フェイスブックの読書グループで紹介されていた本を読みました。
『線は僕を描く』 砥上裕將(とがみひろまさ)著
2020年本屋大賞3位
第59回 メフィスト賞受賞作
だそうです。
砥上さんの初めての本。
1984年福岡生まれ。
この小説は水墨画の世界を描いています。
水墨画っていうと昔の絵を美術館で見るものってイメージでしたが、この本の中に出てくる水墨画は今まさにある芸術としてのもの。
水墨画を全く知らない主人公がどんどんその世界に入っていくのですが、主人公と一緒に読んでる私も一緒に学んでいく感じです。
砥上さん自身も学生時代に学内イベントで水墨画の揮毫会(きごうかい)があって、そこから自分も描き始めてたというご自分の体験もあるそうな。
水墨画というよく知らない世界を主人公と一緒に知っていくという興味をかき立てられるというところもありますが、それぞれの登場人物もしっかりと描かれているし、大袈裟な表現ではなく静かに語る中で主人公の変化を描く筆力がありました。
水墨画の世界の奥深さにも感銘を受けました。
実は歴史系YouTube?の方々が仏教について語っているのを今聞いていています。
(歴史を面白く学ぶコテンラジオというYouTube)
仏教はやっぱり興味深いと思っているところです。
そして、ここに描かれている水墨画の世界は仏教の世界観と通じるものがあるなと思ったら、水墨画は禅宗とともに日本に入ってきたものだそう。
そうか〜!って思ったのでした。
仏教と水墨画の関係についてももっと知りたいな〜。
この小説は漫画化・映画化もされ、10月21日に公開だそうです。