ミケマル的 本の虫な日々

『ファージョン自伝』と彼女の本


『ファージョン自伝』私の子供時代

 エリナ・ファージョン
 中野節子監訳 広岡弓子・原山美樹子訳


 県立図書館で借りました。
エリナ・ファージョンというイギリスの著名な童話作家の自伝です。
一番有名な本は『麦と王様』です。

 中学か高校の時に買った本が2冊『年とったばあやのお話かご』『りんご畑のマーティンピピン』が家にありました。でも、一番好きだった『麦と王様』がなぜか見つかりませんでした😢

 エリナ・ファージョンさんは1881年から1965年に生きた方。
この自伝はエリナさんの子供時代について書かれていますが、その前にその父と母の生涯についても詳しく書かれています。
 母方のお祖父さんは有名な役者さん、父はユダヤ系の家に生まれたけれど、父方のお祖父さんは中東の出身だったという。そして、父は作家だった。どこを取っても興味深い親戚縁者なので、歴史的にも面白いお話でした。

 この父母のもとで、兄と2人の弟とともに子供時代を過ごした事を後半は書いています。
とても仲が良くて才能溢れる兄弟だったようです。
当時は女子は学校に行かずに家庭教師に教育を受け、男子は寄宿制の学校に行くのが一般的だったようですが、ファージョン家では男の子たちも家で家庭教師による教育を受けていました。
この家庭の文学的、芸術的に豊かな中で、規律がある中でも自由な時間を過ごしました。その中でそれぞれの才能を伸ばしたわけで、本当に幸せな子供時代を送って、それを糧にエリナさんは童話作家になったとも言えるようです。

 父母の歴史も詳しく書かれているし、エリナさんの兄弟との事も詳しく書かれているし、とにかく長い本です。
ちょっと飛ばし飛ばし読んだところもありますが、それでも飽きずに最後まで読めたのは、それぞれの登場人物が個性的で、エピソードも興味深いからだと思います。

 この本を読んだら、エリナ・ファージョンの本を読み返したくなりました。
『りんご畑のマーティンピピン』はず〜〜と前に読んだ時はあまりピンとこなかった記憶がありますが、今読むとなかなか示唆に富んでいて面白いな〜と思いつつ読み返しています。
しかし、一番好きだった『麦と王様』はどこにいっちゃったのかな?


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