(遊歩)実現への出発点とし、第二の青春というべき時代を謳歌することが出来た訳です。(六甲遊歩会を結成した1980年代)
人生、人の歩く道も文字通り山あり谷ありで、まだまだ道半ばですが、今では…

まつすぐな道でさみしい〔山頭火〕

 などと今では余裕で、こんな句を引き合いに出せるようにもなりました。(?)


●遍歴、放浪の俳人・山頭火の〝遊歩〟も私たちの山歩きを彩ってくれます。
 ちょっとした山での体感を、彼の句に当てはめてみるのも楽しいですよ。
 ぜひ一読くださいませ。新ブログ「遊歩のススメ」にて紹介しております。

●遊歩調査関連記事(新ブログ)
・遊歩資料館アーカイブ(2010年収録)に目次があります。
・加藤文太郎の足跡をおいかけて
・六甲全山縦走路の実測の後日譚
ひとアイコン
〝山歩きはアートだ!〟十人十色の〝歩き〟が百人百様の人生を彩ります。
このシンプルで根元的なアクティビティ、あなたの〝歩き〟とは何なのか?
先人たちにみる〝遊歩〟を通して、今一度掘り下げてみまましょう!



お知らせ
キンドル出版にて、
山端ぼう:著つたなき遊歩・ブラインドウォーカー」を出版いたしました。

遊歩大全をバイブルとして六甲山を巡り歩いた老いた遊歩人とブラインドサイト(盲視)という不思議な能力をもつ全盲の青年とが、巻き起こすミステリアスな物語です。六甲全山縦走から穂高縦走へ・・・
続きは・・・


●新しいブログを作りました。ぜひ、お立ち寄りくださいませ。

「山芋の里」は秋の空だった!

2006年09月03日 | ■遊歩資料アーカイブ

【トラバ練習テーマ/夏は終った?】
躓ずいて新芽の匂いをかぎ、振り向けばホタルの灯に心躍り、仰げば深紅の紅葉に目をうばわれ、気が付いて雪に覆われたリュックをはらう。
彷徨うように六甲の山々を歩き始めた頃は、いつも季節は自分の足跡のうしろを追っかけてきたような気がする。季節に誘われそぞろ歩きを楽しむ心境とはほど遠かった。そしてはたまた我が遊歩のなんと重いものだったのだろうか。
石を枕に秋の空ゆく〔山頭火〕
こんな心持ちを味わえるには、ずいぶんと時間がかかったような気がする。

昨暮れからの大雪、厳しく長い冬、儚い春、これでもかという雨、雨、そしていきなりの猛暑、顧みてこの年の季節の巡りは、とてもメリハリがあって「季節って こうだった」というような懐かしい想いを抱かせてくれている。
そうして九月、夏休みも終わり、朝夕も涼しく、庭の虫の音が騒がしく、なすびも美味くなって、まわりは秋の気配が押し寄せてはいるのだけれど、何かしら秋!っと言い切れないで、夏を引きずっている。
実際、今日訪れた「山芋の里」も猛暑で、冷やい川での子供らとの水遊びが苦にならない。「まだ、まだ、夏だろう」と見上げた空、青い空というより「あれ、碧空」。
「そうだな ここらで石を枕にするか」そんな気分にさせる空、やっぱり秋の空だった。
ぞぞろ歩きの達人、まだまだ道半ば。

■遊歩調査関連記事
 遊歩資料館アーカイブ(2010年収録)に目次があります。









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山端ぼう:著つたなき遊歩・ブラインドウォーカー」を出版いたしました。

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