子どもパークレンジャーの記録!

子どもパークレンジャーの活動を報告するブログ。

  第1回 国立公園には宝物がいっぱい<6月26日(日)>

2005年07月20日 | 西北海道地区(2005年度)

実施日:6月26日(日)
実施場所:財田自然体験ハウスと、その周辺

活動テーマ
支笏洞爺国立公園の成り立ちや自然の特徴を理解し、国が国立公園として守っていく理由、すなわち後世に残していきたい自然の宝物を子供たちにも考えてもらう。今回の活動では、その宝物についてのイメージをふくらましてもらうことを目的とした。

アイスブレイク 自然の色合わせ
 参加者を4つのグループにわけ、それぞれのグループに「赤」、「紫」、「緑」、「黄」の色見本を持たせ自然の中から同じ色を探してもらいました。
 夏になり、みどり一色になっていると思った中にも、赤や紫、黄色がありました。緑も決して一色ではなく色々な緑色がありました。
 そして、みんなに採ってきてもらった自然の中の色、どのグループが一番似ているのかを勝負しました。子供達には、自然の中に多くの色があることを知ってもらい、自然の見方を学んでもらいました。

ビオトープ生き物調査
 自然体験ハウスの前にある、水辺のビオトープを子供達と調べ、採った場所ごとに生き物をリストアップしていきました。最初、子供たちは泥底の小さな小川には生き物なんていないと思っていたようですが、いざ網を入れてみるとヤマメ、ドジョウ、サンショウウオ、水生昆虫などなど多くの生き物が採れました。
 また、水生生物指標を用いてビオトープ内の水がきれいなのか?汚いのか?調べて、生き物を通して水の汚れを知ることができることを学んでもらいました。

パックテストを用いた水質調査
 水生生物指標を用いて水の汚れについて考えてもらった後、本当にきれいなのか?汚いのか?を、COD、亜硝酸イオン濃度、pHの3項目について化学的に調べました。
 見た目では、泥がたまって、汚かったが水質は大変きれいであることがわかりました。また、こうしたきれいな水だからこそ、多くの生き物が暮らせることを認識してもらい、支笏洞爺国立公園の宝物のイメージを広げてもらうことができました。

パークレンジャーの旗作り
 パークレンジャーの旗作りでは、1枚1枚ちがう葉っぱのスタンプを押して、一人ひとりの個性を出しながら、全体の仕上がりを気にしながら作ることができました。

報告:JPR西北海道地区事務局 山本




  第1回 無人島に上陸だ!島に潜む謎の物体を探せ<7月9日(土)~10日(日)>

2005年07月20日 | 山陽四国地区(2005年度)

実施日:7月9日(土)~10日(日)
実施場所:広島県江田島市沖美町絵の島及び広島県佐伯郡宮島町包ヶ浦自然公園

活動テーマ:
砂浜や磯の生物観察等、海辺の自然にふれることをとおして、瀬戸内海でよく見られる生物に親しみ、海の生物や瀬戸内海について学ぶ。また、海岸の漂着ゴミ・散乱ゴミを集め、分類・調査し、ゴミ(人)が海の生物に及ぼしている影響について考える。

<絵の島探検>
 各グループごとに無人島・絵の島の探検に出かけました。パークボランティアの方がグループに1人はつくので、絵の島の植物や生き物たちの話を聞きながら、島をまわることができました。
 「お腹すいた人いる?この葉っぱ食べてみ?」との言葉に、子どもたちはおそるおそる差し出された葉を口にし、一様においしくない顔になったり、不思議なことに、宮島にはないがこの島にはあるという植物の話を聞いたり。
 パークボランティアの方の案内に、子どもたちは熱心に聞き入り興味津々の様子。その後、探検で見つけたものを発表する際には、地図に書ききれないほどたくさんの事柄が挙げられ、探検の楽しさと学びの多さがうかがえました。

<海辺の生物観察>
 天候の影響もあって、先に海辺の生き物に関する話や環境診断の説明を受けた後、バケツとピンセットを持っていよいよ外に出かけました。
 自分からパークボランティアの方に「これなぁに?」と何か見つけるたびに聞いている姿も多くみられました。実際に生き物を自分で見つけ、触れられることで、子どもたちの興味はますます深くなっていきました。
 最後に環境診断を行い、今まで楽しんだ海辺全体を見回し、点数として見ることで、客観的にこの海辺の状態を感じれたようです。海辺での自然を思いっきり楽しんでいることが、子どもたちの生き生きした様子から感じられました。

<漂着ゴミの調査>
 ビーチクリーンアップの調査のやり方などの説明を受け、砂浜に出てゴミ調査開始。
 「こんなおっきいものがある」「なんで歯ブラシがあるんだろ?」などの声が聞こえ、講師である竹本さんに「これ何?」と拾ったゴミについて質問している子どももいました。
 30分後、各自の持っているゴミ袋には大小様々なものでいっぱい。そして、「謎の物体探し」としてレジンペレット探しを行い、宝さがしのように夢中で探したものが、実は生物にとても大きな被害を与えているレジンペレットだと学びました。
 集めたゴミを分類すると、牡蠣の養殖パイプが一番多いことがわかりました。その理由の説明や、「なぜ海のゴミが問題なのか」ということ、人の出したゴミが海の生き物の命にどんなに影響を及ぼしているかを学習しました。

報告:JPR山陽四国地区事務局 油屋 


  第2回 英虞湾って本当にきれい?<7月5日(火)>

2005年07月20日 | 近畿地区(2005年度)

実施日:7月5日(火)学校連携事業
実施場所:三重県志摩市阿児町立神(志摩市立立神小学校)
活動テーマ
自分たちが住む地域が伊勢志摩国立公園という豊かな自然が残された場所であることを認識し、その自然を体感する。さらに干潟や海の小さな生き物の世界を観察することを通して、身近な英虞湾の環境問題について知る。また英虞湾の環境のために自分たちにできることを考える。

干潟の観察
 活動の導入として、干潟に棲むアサリを、米のとぎ汁、プランクトンの2種類の水へ入れ、水質浄化実験を行ないました。そして、貝の水質浄化の働き、干潟の働きをスライドや○×クイズなどを通して勉強しました。
 クイズには子どもたちの知らない英虞湾の話しなどが登場し、子どもたちは「知らないことがたくさんある」と熱心に話を聞いていました。

干潟の生き物観察
 干潟の再生実験を行なっている人工干潟で生き物がどれだけ棲んでいるのかを採集し観察しました。干潟の実験を実際に行なっている講師の先生から、希少な生き物などを紹介してもらい、子どもたちは干潟の泥に足をとられるのを楽しみながら、貝やゴカイ、カニ、エビなどを採集しました。

まとめ
 採集した生き物は写真に記録し、学校に戻ってからポスターにしました。立神小学校の中でも、人工干潟や干潟に棲む生き物について知る子どもは少ないのです。そこで、生き物の名前やどこに棲んでいるかなど、講師やパークボランティアの方に教わりながら干潟の生き物を紹介するポスター作りを行いました。
 また、午前中に行なったアサリの水質浄化実験の結果を観察しました。見事に澄んだ水を見て「誰かきれいな水とこっそり入れ替えた?」などの声が上がるほどの変化に全員が驚いていました。
 最後に干潟の働きをふりかえり、重要な働きを持つ干潟を守る地元の人の取り組みなどを紹介して、終了しました。


報告:JPR近畿地区事務局 池田


  第1回 宇久井半島のこぎり大作戦!<6月15日(水)>

2005年07月20日 | 近畿地区(2005年度)

実施日:6月22日(水) 学校連携事業
実施場所:和歌山県那智勝浦町宇久井地区、宇久井中学校
活動テーマ:生徒自身で宇久井半島の自然の現状を把握し、ふるさとの自然への関わり方について自発的に考える。

「どうしてタケを除去しないといけないの?」
 すでに前回までの授業で、耕作を放棄された土地は大変荒れていることを学びました。
 今回は、この荒地をどのようにしたら本来の植生に戻すことができるかについて体験しました。特にタケは根を強力に張るためタケを除去すること、他にもツル植物を除去して、本来そこにある植生を保護することの重要性について説明を受けました。

印象チェック「荒地はどんな印象?」
 まず、荒地の入口で荒地の印象について記録しました。荒地は暗いのか、明るいのか?生えている植物の数は多いのか、少ないのか?などです。まず第一印象を大事にして比較しました。荒地のほうが暗い、種類が少ないなどと多様性が少ないという意見がでてきました。

作業開始
 講師の宇久井の海と森の自然塾運営協議会の皆さんにタケとツルの切り方を習いました。タケの切り方にはコツがあり、倒れたときに危なくないように切る方法を習うことができました。2グループに分かれて、タケとツルをそれぞれきり始めました。
 ツルは木に深く絡まって、締め付けているものもありました。それに切っても切っても細いものが目につき、たくさん処理しなければなりませんでした。また、木のように太いものもあって、驚きました。
 タケのほうは人間が通れないほど茂っていました。切るのは教えてもらった方法で簡単にきることができたので1人2~3本は倒すことができました。作業後は光がたくさん差し込んできて、明るい林になりました。

 人間が放置した場所では特にタケやツルなど少ない種類の植物が生えそろってしまうことを体験できました。また、生物多様性が失われてしまうことを学びました。
 帰り道にこのあたりに自生しているヤマモモの実をとって食べ、多様性がある自然の楽しさも知りました。

報告:JPR近畿地区事務局 池田