縫い穴が直線に並ぶように、ガイドラインになるひっかき傷をつけていきます。この工程のための道具として、皮革用コンパスというものがあるのですが、持っていないので今回は目打ちと定規を使って引きました。
ワークショップの時はここで失敗しましたが、今度は綺麗に引けました。
ガイドラインが引けたら、ラインにそって軽く菱目打ちを押し当てながら、縫い穴のアタリをつけていきます。
アタリに沿って、菱目打ちで穴をあけます。
全てのパーツに縫い穴があきました。いよいよ、縫っていきます。
…まことに申し訳ないのですが、この縫う工程に入った瞬間、ブログ記事を書いているんだということををすっかり忘れてしまい、作業に没頭してしまったので、撮影がほとんど出来ていません(私のブログではよくあることです)。まあ、縫い針への針の通し方とか、縫い方は説明が複雑なので、動画サイトなどで見ていただければと思います。
革を縫う時はこのように、糸の両端にそれぞれ針をつけます。つまり2本の針を使って縫っていくわけです。最初の穴に一方の針を通したら、二本の針を揃えて持って引っ張り、それぞれの針からの針穴までの糸の長さを揃えます。揃えたら、一方の針を次の穴に通し、次はもう一方の針を反対側から同じ穴に通します。一目縫うごとに両方の糸を引っ張って、縫い目を整えます。革の表から、裏から、針を交互に通していくことで、針穴の中で糸が交差する「平縫い」ができます。
糸は五番手の赤いWロー引き糸を使いましたが、一本どりではステッチがはっきり目立たなかったので、二本どりにして縫い進めていきました。
そして…完成です!
パッケージごとは入りませんが、一応20本が入ります。
後ろ側。やや歪んでいますね。
側面。本当は左にもステッチが入るのですが、手順を間違えたため、縫えませんでした。左右は先に縫ってから、組み立てればよかったのですが。先に縫い合わせた側は縫い目が締まっていますが、反対側は隙間が出来て縫い糸が見えています。側面をもっと大きくカットすれば、これは防げたかもしれません。
フタ部分。曲げる工程でハンマーで強く叩きすぎたこと、また制作過程で触れることが多かったのか、キズや爪の跡などが多くついてしまい、完成したばかりなのにかなりの使用感が出てしまっています。染色や光沢仕上げはうまくいっただけに、ここは非常に残念ですね。曲線のステッチもガタガタしている感じがあります。菱目打ちの打ち方にコツがいるのかもしれません。
ということで、反省点やこれからの課題はたくさんあるのですが、まずは初めての作品を完成させられたことを喜びましょう。まったくの初心者が型紙から考えてこれなら上出来といえるかもしれないし。もう少し勉強して、次はもっといいものが完成させられるように頑張ります。