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はじめてのレザークラフト

レザークラフトもはじめました。

二つ目のシガレットケース、縫いはじめまで

2015年11月15日 | 私の作品




目打ちで線を引き、菱目打ちでアタリをつけていきます。





ハトメ抜きでボタンの穴をあけます。



ボタンがつきました。



針穴をあけます。



この間はいきなり縫って完成、のところまで突っ走ってしまったので、今日はもう少し詳しく書いてみたいと思います。



ロー引き糸と、手縫い針二本です。今回は糸を二本どりしていますが、一本でも基本は同じです。





まず普通に糸を針に通します。



通した糸は、だいたい針の二倍くらいの長さに引き出します。



引き出したほうの糸の、引き出している部分の真ん中辺りを、針先で割ります。糸を割る、というのは、糸のよりの間に針を通す、という意味です。そして引き出したほうではない糸を引っ張ると、このように、あるところで糸が止まります。二本どりの場合は同じようにもう一本を割ります。



もう一本の針にも同じように糸を通し、糸の両端に針がついているようにします。糸の長さは、縫う距離の3~5倍とります。

縫いはじめの穴に針を通し、二本の針を一緒につまんで引っ張り、両方の長さを揃えたら縫い始めます。


型紙から改良しよう

2015年11月11日 | 私の作品


初めて作ったシガレットケースは、一応使えるものの、ケースごとは入らない…という大きな欠点があるものになってしまいました。ケースごと入らないとやっぱり、ちょっとしたことで中身がしけってしまったり、なにかと不便なんですよね。その他にも色々気になるところが。これはこれで、初めて作った作品として大切にしますが、次の作品はどうにかこの欠点を解消したい。そんな思いで二つ目の制作にとりかかることにしました。



残った革はこれだけです。これで二つ目を作ったら、お財布の事情でしばらく革細工の材料は買えません。気合いを入れて取り組みましょう。

まずは製図から。



前から見たパッケージの形を描き、それを三面分とります。それから底のサイズを二面分とります。そして、革は紙のようにピシっと折れるわけではないので、その分の余裕が必要です。その余裕として今回は底一面分をとりました(ここは革の種類とか厚みで変わってくるでしょうから、簡単にこれだけ、とは言えません。自己流なので手探りです)。都合、パッケージの形が三面、底の形が三面分になるわけです。パッケージの形三面のうちの一面はフタになる部分なので、本来一面まるまるとる必要はないんですけど、どうしてこうしたかというと、それは後で書きますね。

この長方形の型紙に、縫い代を足します。パッケージも、ライターも入るようにしたかったのですが、ケースのヨコをこれ以上長くすると、私の手には収まりません。なので、ライターのことは一旦おいといて、縫い代は前回と同じ、2cmにしました。

サイドの型紙も一面とります。これにやはり、2cmの縫い代を足します。







サイドの革のタテを、パッケージの開閉口と同じ長さにカットしました。



本体の皮で、パッケージをぐるりと包んでみます。それでだいたい、どのあたりをフタにするか、フタを空けた時に見える前の部分はどれくらいの寸法にするか決めます。前の部分はパッケージの開閉部分までぐらいにしておけばよいと思います。



フタ部分を丸くしたかったので、フリーハンドで曲線を描いて、丸くカットしました。ただ、フリーハンドで綺麗な曲線を描くのは難しいので、ここはコンパスがあったほうがいいですね。

以上のやり方だと革にロスが出るんですが、このタバコケースを作ったら革はいくらも残らないのでこうしてもかまわなかったのです。



今回は、タンローのナチュラルな色を活かしたかったので、染色はしませんでした。同じ色のものが二つあってもなんですからね。トコノールでコバ、床面を磨き、表面は光沢仕上げにしました。


はじめてのシガレットケース 完成しました!

2015年11月10日 | 私の作品
縫い穴が直線に並ぶように、ガイドラインになるひっかき傷をつけていきます。この工程のための道具として、皮革用コンパスというものがあるのですが、持っていないので今回は目打ちと定規を使って引きました。



ワークショップの時はここで失敗しましたが、今度は綺麗に引けました。

ガイドラインが引けたら、ラインにそって軽く菱目打ちを押し当てながら、縫い穴のアタリをつけていきます。





アタリに沿って、菱目打ちで穴をあけます。





全てのパーツに縫い穴があきました。いよいよ、縫っていきます。

…まことに申し訳ないのですが、この縫う工程に入った瞬間、ブログ記事を書いているんだということををすっかり忘れてしまい、作業に没頭してしまったので、撮影がほとんど出来ていません(私のブログではよくあることです)。まあ、縫い針への針の通し方とか、縫い方は説明が複雑なので、動画サイトなどで見ていただければと思います。



革を縫う時はこのように、糸の両端にそれぞれ針をつけます。つまり2本の針を使って縫っていくわけです。最初の穴に一方の針を通したら、二本の針を揃えて持って引っ張り、それぞれの針からの針穴までの糸の長さを揃えます。揃えたら、一方の針を次の穴に通し、次はもう一方の針を反対側から同じ穴に通します。一目縫うごとに両方の糸を引っ張って、縫い目を整えます。革の表から、裏から、針を交互に通していくことで、針穴の中で糸が交差する「平縫い」ができます。

糸は五番手の赤いWロー引き糸を使いましたが、一本どりではステッチがはっきり目立たなかったので、二本どりにして縫い進めていきました。

そして…完成です!



パッケージごとは入りませんが、一応20本が入ります。



後ろ側。やや歪んでいますね。



側面。本当は左にもステッチが入るのですが、手順を間違えたため、縫えませんでした。左右は先に縫ってから、組み立てればよかったのですが。先に縫い合わせた側は縫い目が締まっていますが、反対側は隙間が出来て縫い糸が見えています。側面をもっと大きくカットすれば、これは防げたかもしれません。



フタ部分。曲げる工程でハンマーで強く叩きすぎたこと、また制作過程で触れることが多かったのか、キズや爪の跡などが多くついてしまい、完成したばかりなのにかなりの使用感が出てしまっています。染色や光沢仕上げはうまくいっただけに、ここは非常に残念ですね。曲線のステッチもガタガタしている感じがあります。菱目打ちの打ち方にコツがいるのかもしれません。

ということで、反省点やこれからの課題はたくさんあるのですが、まずは初めての作品を完成させられたことを喜びましょう。まったくの初心者が型紙から考えてこれなら上出来といえるかもしれないし。もう少し勉強して、次はもっといいものが完成させられるように頑張ります。

はじめてのシガレットケース 曲げ加工~ボタン穴あけ~ボタンセット

2015年11月09日 | 私の作品
さて、パーツの染色から表面仕上げまでが終わりましたので、ここから、革の成形に入って行きます。
そこまで厚い革でなければ、革に曲げ加工をするのは簡単です。折って、上から軽くハンマーで叩くだけ。ただし、あまり力を入れてしまうと革が傷つくし、折り目が強くつきすぎてしまいます。



これは失敗例。フタの上部で、革にシワが寄るほど折り目が付いてしまいました。



こちらは成功例。ほどよく曲がっています。他にも床面を彫刻刀で薄く彫って曲げたりする方法がありますが、詳しくは他のレザークラフトに関するサイトを読んでみて下さい。

折り目をつけて、箱の形になったので、次はホックボタンをとりつける穴をあけていきます。みなさんよくご存じのパチンと留めるホックポタン。セットには次のようなものが入っています。



左の2種類がフタの表から見えるボタンと凹側、右の2種類がフタを開けた時に見える凸側の金具です。この4種類の金具1セットで、ホックボタンが出来るんですね。





ボタンを取り付けるには、穴をあけなければいけません。そのための道具がこの2つ。ハトメ抜きです。ボタンをつけたい位置に、目打ちなどで印をつけます。まずは、表から見えるボタンの穴をあけます。

印をつけたところを狙って、大きいほうのハトメ抜きを垂直に立て、上からハンマーで叩いて穴をあけます。



凹側と凸側がずれないように、小さいハトメを使って穴をあけます。



無事大小2つの穴があきました。次にそれぞれのボタンをセットしていきます。ボタンをセットするのに使うのは3種類の道具。上から打ち台、打ち棒(凸)、打ち棒(凹)です。







打ち台は中央がくぼんだ面と平らな面があります。まずは平らな面に2つの凸側のボタン金具で革を挟み、打ち棒(凹)を凸部分に挿して、上からハンンマーで叩きます。次は中央がくぼんだ面に表ボタンを置き、革をはさんで凹ボタンをセットし、打ち棒(凸)を凹部分に挿して、ハンマーで叩きます。





これでホックボタンがつきました。

はじめてのシガレットケース コバ・床面を磨き、つや出しをする

2015年11月08日 | 私の作品


染色が済んだら、次はコバ・床面を磨く作業に入ります。コバとは革の切り口の断面、床面とは裏の毛羽立った面のことをいいます。



この作業に使うのが、トコノールという仕上げ剤です。使い方は簡単。指、または柔らかい布でトコノールを磨きたい部分に薄く塗り、半渇きになったところで(具体的には塗ってから、トコノールが透明になり、触ると少しペタペタするくらいの段階で)、ガラス板、専用の木製のスリッカー、柔らかい布などでこすり、磨いていきます。こうすることで、毛羽立った面は滑らかになり艶が出て、二枚の皮を貼り合わせたコバの部分はまるで一枚の革でできているように見えます。革製品はこのコバの仕上げ具合が出来をとても左右するんだそうです。

本来はこの前の作業として、「ヘリ落とし」というコバの面取りをする工程を挟むのですが、今回は道具がないので省きました。レザークラフトって、必ず手順を守ってするものだと思っていましたが、案外臨機応変に出来るものなんですよ。染色をする前にコバ磨きをすることもありますしね。



トコノールを塗った直後の床面です。染色した床面にトコノールを塗ると、色が若干濃くなります。これを本来ならば専用の道具で磨いていくのですが…私はガラス板もスリッカーも持っていません。それでどうしたかというと…



この木製ハンマーを使いました。スリッカーが木製なので、これでいいかな、と。



磨いた後のコバです。艶が出ているでしょう。しかし、コバをハンマーで擦る時に若干力が入りすぎたのか、確かに艶は出たのですがコバの表面側が反り返ってしまいました。ここはやはり専用のガラス板か、専用のスリッカーを使うべきところだったのでしょう。柔らかい布でもよいということで、ガーゼでも試してみましたが、早く艶があらわれるのは木製の道具みたいです。

コバ・床面磨きが終わったら、次は表面の色止めのためにこれを使います。



レザーフィックスといって、単に色止めをするものから、同時に光沢を出すもの、艶消しするタイプなどありますが、私は光沢レザーフィックスで仕上げることにしました。これも筆で塗って、乾燥時間は30分から1日です。



染色した革に美しい光沢が出ました。