J’sてんてんてまり

はじまりは黎明期。今は、記憶と記録。

なぜ若者はがんばるのか

2011年02月13日 | ゆめ・夢

 

で、昨日の話の続きだけどね。

ここの社長さんの講演で、ここの丁稚さんにあったわけです。
  ↓
http://www.akiyamamokkou.co.jp/school.html

 

彼らは、自信をそぎ落とされるような環境で学びながら仕事を覚え、

新たな真の仕事の自信を身につけている最中です。

4年間は丁稚として、見習い仕事をするために、その気があるのかを強く問われます。

まずは入社することができるかどうかが、大きな関門です。

その際には、親の決意まで、質されます。実家に社長が赴き、親と話すのです。

入社すれば、寮での生活です。

しかも、先輩たちと一緒の狭い部屋で暮らします。

とはいっても、部屋はそう必要でないかもしれません。

朝は食事の支度をし、その後1.5キロのランニング、その後に仕事場へ行き、準備を整え、

一日の仕事を終えてから、自分の作業をしたり、技を磨きますから。

その上、休みは盆と正月のみですし、携帯電話も恋愛もご法度ですし、それでも時間が足りないくらいですし。

何しろ、丁稚ですから。

ここで覚えるのは、家具作りの仕事ばかりではありません。

人としての礼儀や、倫理観や、生きる姿勢を磨かれます。

世界に通じるすばらしい家具を作るのには人格が必要だという、職人気質の何たるかを見つめる社長が、

自分たちの人生より長く愛される家具に命を吹き込む、次世代の職人を生もうとしているからです。

だから、丁稚さんはここで4年学んだら、4年は職人として働き、その後は解雇されます。

一人で木と生きてゆくための、4年間の丁稚時代と、4年間の秋山木工の職人時代なのです。

ここに至る道や、ここでのエピソードは、秋山社長の本にも語られています。
http://www.akiyamamokkou.co.jp/book.html

仕事を教えるのではなくて、仕事を携えて生きる社会の中の一員としての生き方を教えることが、

ひいては、よき仕事を成し遂げられる人物に育ってゆく、という秋山社長に共感するファンが増えています。

でもね。

簡単じゃないよ。

丁稚さんになることがではなく、こういうシステムでやってゆくことが。

でもね。

先人たちは、こうしてやってきていたのです。

大人は、踏ん張って次世代を生み出すことを、やめて久しくなってしまいました。

本気でやらなければ、できないからです。

果てしなくエネルギーが要ることだからです。

そして、次世代が尊敬する何かを持っていなければ、誰も付いてこないからです。

秋山木工の家具は、世界が認め、有名ブランドが注文をします。

その技術を学びたいから、若者が、そのヒトの元にやってくるのです。

はてさて。

わたしたちは、ここから何を学びますか。

これから、どうしましょうか。

 



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