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地福寺

滋賀県東近江市にある『曹洞宗地福寺』のページです。お問い合わせメールはjifukuji@e-omi.ne.jp

雑念ごとまるかかえで坐る。

2008-11-02 | Weblog
今朝は月例の坐禅会でした。
それぞれの人が、「坐りたい!」という思いで、
他の人に何の気兼ねもなく、(遠方の人は早い時間に家を出て)参加されています。
今日はずいぶん久し振りの人もみえました。
「ずっとご無沙汰してました…。」
「坐れる条件が揃ったら来られるし、揃わなかったら
 揃うときまで気長に自分を待っていたら、
 また、このように、顔を合わせる機会もあるし…。」
とウチの方丈サンが、こたえていました。
坐禅が終わって、今日はおいしいモナカと金平糖とお抹茶。
最初の頃、坐禅を体験してみてどう思ったかという話題になりました。
Kさんが
「最初の頃はこんなことしてていいんかいな、忙しいのに、ただ坐ってるだけやなんて、もっといっぱいせなあかんことあるのと違うか、と思いましたわ。でも、3回ほど坐ったら、ま、しゃーない。なんかわからんけどえーい、坐ったれーと思って。」
kさんは「えーい」と思ってからもう、4年程になります。
Nさんは
「このくらい坐ったんだから、今日はこういうのをしましょう、とか和尚さんが私に次のステップを示してくれるものだと思っていたのに、何年たっても今日初めて坐った人と自分は同じことをするだけ。これはなんなんだ!?と思ったけれど、もしかするとこのまま、一生同じことをしてゆくっていうことなんやな、とやっと思えてきて。それでいいなと納得できる自分になっていることに、いつの間にか気がついたような…。」

なるほど…。
そんなことを思っていらしたのね、等と興味深くみなさんのお話を聞かせていただきました。
ところで、最年少である中学生のT君はどんなことを思っているのでしょう。
「坐っている時って、何か考えてるの?」
と、聞いてみたら
「なんか眠たいなあ、とぼんやり思っているうちに時間が過ぎるし…。」
さすがです。私はつい、大きな声で
「それって、アルファ波、出まくりですよね!」
一同、雑念のない素直なT君の精神に尊敬のまなざしでした。

大人になるといろいろなしがらみで雑念ばかり。
でも、その雑念ごと一緒に坐ってみるのもよいのではないでしょうか。

午後からは写経会でした。
たまにはお手製でも、と思い「チーズケーキ」を作りました。
市販のクリームチーズの箱の裏にケーキの作り方が書いてあったので、それを見て。
でも、生クリームを切らしていたことに気がついて…すぐそこのスーパーまでも買いに行く時間がなく、牛乳で代用しました。
そのかわり、コクをだすために卵2個のところを6個使いました。
結果、色もきれいで、素朴な味のしっとりとしたケーキになり、自分が作ったわりには、成功、と思っています。
丁度先日、旅行に行った人ばかりになりましたので、
ケーキと紅茶で、旅行の思い出話に花がさきました。(蓮子 記)


坐っているのと同じ気持ちで。

2008-10-05 | Weblog
今朝の坐禅会は、皆さんそれぞれに用事があったらしく、4名の参加者でした。
秋は地区の行事やお宮さん事やら…それぞれにお忙しいようです。
少ない人数の時には、粥(しゅく)をお茶に変更したりして
時には私も一緒に坐らせていただくこともあります。
それも楽しいのですが、でも。
私(お寺の主婦)にはご飯を用意するという(お坊さんでいえば「典坐(てんぞ)」という大切な役目)があり、それを行っている時の方が、やっぱり自分が今やるべきことをしている、という感じがして落ち着きます。
自分は坐ってはいないのですが、なるべく坐っているのと同じ気持ちの持ち方で食事の支度をする…
それが今の私にとっては、坐禅会に参加する自分としてできる精一杯のこと、という思いです。

7時、止静(しじょう:始まりのこと)で、方丈サンの法話を含めても45分頃にはいつも終了します。
お浸しや香の物以外は、私も7時から止静の鐘の合図とともに支度をはじめることにしています。
お粥も7時にコンロに点火、そしてお椀等を棚から出し始めて…。
狭い所なのに、数年前まではお寺用と庫裡用の二か所あった台所を、誰でも出入りが自由なように本堂の近い所に一か所だけにしました。
最初これは自分への負荷かな、と思ったのですが、慣れてしまうとこれはこれでお寺で暮らす上での心地よい緊張感に。
お台所はご本堂のすぐ横です。
うっかり音をたてると、坐禅中は特に響きますので要注意です。
お茶室のすぐ近くにお水屋があるのと同じこと。
この頃だいぶ手が楽になってきましたので、
また、こんなふうにできることが嬉しくて…。
今日は人数も少ないせいか、余裕で写真も撮れました。(蓮子 記)




横川へ

2008-07-12 | Weblog
お久しぶりです!住職です。

今日は午後から、滋賀県第4教区の寺院の住職と、
お檀家さんの希望者で、比叡山の横川(よかわ)に
道元禅師様の得度霊蹟の清掃に行ってきました。
先ほどのKさんも参加されました。
暑い日でしたが、横川の風は意外と涼しく、
25名ほど参加者がありましたので
清掃も30分程で終わりました。

杉の木地蔵尊

2008-03-19 | Weblog
当寺の山の斜面の一角にはたくさんのお地蔵さまがおられます。
その中央におられるお地蔵さまは『杉の木地蔵尊』として、皆さんに
親しまれています。
以前はお寺でお花をお供えしておりましたが、ここ数年は一人の
ご婦人の方が新しいお花を常にお供えしてくださっています。
ご自分のところのお墓とお地蔵さま両方に、あいても3,4日おきには
新しいお花をお供えされているようです。ただ黙って静かにお供えしては
そっと帰って行かれるその後ろ姿に、私も声を掛けずにただ合掌しています。

草が芽を出し始めました

2008-03-16 | Weblog
冬の間眠っていた草が芽を出し始めました。またまた草とのお付き合いが始まります。寺の仕事の大半が草引きと落ち葉の掃除です。時間をかけて境内を掃き清めても、風が吹くとすぐ元の状態です。
「今日はもうやめたら?」と言われることもありますが、しかし掃いた分の落ち葉は確実に減ることは確かです。一見無駄に見えることに意味があることって案外多いのではないのでしょうか。

あーっ、金魚が…

2008-02-15 | Weblog
 境内横にある池に毎年10匹あまりの鯉や金魚を入れています。
しかし、どこから情報を得るのか、わずか数日の間に鷺がやってきて、せっかく入れた魚をみんなぺろりとたいらげていきます。鷺には何の罪もないことはわかっているのですが・・・つい鷺に対抗意識を持ってしまう私。
昨年ユンボを使って池を深く掘りこんでもらい、これで完璧と思っていた矢先、今度はイタチがやってきて、新たに池に入れた鯉や金魚をまたまたぺろり。なんと、くわえて逃げる現場まで目撃してしまいました。
 この姿こそが皆が共に生きているということなのでしょうが・・・複雑な気持ちです。