
橋杭岩も登録されている「南紀熊野ジオパーク」ですが、奇岩でも有名な地域でもありますので、気になる景観が多くて困ります。
橋杭岩のような海沿いのメインルートやどこかに行く途中に見られるような場所であれば、その流れで見ることが出来ますが、その場所のみが目的地となるようなメインルートを外れてしまう場合ですと、行くかどうか悩んでしまいます。特に自分のような計画性のない人は、そういった場所に条件反射的にフラフラと引き寄せられてしまい、気が付いたらメインの目的地の拝観(入場)時間が終わってるなんてことは、よくある話。翌日に、この先に予定している宿泊地からまた戻ってくるのか、それとも諦めて先に進むかを考えることとなるわけです(若かりし頃は、ここを宿営地とする!と車中泊をすることもありましたっけ・・・しみじみ)。さすがに最近は、ネットの普及によって事前確認はし易くなりましたので、そのような失敗は少なくなりましたが、あまりカッチリと予定を決めてしまうのも、遊びの無い観光ツアーのようだと思ってしまったりして・・・。
こちらは、そんな紀伊半島周遊の国道42号線から少し外れた場所にある二つの観光スポットです。
古座川の一枚岩
国指定天然記念物「古座川の一枚岩」(昭和16年指定)は、高さ100m、幅500mの大岩壁で「天柱岩」・「飯盛岩」・「ぼたん岩」・「高池の虫喰岩」などの、古座峡の奇岩とつながっています。これらは、熊野カルデラ火山の地下深くで、マグマからできた岩体です。火山活動から長い年月を経て、地上に現れた岩体が風化・浸食され、珍しい形となりました。紀伊半島の生い立ちを物語る貴重な地質遺跡のひとつとして平成21年5月10日の「地質の日」に、和歌山県唯一の日本の地質百選「古座川弧状岩脈」に選定されています。
一枚岩の守り犬伝説
昔、岩が好物の魔物が岩を食い荒らしながら古座川を遡っていきました。いよいよ一枚岩を食べよう噛み付いた時、里に住む猟犬が襲いかかって魔物を追い払い一枚岩だけは穴だらけにならずに残りました。
4月19日前後と8月25日前後の数日間、夕日をうけて「守り犬」の影が一枚岩に浮かび上がります。
(観光スポットの看板より)

こちらが古座川の一枚岩
どうやっても写真に入りきらない大きさです

手前の川がとても綺麗でして、雨が降る天気ながら
水遊びをされる方もいらっしゃいました

併設されているのは「道の駅 一枚岩」
この景色を見ながら食事がとれるスポットです

食事タイムの終わりごろに来てしまったため
北山村発祥のじゃばら果汁を使ったじゃき払いドリンクで一息
近畿の道の駅では、缶バッチが流行中のようで
ここのバッチは、伝説の通り、犬と岩
高池の虫喰岩
虫喰岩のでき方
高さ20mもの岩壁一面に、大小様々な穴があいています。大きさは、直径10cm程度、深さ4~5cmの穴が多いですが、中には直径が1mを超えるものもあります。このような構造は「タフォニ」と呼ばれ、岩の風化によってできた自然の芸術なのです。
タフォニのでき方には、いろいろな説があります。その一つとして、塩分の再結晶により、岩の表面がはがれ落ちるという考え方があります。
(南紀熊野ジオパーク説明板より)

同じ町内にあるこれまた変わった虫喰岩
こちらも「道の駅 虫喰岩」と道の駅となっていました
ただ、先程と違ってこちらは不定期開館らしく、人はいませんでした

一枚岩の守り犬伝説にあった魔物が岩を喰い荒らすという伝承を
ここで理解出来ました
ここの頂上直下に観音様の祠があるらしく、それらしい道もついていましたが
流石に一般人には無理な様子
今は、観音様は、下に移されております
一枚岩
場所:和歌山県東牟婁郡古座川町相瀬 (道の駅 一枚岩の前)
高池の虫喰岩
場所:和歌山県東牟婁郡古座川町池野山 (道の駅 虫喰岩の前)
おすすめ度:☆☆☆
このあたりが好きな方は、一枚岩、虫喰岩、牡丹岩、飯盛岩、天柱岩と古座川流域をくまなく回ってみると、より楽しめると思います。
とはいえ、橋杭岩ほどには、時間が限られた旅程でも絶対に行った方が良いおススメスポットとまでは言い辛いところです。
紀伊半島をゆっくり廻る旅・・・今回は少し時間をかけられましたが、そうはいっても急ぎ足であることは変わりませんでしたので、またいつかジオ巡りをしたいものです。
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