サッカー教材で、「ボールは手ではたき落としてよい」ルールと「ゴールキーパーが人気者になる」ルールは、筆者の創作ですが、伝統的教育技術に属していると考えています。
『サッカー・ゲームの指導ではゴール・キーパーの人気がなく、希望者がほとんどないことが気になりました。
また、ゴール・キーパーはゴール前から動けないと思い込んでいる児童がほとんどで、これもゴール・キーパーが不人気の一つですが、何とか改善したいと思っていました。
【サッカー・ゲーム「はじめのルール」】にある『(ⅳ)うきあがったボールは、手ではたきおとしてもかまいまん。』ルールを発展させると、ゴール・キーパーの人気が非常に高まったので報告します。
4年生男子のゴール・キーパー観の激変
「ぼくは、サッカーのときはいつもキーパーです。ぼくはすきでキーパーをやっています。一ばん最初は、きらいでした。なぜかというと、とるだけでシュートできないと思っていました。でもキーパーがシュートしてもいいと聞いて、ぼくはキーパーが好きになりました。今では、キーパーをやっています。ときどき、点が入ってしまうけれども、だいたい見のがしません。このごろは、おもしろくて おもしろくて楽しいです。もっとつづけたいです。」
【サッカー・ゲーム「はじめのルール」】は、以下の通りです。
『【サッカー・ゲーム「はじめのルール」】
(ⅰ)「わく」はありません。
(ⅱ)「さく」「かべ」などはね返るものにボールがあたったらとく点です。とく点になっても、そのままゲームはつづけます。
(ⅲ)だれかがボールを投げ入れたらゲーム開始です。ゲーム終了までゲームは中断しません。
(ⅳ)うきあがったボールは、手ではたきおとしてもかまいまん。』
「(ⅳ)うきあがったボールは、手ではたきおとしてもかまいまん。」ルールにプラスして、『ひとりキーパーのルール』をつくります。
『ひとりキーパーのルール』
(ⅰ)キーパーは1名。「わく」(ゲーム場)の中ならどこでも手が使える。 (ⅱ)転がってきたり、浮き上がったボールを手で持ってもよい。
(ⅲ)手でボールを持ったら、その場所から「投げる」か「蹴る」とする。
(ⅳ)手で持ったボールで直接得点はできない。
(ⅲ)手でボールを持ったら、その場所から「投げる」か「蹴る」とする。
(ⅳ)手で持ったボールで直接得点はできない。
このルールが加わるだけで児童のゴール・キーパーに対する見方が激変します。
(あ)キーパーは、どこにでも動けてシュートもできること
(い)キーパーは手が使えるので、中心になって活躍できること
等がすべての児童に明確になるからです。
『ひとりキーパーのルール』だけでも取り入れると、ゲームやゴールキーパーが変わります。』
ぜひ試してみて下さい。
参考になれば幸いです
(参照)(引用) 「サッカールールの発見」
福田純 悠光堂 2018年 p61~p80
第三章 『「ゴールキーパー」ルールの発見』
【1】「ゴールキーパー」の発見
ーゴールキーパーは、いつ誕生したのかー
(1)浮き上がったボールが怖い
(2)「浮き上がったボールは、手ではたき落としてよい」
ー歴史の記憶を呼び覚ますルールー
(3)ゴールキーパーは、誰だ
ーゴールキーパー誕生の秘密ー
(4)ゴールキーパーが誕生するまでの、試行錯誤を含んだ歴史
【2】ゴール・キーパーの隠れていた役割の発見
ー誰もやりたがらないゴール・キーパーが、スーパースターへ変身ー
【3】「ハーフウェイ・ライン(真ん中の線)」の発見
ーキーパーが手を使うと、活躍しすぎるー
【4】「ゴールエリア」の発見
ーゴールキーパーを守れ!ー
(1)スーパースター、ゴールキーパーの矛盾
(2)ゴールエリアの発見
【5】「ゴールキーパーの手の使える範囲」の発見
ー昔、ゴールキーパーはピッチ全体を自由に動き回っていたー
(1)ゴールキーパーは、広い範囲で手が使えた
(2)ゴールキーパーの手が使える範囲を広くすると、ゲームの世界が広がる
(3)手でボールを扱っても、ゲームの楽しさは損なわれない
【6】「使いこなし」から生まれたゴールキーパーの発見物語
ーゴールキーパーを理解する順番(認識過程)ー
【7】「ゴールキーパー」ルールに関係する、使いこなせるようになった、ライン