昨日素敵な親子を見た。
お父さんと息子(小3くらいか)で、ランチをしている風景である。
父は何かスポーツをされているのか、キリっとして清々しい風体で、
前に座っている息子にずっと優しい視線を向け、淡々と親子で会話をしながら食事をしていた。
淡々というと何だかそっけないような感じがするが、
そうではなく、その距離間にある種の尊厳、というか、
お父さんは子どもが自分の息子である前に、一人の人間として真摯な態度で接しようとしている。
子どもは自分の父親であり尊敬する大人でもある父に、全身で信頼を寄せている。
そんな雰囲気が漂っていたのだ。
「我が子」への思いが強いと一方的な関係になりやすい。
「我」は自分に向けられて言う。自分の思いが先に立つ。
子どもとの距離感をどう取っていくか。
障がいのある子どもを持つ家族にとって、そこも障壁となっているように思う。
愛情深く子どものお世話をすることは決して悪いことでは無い。
「お世話」をすることで親としての役割を果たし、安心感を得ることが出来る。
それが生きがいの一つにもなる。
しかしその生きがいの優先度は低いほうが後々、子どもとの良い距離間を保てるようになる。
障がいのある子どもは自分から距離を取ることが難しい。
親から上手に距離を取っていくには、「お世話」の手を出来るだけ無くしていくことだ。
当たり前のことだが難しい。
そのために自律スキルトレーニングがある。
著:宮尾益知
社会人を対象としていますが、ASDの理解共有後の教材として高校生にも活用できます。