飼い猫の遠吠え

とにかく気持ちは前向きに寝る間を惜しんでほふく前進・・・

高遠の集い:日雇い執事編

2009-04-23 23:21:22 | 山登りのたしなみ
先週末は、久しぶりに執事でした。

ロビン様&お師匠の高遠ハウスでお花見会にお嬢様がお誘いを受けまして、その道中を私めが任されることとなりました。久しぶりの執事活動、鈍った執事心にも俄然気合が入ります。
『高遠』といえば、世間一般にも高遠城址公園の桜で有名な場所ですから、時期は過ぎたと分かっていながらも、なかなかどうして期待が高まります。しかも、食べ物とお酒には、こだわりを見せる山ヤの皆様が多数参加されるということですから、何が飛び出すのか随伴な私めもワクワクしてしまい、湧き上がる執事心と好奇心で、emi様でなくても眠れなくなること請け合いです。

そんなワクワクのためか、当日朝は、寝不足なんてなんのその、パッと目覚めてサッと出発、執事としては、なかなかスマートな出だしです。チーム埼玉は、お嬢様と執事のコンビ。スマートにお嬢様をお出迎えに出掛けたのですが、久しぶりの活躍の場だというのに、最初から待ち合わせ予定時間に到着出来ませんでした。いきなり執事失格です。理由としては、待ち合わせ前にガソリンを入れていたから・・・だけではなく、時間制限のある一方通行の道を「行けるのかな?」と躊躇しているうちに、曲がる道を曲がれなかったという単純なミスです。ただ、それをきっかけに、「つばさ」の舞台として盛り上がる小江戸の街を20分も迷走してしまったのは、いつものこと 久しぶりの執事家業に慣れないゆえの手痛い失敗です。
しかし、そんなダメ執事にも「全然、大丈夫だから」とお優しい言葉をかけて下さるお嬢様は、まさに天使の如く光り輝いておりました。ありがたや、ありがたや。


お嬢様が前回利用した週末は、中央道が大渋滞になっていたと聞いていたので、ETC効果かと早めに出発したのですが、渋滞にも引っ掛からずに順調に進んでいきます。これもお嬢様の人徳のなせる業でしょうか。そんな、余裕たっぷりでノンビリした感じの車内で、日常会話の中から、いきなり驚きの一言が発せられたのでした。

「あ、執事。今回、私は、お酒飲まなくってよ」


・・・はぁ。


死角から飛び込んできたアッパーカットの如く、いきなりお嬢様からの断酒宣言です。

たけ小屋のメンバーの集まりといえば、何はともあれ『お酒』が無くては始まらない位の『弱酒強食』な世界観を持つ程の梁山泊な集まりです。
(↑ 執事的イメージ)

しかも、断酒が一番似合わないと言ってもいいお嬢様からの発言ですから驚きを禁じ得ません。例えて言えば、食う寝る様やたけ様が『断酒』する位に、世界が震撼する程ありえない話です。

お酒を飲まないで、どうやって水分補給をするんですか?

という言葉は、執事としては飲み込みましたが、ちょっと心配になってしまいます。実際伺ってみると、激務によりまだ本調子ではないとのことでしたので、ひと安堵しましたが、お嬢様のお身体も心配ではありましたが、飲まない事へのストレスの方がより心配です。あの環境で大丈夫なのでしょうか。


しばらく談笑しながら目的地に向かっていると、ロビン様から連絡が入りました。何でも、『ヨシ様』という方が茅野駅にいらっしゃるとのことで、この車で合流して欲しいとの要請です。行きがけの途中ですから、もちろん異論はありません。それから、しばらくはお嬢様とロビン様は、メールのやり取りをされていたようですが、そのメールに、先発隊が昼からバーベキューを行うことをお聞きになられ、

「参加しても宜しくってよ!」

と名乗りを上げます。

「執事、お昼は現地よ、肉よ、肉」と興奮したご様子です。何かを思いついたらしく、早速、先程待ち合わせの連絡をとったヨシ様にも電話を入れているようです。


「現地でお昼からバーベキューを行うそうなので、お昼がまだでした駅弁とか食べないで来て下さいね、ね」

とまだお会いないしていないヨシ様にもテキパキと念押し。そのあたりの気配り感がお嬢様クオリティ、惚れ惚れしてしまいます。しかも、ロビン様にバーベキューの参加表明をしたメールの返信が無いことを心配して、

「私達が参加するのが嫌だから、返信が無いわけじゃ無いわよね、ね」

と、電話ですごんで 確認してみたりと、すっかりお嬢様は、バーベキューの魔力でアグレッシブ。

そうそう、待ち合わせのヨシ様は、ミレーの赤ザックでいらっしゃるとしか情報がありませんので、待ち合わせが分かるかと心配していましたが、「大丈夫」とお嬢様は、自信満々なご様子です。

「さっきの電話でプロ・・・なんとかしちゃったんだから」

・・・プロファイリングのようです。


最初の電話の後、早速プロファイリング開始です。

「ん~、歳の頃は、そうねぇ50~55歳。太っているわけでは無いけど、痩せてはいないわね。髪は、長いけどちょっと薄・・・少なめといった所かしら」

男性という時点でちょっとテンション低めとなった執事でしたが、これは、何とも、自分と同じような普通のオジ様ということでしょうか。そして、二回目のバーベキュー電話の後に「もう一つ、分かったわ」と、またまたプロファイリング


「眼鏡をかけているわ!」


貫禄と自信に裏打ちされたそのお姿に、おぉ! さすが海外帰りのお嬢様、何という説得力でしょうか!! とすっかり執事は信じました。プロファイリングなお嬢様、次回のドラマになった暁には、主役は、もちろんいただきです。


そして、茅野駅。

駅に入る道を間違えて別の降り口に到着してしまいましたが、お嬢様がヨシ様を迎えに行って頂けることになりました。この時間に赤ザックを背負った姿を見れば、恐らく分かるだろうとお嬢様。何せプロファイリングの結果があると自信満々です。

しばらく待っていると、お嬢様と一緒の歩いてくるのが、ヨシ様のようです。例の御柱ビールが入っている事は後で判明するわけですが、巨大ザックを担ぐ姿も様になり、無駄な肉も無く、髪の毛は短髪でメガネ無し、とまさに山ヤといった感じの洗練されたお姿でした。そう、お嬢様の自信満々なプロファイリングが何一つ当たっていないのです。

そんな、お嬢様は、戻ってくるやいなや開口一番













「ごめん、私、
FBIには就職できないわ」



・・・FBIって? FIBって何??


高遠企画は、始まったばかり。これから何が起きていくのか、執事としては楽しみは増すばかりです。

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20 コメント

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Unknown (ゆっきー)
2009-04-23 23:40:04
やったー、初の1番カキコ!
猫さんのブログ読んで、世の中にはこうしたお嬢様もいるのねーと、感心しました。
こんなお嬢様に仕える猫さん執事も苦労が、いえ仕え甲斐がありますね~

ホント、行きの車~諏訪大社~夜中の談笑までロングな爆笑の1日でしたね。
返信する
Unknown (監督)
2009-04-24 01:02:38
ははは、そのバーベキューの予約確認電話、ロビさんの傍でたしかにお聞きしておりました。
「たとえ肉の一片でもよいから、到着まで必ずキープしておくように!」とのお達しだとか。
さすがは、お嬢様、鋭い!高級肉は全員に当たらず先着優先でしたもんね。
返信する
一番カキコ (執事)
2009-04-24 06:14:09
>ゆっきー様

初一番カキコおめでとうございます。変な記事を書かれないかと警戒していらっしゃいましたか(笑)。
えぇえぇ、魅力的なお嬢様にお仕え出来まして、幸せで御座いますよ。何せネタの宝石箱のようなお方ですから、私めとしても何が起こるかハラハラドキドキ楽しませて頂いております。日雇いなので、また、イベントなどでお誘い頂ける事を楽しみにしておりますよ。
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証人 (執事)
2009-04-24 06:24:29
>監督様

有難う御座います。これでフィクションでないことが確認頂けましたね(笑)。
確かに私めもそのようなお話をされているのを小耳に挟みました。ということは、あの絶品お肉は、お嬢様の交渉の結果で頂けたものだったのですね。お嬢様の先見性に感謝。m(_ _)m
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ぷっ (輝子)
2009-04-24 07:07:40
プロファイリング、全然当たってないじゃん・・・(笑

くぅっ、高級肉があったとは、、、
メールしてくれなきゃ、、、
そしたら山なんて登らずに直行したのに。
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プロファイリング (執事)
2009-04-24 07:51:35
>輝子様

焼肉と聞くと豹変するとお伺いしておりますが、本当なのですね。高級お肉は、それはそれは、その名に偽りのない味わいでした。うっとり。ただ、山もそれに負けない位に美味しかったのではありませんか?

ヨシ様にお会いしている方でしたら、よくお分かりになるかと思いますが、男性以外の詳細が何一つ当たっておりません(笑)。それもある意味、お嬢様の凄い事です。
返信する
・・・・・ (河童)
2009-04-24 07:54:43

 お嬢様に

  一本っ!

 って飲んでなかったっけ?
返信する
一本! (執事)
2009-04-24 08:15:56
>河童様

お嬢様への一本、有難う御座います。早速お伝えしなければ…。
お嬢様にかかれば、この程度の出来事は、日常茶飯事のようですから、この先、よりレベルの高い内容を求められていくかもしれませんね。

お酒にまつわるエトセトラにつきましては、また後ほど語られる日もあるかもしれません…。
返信する
なっ (ヨシ)
2009-04-24 10:35:28
 なるほど!ねこさんのこのレポでやっと、車中での「わたしFBIには就職できないわ」の意味が分かりました。 ただもしかすると背中のチャックを開けると、お嬢様のプロなんとかどおりの者が出てくるやもしれませぬ。
 そして今後またお嬢様のお酒のお供をさせて頂くのは、身に余る光栄なことにて謹んでお受けしますが、呑み比べで立ち向かうこと(全く覚えてないですが)は二度とありませぬ。 二度と目覚めない「眠れる森のオヤジ」になりかねませんので…。
返信する
FBI (執事)
2009-04-24 14:32:45
>ヨシ様

勝手にお名前を使わせて頂きまして失礼いたしました。
確かに初対面でFBIと言われては、訳が分かりませんを通り越して気持ち悪いですよね。失礼いたしました。個人的には、プロファイリング通りにならなかったことを、密かに安堵しております。中に小さいオヂサンが入っていない事を切に願いますが、もし入っていましても「なるほど、だから座らずに庭で仁王立ちをされていたのですね」と一人得心することでしょう。
お嬢様もとても楽しいお酒だったようですから、是非これからも私達の特攻隊長として一升瓶片手に渡り合っていただけると助かります。
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