ワラ土手でバネ(スプリング)の入った椅子は最近ではほとんど売っていないと思いますが、約30年くらい使用のラタンの椅子座面の張り替えをご紹介します。
売られていない理由のひとつとして、バネの入った椅子の座り心地は非常に良いのですが、手間がかかるために価格が高くなります。
購入する時に、やっぱり見た目と値段で選びますよね。
また、力布とバラバネを使用して、バネをつること自体が長年の職人としての経験と技能が必要な作業です。
椅子張りの国家試験でも不可欠な技能です。
↑詰物は黒綿、ワラ、赤スポンジ(赤ゴム)でした。
↑土手がワラでつかれています。(「土手をつく」っていいます)
正直言って、土手を刺していませんし、形もきれいではないので、あんまりいい仕事をしているとは言えませんが、椅子としてのメインがラタン(籐)で、きっと椅子張りの予算がでなかったのでしょう。だから、さほど手をかけなかったのでしょうね。
また別の機会に綺麗な良いワラ土手をご紹介します。
ワラ土手についてですが、これは日本独自の技法です。
フランスの技法はソク土手という技法を用います。
次回へ続く・・・。
前回に続きまして、2005年のミニチェアです。
2005年のテーマは、カウチ=寝椅子です。
決められたサイズ内(390 x 340 x 650mm)であって、カウチであれば自由でした。
なにかおもしろいミニチェアをと思いまして、子供のミニカーからヒントを得て作りました!
サイズ内に納めるために、サイレンとはしごは取り外しにして、座面は収納ができるようにしました。
我ながらなかなかの出来だと思います!