全然懐かしくない人たちに会って、いろんな話をした。
はると久しぶりに会って、笑って、楽しかった。
「おかえり」って言ってくれる人がいた。
内地は寒いけど、悪くない、と思った。
そうだった。
内地を捨てられないから、うちは帰ってくることにしたんだった。
それを思い出したよ。
どれもこれも大切で、何ひとつ捨てられない。
うちはさみしさひとつで何かをあきらめることはできないよ。
どこも大事で、在りたくて、愛しくて、うちは欲張りだね。
でもそれって本当に幸せなことだなあ、と思った。
ほんとにそれは何度も言ってる気がするけど、
ほんとにそう思うんだよ。
先生にも恵まれて、いろいろ苦労したけど、
協力してくれる人もできて、うちは幸せだなあ。
内地は寒いけど、あったかいね。
なんだか涙が出るほどありがたくて、そんなことをかみ締めた。
しんどくなったら手をさしのべてくれる人が、山ほどいた。
ひとりだなんて思ってしまったうちは、阿呆だったよ。
そんなことをくちに出していたら、絶対怒られてただろうなあ。
がんばらなくちゃ。
ねえ、諸江さん。
諸江さんの写真、うちは大好きだから、
心配しなくても、うちが目にするところにいっぱいあるんですよ。
これを見ながら、論文書きますね。
ひとりじゃなかったうちは、これから必死で論文を書こう。
もっともっといろんなことを考えよう。
絶対後悔しないように。
次は「できたよ」って笑って、胸張って、見せられるように。
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