12月18日・・・急いで侵入！

今日こそは

お母さんがに入ったから、急いで付いていった。

やったー

もう、ぬれちゃったもんね～

と、いう事で、作戦大成功

ティナはお母さんと、お風呂に入ったのよ。

一緒に湯船に浸かって、うっとりしちゃったの。

いい気持ちになったら、身体が浮いたような気がしたんだ～

「しょうがないわねぇ・・・ティナちゃん」

お母さんはそう言ったけれど、怒ってはいなかったよ。

沢山沢山、湯船に”プカプカっ”としてから

「特別よ」

と言って、お母さんの高級シャンプーをチョットつけてくれた。

チョットだけでもブクブク泡が立ったよ。

「今日は顔も洗いましょうか？」

お母さんは、ニヤッと笑うと、シャワーを全身にかけてきた

頭から、全部ぬれたティナをジッと見て

「へぇ～！ティナちゃんはこんな顔していたのね～・・ワンちゃんみたいね」

「・・・？」私はなんだったんだろう・・？

「やっぱり、まだまだ・・・ちっちゃいねぇ」

「そうよ！１キロチョットだもん」

そうして、もう一度湯船に浸かって外に出た。

ティナは、濡れた身体のまま、お母さんに捕まらないように

家の中を走り回ったの。

身体が変な感じがして、クッションをバタバタと足で蹴飛ばしたり噛んだりした。

お母さんは笑って、写真を撮ろうとしていたけれど

ティナの動きが激しくて、全部失敗したみたいよ

結局捕まって、タオルに包まれて、ストーブの前で拭き拭き

「クシュン」

１回だけくしゃみも出たけど、身体はスベスベ、いい匂い

チョット、寝ている間に

グーグー寝ていたら

顔と身体の毛を

チョキチョキされてしまったの

モサモサも”熊”みたいで可愛かったけれど

カットしたらワンちゃんらしくなったかしら？

 

12月17日・・・初めての夜のお留守番

お母さんが、スカートをはいた。

始めてみる洋服だ。

いつも、ジーパンかテニスウエアーしか着ていないのに・・・

お父さんも、お洒落なスーツを着た。

なんか・・・様子がおかしい・・・


そして、いつもより１時間も早く

ティナに夕食が出た。

早く食べられることは、嬉しかったけれど・・・


ご飯が終わったら、お母さんが言った

「ティナちゃん、これからテニスに行ってくるからね～」

「こんな夜に？そんな服で？」

騙されないぞーと、ティナは思った。

だけど、これからお留守番をするんだって事は、ちゃんとわかったよ


・・・・・・・・・・・・


お留守番の時間が、いつもより長いような気がした。

やっと、お父さんとお母さんが帰ってきた。

花束を持って、

「いい卒部式だったわね～」なんて言っている。

本当は、お兄ちゃんの野球部の”卒部式”だったらしい・・・

ティナは嬉しくて、ドキドキして

家中を走り回った。

お母さんのストッキングを持って、

ダッシュの５往復をした。

黙っていられなくて

「ワンワン！」って吠えた。

「人間の赤ちゃんみたいね。いつもの寝る時間が過ぎちゃって、興奮してる」

お母さんが言っている。

そんな事言ったって、身体が止まらない。

ものすごい勢いで、走り回った。

いすや箪笥にぶつからないように・・・

そんな走り方が、自分でもカッコいいな～

そう思いながら・・・何時までも走り続けたんだ