ジャッキーのつれづれ日記

分岐点

ある観光船の方に、卒業したらどうするの?て、聞かれた。

出版関係の仕事がしたい、と思ってた。
でも調査を始めて、観光船の仕事を見て、
この仕事もいいなあ。て、単純に思ってた。

なんとなく、職探し中です。て、答えた。

そしたら、うち来る気ない?って、言われた。

そこの観光会社がスタッフ候補を探してるのは知ってた。
でもいつも冗談ばっかの社長だから、冗談だと思って、
職見つからなかったら。て、笑って答えたら、

考えといて。って。あれ?本気?て、思った。

正直、すごくうれしかった。
調査に対して、スタートが悪かったこともあって、自信が持てなかった。
すごく情けないことだけど、どうしても自信がなかった。

だから調査してる姿を見て、そういうふうに言ってくれてることが、
すごくうれしかった。

揺らいだ。

観光船のガイドも悪くないかも。
友達たくさんできたし、海はきれいだし、毎日楽しいし。

いいかも。と思った。

メリットしか見てないことに気づいたのは、その日の夜だった。

友達につらいことがあって、電話してきた。
話してるうちに泣き始めて、うちも涙目になってて。
そばにいてあげられたらいいのに。と、思った。
一緒に泣いてあげられるのに。
朝までやけ酒に付き合ってあげられるのに。

それでいろいろ考えた。
たとえば親や親戚、友達に何かあったとき、ここにいたら、
うちは駆けつけてあげることができない。

小笠原には住めない、と思った。

でも断るのも、もったいない気がした。
ほんとに職が見つからなかったら…。
逃げだ。だけど…。

迷いが出た。
うれしかったのは事実だから。
わからなくなった。

つい電話してしまった。きちんと話せなかった。
考えが浅いって怒られた。

うちのは感情論だ。ちゃんと客観的に考えるべきなのに、
どうしてもそれができないんだ。
だからいつもかわりに客観的に考えてくれる。

ごめんね。いつまでたっても。

しっかりしなきゃ。
ほんとはもういないはずの人に、頼っちゃいけない人に、
もう関係ない人に頼っちゃだめだ・・・。

なんだか悲しくなった。
しっかりしなきゃ。きちんと前を見てないと。

分岐点だ、と思った。
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