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小学校体育のとびらをひらく

体育の伝統的学習形式は、児童が楽しく集中できる方法です。授業方法になやんでいる先生方への応援ブログです。

「ボールは手ではたき落としてよい」と「ゴール・キーパー」の関係      

2024-11-09 07:53:55 | 教育
 サッカー教材で、「ボールは手ではたき落としてよい」ルールと「ゴールキーパーが人気者になる」ルールは、筆者の創作ですが、伝統的教育技術に属していると考えています。

  『サッカー・ゲームの指導ではゴール・キーパーの人気がなく、希望者がほとんどないことが気になりました。
 また、ゴール・キーパーはゴール前から動けないと思い込んでいる児童がほとんどで、これもゴール・キーパーが不人気の一つですが、何とか改善したいと思っていました。
 【サッカー・ゲーム「はじめのルール」】にある『(ⅳ)うきあがったボールは、手ではたきおとしてもかまいまん。』ルールを発展させると、ゴール・キーパーの人気が非常に高まったので報告します。

 4年生男子のゴール・キーパー観の激変

 「ぼくは、サッカーのときはいつもキーパーです。ぼくはすきでキーパーをやっています。一ばん最初は、きらいでした。なぜかというと、とるだけでシュートできないと思っていました。でもキーパーがシュートしてもいいと聞いて、ぼくはキーパーが好きになりました。今では、キーパーをやっています。ときどき、点が入ってしまうけれども、だいたい見のがしません。このごろは、おもしろくて おもしろくて楽しいです。もっとつづけたいです。」

 【サッカー・ゲーム「はじめのルール」】は、以下の通りです。                                                         

    『【サッカー・ゲーム「はじめのルール」】

     (ⅰ)「わく」はありません。
     (ⅱ)「さく」「かべ」などはね返るものにボールがあたったらとく点です。とく点になっても、そのままゲームはつづけます。
     (ⅲ)だれかがボールを投げ入れたらゲーム開始です。ゲーム終了までゲームは中断しません。
     (ⅳ)うきあがったボールは、手ではたきおとしてもかまいまん。』

「(ⅳ)うきあがったボールは、手ではたきおとしてもかまいまん。」ルールにプラスして、『ひとりキーパーのルール』をつくります。 

   『ひとりキーパーのルール』 

(ⅰ)キーパーは1名。「わく」(ゲーム場)の中ならどこでも手が使える。                                                         (ⅱ)転がってきたり、浮き上がったボールを手で持ってもよい。
(ⅲ)手でボールを持ったら、その場所から「投げる」か「蹴る」とする。      
(ⅳ)手で持ったボールで直接得点はできない。

 このルールが加わるだけで児童のゴール・キーパーに対する見方が激変します。

 (あ)キーパーは、どこにでも動けてシュートもできること
 (い)キーパーは手が使えるので、中心になって活躍できること

 等がすべての児童に明確になるからです。
 『ひとりキーパーのルール』だけでも取り入れると、ゲームやゴールキーパーが変わります。』

 ぜひ試してみて下さい。                   

 参考になれば幸いです

        (参照)(引用)   「サッカールールの発見」
                 福田純 悠光堂 2018年 p61~p80 

  第三章 『「ゴールキーパー」ルールの発見』

   【1】「ゴールキーパー」の発見
       ーゴールキーパーは、いつ誕生したのかー
      (1)浮き上がったボールが怖い
      (2)「浮き上がったボールは、手ではたき落としてよい」
           ー歴史の記憶を呼び覚ますルールー
      (3)ゴールキーパーは、誰だ
           ーゴールキーパー誕生の秘密ー
      (4)ゴールキーパーが誕生するまでの、試行錯誤を含んだ歴史 
   【2】ゴール・キーパーの隠れていた役割の発見
       ー誰もやりたがらないゴール・キーパーが、スーパースターへ変身ー
   【3】「ハーフウェイ・ライン(真ん中の線)」の発見
       ーキーパーが手を使うと、活躍しすぎるー
   【4】「ゴールエリア」の発見
       ーゴールキーパーを守れ!ー
      (1)スーパースター、ゴールキーパーの矛盾
      (2)ゴールエリアの発見
   【5】「ゴールキーパーの手の使える範囲」の発見
       ー昔、ゴールキーパーはピッチ全体を自由に動き回っていたー
     (1)ゴールキーパーは、広い範囲で手が使えた
     (2)ゴールキーパーの手が使える範囲を広くすると、ゲームの世界が広がる
     (3)手でボールを扱っても、ゲームの楽しさは損なわれない
   【6】「使いこなし」から生まれたゴールキーパーの発見物語
       ーゴールキーパーを理解する順番(認識過程)ー
   【7】「ゴールキーパー」ルールに関係する、使いこなせるようになった、ライン
    

「浮き上がったボールは手ではたき落としてよい」・サッカー教材

2024-11-02 15:25:21 | 教育
 サッカー教材における「浮き上がったボールは手ではたき落としてよい」ルールは、1980年代には一部の小学校教師の間では採り入れられていました。とくに小学生の女子が、ボールが浮き上がると困ったり、怖がったりしていたからです。
 その後サッカー教材における「浮き上がったボールを処理する技術」について、以下のようなことが分かってきました。 (注)

   (1)「浮き上がったボールを処理する技術」は、サッカーの本質的な部分と深く関連していること
   (2)「浮き上がったボールを処理する技術」を発展させていくと、ゴール・キーパーのルールに繋がっていくこと
   (3)その発展したゴール・キーパーは、児童の人気が高いこと
   (4)その発展の仕方は、「サッカーにおける歴史の追体験をしている」という裏付けを持っていること

 「浮き上がったボールは手ではたき落としてよい」ルールは、伝統的教育技術と考えています。

     何かの参考になれば幸いです。

         (注)(参照) 本ブログ 前掲を参照

           ①『小学生の「ヘディング技術」の扱い方(英国協会のヘディング練習禁止を受けて)【前半】』
           ②『小学生の「ヘディング技術」の扱い方(英国協会のヘディング練習禁止を受けて)【後半】』
           ③『英国3協会「小学生のヘディング練習禁止」報道の波紋』
           ④『「零の発見」と「ヘディングの発見」』
           ⑤『「ヘディング技術の認識過程における発達的研究」 再録 (その1)』
           ⑥『「ヘディング技術の認識過程における発達的研究」 再録 (その2)』
           ⑦『【図・表】「ヘディング技術の認識過程における発達的研究」』
           ⑧『「浮き上がったボールの処理の仕方」と『「ゴール・キーパー」ルール』の関係 』
           ⑨『小学校・サッカー教材における「浮き上がったボールの扱い方」の歴史』
           ⑩『浮き上がったボール「はたき落とし作戦」』
           ⑪『むかし、ゴール・キーパーは自由に動き回っていた』




ゴールキーパーの歴史が持つ意味

2024-10-26 07:49:22 | 教育
 「ゴールキーパーの手の使える範囲」の歴史は、 「人気者になるキーパーのルール」 の秘密を明らかにしています。
 「ゴール・キーパーは、ゲーム場(ピッチ)の全面で手が使えた」ルールからはじめると、児童は「ゴール・キーパー」を正しく理解できると考えています。
 以下は、「ゴール・キーパーの手が使える範囲」を示した、実際のサッカーの歴史です。歴史的にも、ゴール・キーパーが自由に動いていたことが分かります。

 『 【5】「ゴール・キーパーの手が使える範囲」の発見              
      -昔、ゴール・キーパーはピッチ全体を自由に動き回っていた-

(1)ゴール・キーパーは、広い範囲で手が使えた
 ゴール・キーパーがボールを持ったり投げたりできる範囲は、真ん中の線(ハーフ・ウェイライン)から自陣側だけ。ゴール・エリアでは特別に保護される、というのが理解されたここまでのルールでした
 下図〈ゴール・キーパーの手の使える範囲の変遷〉から、ゴール・キーパーの手の使える範囲がペナルティー・エリアにとじこめられたのは、ゴール・キーパーが誕生(1871年)してからかなり後、1912年になってからなのが分かります。今日ではゴール・キーパーの手の使える範囲はペナルティー・エリアの中だけというのは常識になっています。しかしサッカーの歴史では、ゴール・キーパーはかなりの年月にわたって自由に手を使い動き回っていたのが分かります。

    〈ゴール・キーパーの手が使える範囲の変遷〉
 
 ⒈ ゲーム場全面で手が使えた(1871年)

  ゴール・キーパーが誕生した。
  ゴール・キーパーは、ゲーム場(ピッチ)の全面で手が使えた。





 ⒉ 手の使える範囲が自陣内に限られた(1887年)

  ハーフウェイラインが引かれた。
  半円形のゴールエリアができた。
  ゴール・キーパーの手の使える範囲が、自陣内に限られた。


                                       

 ⒊ ペナルティーエリアができた(1902年)

  12ヤードラインはペナルティーキックマークへ、
  18ヤードマークはペナルティーエリアへ、
  半円形のゴールエリアは長方形になった。





 ⒋ 手の使える範囲がペナルティーエリア内だけになった(1912年)        

 キーパーの手の使える範囲が、自陣内からペナルティーエリア内だけに縮小された。



                        』(注)

 「ゴール・キーパーは、ゲーム場(ピッチ)の全面で手が使えた。」ルールからはじめると、児童は「ゴール・キーパー」ルールを正しく理解できるようです。

            
    (引用)  福田純  「サッカールールの発見」
                       悠光堂 2018年 p61~p80 

  第三章 『「ゴールキーパー」ルールの発見』

   【1】「ゴールキーパー」の発見
    ーゴールキーパーは、いつ誕生したのかー 
   【2】ゴール・キーパーの隠れていた役割の発見
    ー誰もやりたがらないゴール・キーパーが、スーパースターへ変身ー
   【3】「ハーフウェイ・ライン(真ん中の線)」の発見
    ーキーパーが手を使うと、活躍しすぎるー
   【4】「ゴールエリア」の発見
    ーゴールキーパーを守れ!ー
   【5】「ゴールキーパーの手の使える範囲」の発見
    ー昔、ゴールキーパーはピッチ全体を自由に動き回っていたー
     (1)ゴールキーパーは、広い範囲で手が使えた
     (2)ゴールキーパーの手が使える範囲を広くすると、ゲームの世界が広がる
     (3)手でボールを扱っても、ゲームの楽しさは損なわれない
   【6】「使いこなし」から生まれたゴールキーパーの発見物語
    ーゴールキーパーを理解する順番(認識過程)ー
 


サッカー ゴール・キーパーを人気者にする方法 

2024-10-19 11:28:25 | 教育
      「ゴール・キーパーが人気者になる方法」 
 
 サッカー・ゲームの指導ではゴール・キーパーの人気がなく、希望者がほとんどないことが気になりました。
 また、ゴール・キーパーはゴール前から動けないと思い込んでいる児童がほとんどで、これもゴール・キーパーが不人気の一つですが、何とか改善したいと思っていました。
 

         「人気者になるキーパーのルール」 
                                                               
(ⅰ)キーパーは1名。ゲーム場の中ならどこでも手が使える。                                                         
   「ゲーム場の半分、自陣内で手が使える」でも楽しくできます。
(ⅱ)キーパーは、転がってきたり浮き上がったボールを手で持ってもよい。
(ⅲ)キーパーは手でボールを持ったら、その場所から「投げる」か「蹴る」とする。      
(ⅳ)キーパーは手で持ったボールで、投げたり蹴ったりして直接得点はできない。

 このルールが加わるだけで児童のゴール・キーパーに対する見方が激変します。

 (あ)キーパーはどこにでも動けて、手さえ使わなければシュートもできること
 (い)キーパーは手が使えるので、中心になって活躍できること

 等がすべての児童に明確になるからです。

 『キーパーのルール』だけでも取り入れると、ゲームやゴール・キーパー観が変わります。
 ぜひ試してみて下さい。                   

      「4年生男子のゴール・キーパー観の激変」

 「ぼくは、サッカーのときはいつもキーパーです。ぼくはすきでキーパーをやっています。一ばん最初は、きらいでした。なぜかというと、とるだけでシュートできないと思っていました。でもキーパーがシュートしてもいいと聞いて、ぼくはキーパーが好きになりました。今では、キーパーをやっています。ときどき、点が入ってしまうけれども、だいたい見のがしません。このごろは、おもしろくて おもしろくて楽しいです。もっとつづけたいです。」

 「人気者になるキーパーのルール」 は、伝統的教育技術の一つと考えています。

 参考になれば幸いです

 (参照)   「サッカールールの発見」
             福田純 悠光堂 2018年 p61~p80 

  第三章 『「ゴールキーパー」ルールの発見』
   【1】「ゴールキーパー」の発見
    ーゴールキーパーは、いつ誕生したのかー 
   【2】ゴール・キーパーの隠れていた役割の発見
    ー誰もやりたがらないゴール・キーパーが、スーパースターへ変身ー
   【3】「ハーフウェイ・ライン(真ん中の線)」の発見
    ーキーパーが手を使うと、活躍しすぎるー
   【4】「ゴールエリア」の発見
    ーゴールキーパーを守れ!ー
   【5】「ゴールキーパーの手の使える範囲」の発見
    ー昔、ゴールキーパーはピッチ全体を自由に動き回っていたー
     (1)ゴールキーパーは、広い範囲で手が使えた
     (2)ゴールキーパーの手が使える範囲を広くすると、ゲームの世界が広がる
     (3)手でボールを扱っても、ゲームの楽しさは損なわれない
   【6】「使いこなし」から生まれたゴールキーパーの発見物語
    ーゴールキーパーを理解する順番(認識過程)ー

     

                                                 

ゆとりが消えて、児童と仲良くなる時間が消えていった

2024-10-12 15:19:02 | 教育
 本文中にある「じゃれつきゲーム」「すな場遊び」も、伝統的学習技術と考えています。

    子供たちが落ち着いた取り組み

 児童の気持ちを落ち着かせるのに役だった以下のような取り組みは、学校からゆとりがどんどんなくなっていくなかで、あきらめざるを得ない状況に陥りました。落ちこぼれ気味だった教師には、辛い経験でした。 
 

  (1)「1時間目ハードに体育」

 1時間目の体育館は空いていることが多かったのに、学校にゆとりが失われてきて、「1時間目ハードに体育」はできなくなりました。児童にとっても楽しく充実した時だったので残念でした。

  (2)学級活動の時間に「じゃれつきゲーム」のような企画

 学校にも教師にもどんどんゆとりが失われていき、「じゃれつきゲーム」を行う時間も気力もなくなっていきました。児童とより仲良くなれる機会が失われ、つらい経験になりました。

  (3)不登校気味の児童
 
 2週間に一度ぐらいのペースで登校する不登校気味の児童を、3年生で担任することになりました。学校に来ることができた日は、1時間目はクラス全員で砂遊びしました。「砂遊び」は、そうしたほうが良いのではという感覚的な理由からです。登校するペースは、1年間変わりませんでした。
 お母さんの仕事は、多くの人を助ける献身的な仕事でした。個人面談では、「他人の相談には冷静に対処できるが、自分の娘には感情的になってしまう」とのことでした。親子とは、難しいものだなと思いました。
 異動した後にきいた話では、4年生では普通に登校できていたそうでした。
 「砂遊び」をするくらいの自由さがあった学校も、だんだんゆとりがなくなっていきのんびり楽しく砂遊びすることもできなくなりました。落ちこぼれ気味だった教師は、どんどん辛くなっていきました。

  (4)午後4時退勤

 新卒のころ、約40年前、東京の職場は午後4時退勤でした。給食指導のため昼休みがとれないので、午後4時から午後5時までを昼休みの1時間にあてたのです。子どもたちも先生方も楽しそうでした。
 それから年々ゆとりがなくなっていきました。忙しくなった原因は、個人的見解になりますが、子どもたちを健やかに育てる仕事とは関係のない事務仕事です。
 落ちこぼれ気味だった教師は、学習指導や学級指導の難しさを「ゆとり」に救われてきたと感じています