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ミケマル的 本の虫な日々

『僕は失くした恋しか歌えない』


 以前買って積読してた本を読みました。
というか、色々と積んであった本や雑誌や紙をちょっと片付けたら出てきたので、読んだのでした。
この本はネットでどなたかのお勧めで出てたのだけど、最初だけ読んでそのままになってました。
でも、今日読み出したら止まらなくなった。

『僕は失くした恋しか歌えない』 小佐野弾



 この本は小佐野さんの自伝的小説。
自分が男性しか愛せないということを自覚してからの青春の時期の苦悩が描かれています。
経済的に恵まれた家庭に生まれ、両親は離婚したけれど祖父と母には愛されて育ち、慶應で学ぶという抜群に良い環境だけれど、セクシュアリティーに対する違和感と劣等感から逃れられない様子が苦しい。
そんな中で短歌に自分を反映させていて、その歌が挿入されています。
今、小佐野さんは短歌の作家となられているとのこと。

 最近見ているTVのBLドラマのようにはいかないのよね。
男女の恋愛でもドラマのようにはいかないのだけれど、同性の恋愛はもっと大変だし、色々な葛藤があるんだなとリアルなつらさがグサグサと感じられました。

 歌人なので文章もとてもいいし、自分の気持ちの奥までも曝け出すような内容を読んでいて辛いけれど、それだけでない自分で切り開いていこうという希望が見えるのでした。
実際に、台湾で起業して歌人としても活躍されているらしい。
この方の短歌の本を読んでみたいな。
私はあまりよくわからないのですが、俳句よりも短歌の方が好きだなと思うことが多いので。

 小佐野さんはBL漫画を読んで憧れたということだけれど、 
ドラマ「美しい彼2」の美しい世界でも、恋は苦しい。
男女でも苦しいし、それにまして同性の恋は苦しい。
「それが恋なんだよ」というセリフがドラマにありましたが、それが恋なのよね。
もう私には落ちる恋はなくてよかった。
落ちるのは沼しかないので、幸せなのかもしれないな(笑)



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