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実践するリーダーシップと新しく創りだすリーダーシップ

職場や生活の場で実践する状況対応リーダーシップ、新しいリーダーシップを提案するリーダーシップ研究大学をご紹介します。

行動科学アカデミー基礎科目のポイント(11)

2007-08-29 | ◆行動科学アカデミー基礎科目ポイントメモ
リーダーシップ研究大学修士課程入学資格取得講座
(短大、専門学校、大学中退の方など)

ACD502:行動科学とリーダーシップ研究Ⅱ(3単位) 第11章

課題1: 第6章~第11章の各章をそれぞれ1000字以内で、「履修者自身の言葉」でわかりやすく要約してください。
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各章の要約レポートでは、赤字で記された項目や考え方をヒントにまとめてください。各箇条書きの最初にある数字は、教材のページ番号です。ご質問はこちらからどうぞ。

第11章:建設的指導矯正
• 276.指導矯正は、必ずしも懲罰ではない。・・・建築的指導矯正は、前向きの成長の機会を提供する学習過程として意図されている。
• 277.レディネスの退行は、「強力競合因(High-strength competing responses)」とも呼ぶべき要因が状況の中に存在する場合に起こりやすい。
• 278.スタイルを一気にスタイル4に戻すことも可能であった。このことは育成サイクルと退行サイクルの根本的な違いを示している。退行サイクルでは、適切な働きかけが行われたら、リーダーは「プラス強化を使った連続的向上のプロセス」をとらないで、一挙に以前のスタイルに戻ることもできる。
• 退行サイクルでの処置は、一度に一象眼(一スタイル)ずつ取るべきである。すなわち、相手に委任して自由にやらせ、仕事振りが低下したら、参加的スタイルに移行し、問題の解決を支援してやる。
リーダーシップ・スタイルを急激に後退させることは、マネジャーがよくやる失敗である。これは、“任せておいて(相手が失敗するように仕向けて)、ガツンとやる”管理スタイルであるが、---こうしたやり方が、上下関係を阻害し、相手の成長、向上を妨げる。
• フォロアーがR2からR3に移行するにつれ、不安感は増大する。これは、フォロアーの『他律的行動の状態』から、『自律的行動の状態』への移行を示している。
• 281.短期的な仕事振りの悪化は、たいてい意欲の問題にある。対象個人や集団の能力が、大きく悪化したわけではなく、問題は能力の“使い方”であり、それが仕事振りの悪化を招いたのである。これは、動機づけの問題であり、能力の問題ではない。
• 282.部下指導矯正上の注意事項
①タイミングの良い働きかけ
②感情レベルの制御
状況対応リーダーシップを理解する上での障害は、「教示的スタイル」を、声を荒げ、怒ることだ、と思い込むことである。
③仕事振りに注目
人柄を攻撃するな-仕事振りに着目せよ
④特定化せよ。準備を忘れるな。
⑤人前を避けよ
人前では褒め、問題の解決は個人的に行う
• 286.懲罰は「してはならないこと」を示しても、「しなければならないこと」は示さないという点である。・・・懲罰は、好ましくない行動を短い間は抑制するが、長続きしない
• 懲罰の後では、指示する必要がある。ひとたび懲罰が行われたらリーダーは望ましくない行動に代わる新しい行動を示さねばならない。そうして初めて、プラスの強化が有効に働き、新しい行動の定着が促進されるのである。
• 懲罰は行動を抑制するに過ぎないが、消去は行動を消滅させる
• 287.人間は、プラス(正の)強化につながらなければ、その行動を継続して行う事はない。
• 消去は、好ましくない行動の除去に役立つが、消去を無目的には使うべきではない。
• 子供が悪いことをしているときだけ注意を向ける親は、知らずに子供の行動を消去していることがある。子供がちゃんと行動しているのに、その行動に注意を向けなかったり向けても大きな関心でなかったりすると、その行動を消去しているのと同じになる。
• 288.「要するに、何を強化し、また強化していないのかが、リーダーにはわかりようがない」のだから、リーダーは行動の前に熟慮すべきだと言うことである。特に、懲罰と消去を使う場合はそうである。
• しかし、望ましい行動の強化に先立って行う不適当な行動の“解凍”には、懲罰や消去が役立つ。懲罰と消去の活用に当たっては、修正の対象となる行動を明確にし、それを何らかの方法で相手(たち)に知らせておかねばならない。いつ懲罰し、いつ無視(強化を控えて消去)するか、をきめるには、リーダーとしては、『望ましくない行動がとられ始め、どれくらいの期間になるのか』を知らなければならない。もし、その行動が最近とられ始めたものであれば、行動無視(消去)は成功するかもしれないし、相手はその不適切な行動をやめるかもしれない。しかし、その行動がある期間とられ続けてきているものであれば、代わりになる望ましい行動が正の強化の活動を通じて安定化するまで、何らかの懲罰を加えてその行動を抑制する必要があるかもしれない。
• 293.『積極的指導矯正』(Positive Discipline)
• エリック・L.ハービィ(Eric L. Harvey)が考えた従業員指導矯正のためのこのアプローチは、簡単で直截的な3つのステップから成っている。
①口頭で、従業員に注意する。
②文書で、従業員に注意する。
③ステップ①~②が功を奏さなかったら、1日の有給休暇を与える。
• 建設的指導矯正の狙いは、問題の解決を懲罰的な体験と捉えず、これを成長の機会として積極的に捉えるところにある。

行動科学アカデミー基礎科目のポイント(10)

2007-08-12 | ◆行動科学アカデミー基礎科目ポイントメモ
リーダーシップ研究大学修士課程入学資格取得講座
(短大、専門学校、大学中退の方など)

ACD502:行動科学とリーダーシップ研究Ⅱ(3単位) 第10章

課題1: 第6章~第11章の各章をそれぞれ1000字以内で、「履修者自身の言葉」でわかりやすく要約してください。
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各章の要約レポートでは、赤字で記された項目や考え方をヒントにまとめてください。各箇条書きの最初にある数字は、教材のページ番号です。ご質問はこちらからどうぞ。

第10章:人的資源の開発
• 256.状況対応リーダーシップの育成上の側面を強調することは大切であると考える。この点の強調をしておかないと、状況対応リーダーシップが都合のよい行動の正当化に利用される恐れがあるからである。
• 257. 与えられたレベルのレディネスに、有効なリーダーシップ・スタイルで対応しているだけでは、十分ではないことを意味している。マネジャーは自分の仕事の目標を達成しているだけでは、責任は完遂されない。目標達成に合わせて、人的資源(フォロアー)をも育成しなければならないのである。
• 258.諸事例の科学的調査やその他の証拠から、以下のことが判明している。
 ①マネジャーの部下への期待と扱いが、部下の成績や能力の向上、そしてキャリア開発を左右する。
 ②優れたマネジャーの特徴は、部下に対して高い業績期待を設定する能力である。
 ③非効果的なマネジャーは、このように部下の能力に期待することができず、結果として部下の生産性も悪影響を受ける。
 ④多くの場合、部下は自分なりに受け止めた上司の期待に沿って行動する。
• 259.上昇スパイラル効果下降スパイラル効果
• 260.状況対応リーダーシップでは、フォロアーの課題レディネスを変え、最大化させるために使うことのできる2つのサイクルを考えた---成長サイクル退行サイクルである。
• 261.部下の成績の問題は、自分が原因であることが多い。マネジャーには、部下を‘勝者’にする責任があり、こうしてやることが、成長サイクルの意味である。
• 日常業務の責任をとれるフォロアーを育成することで、マネジャーは自分の時間を「有用度の高い(ハイ・ペイオフ)管理業務」、つまり、職場集団全体の業務向上につながる“連結ピン”活動に使えるようになる。
• マネジャーは、細かい仕事から解放され、長期的視野の戦略計画や創造的活動に時間をつかえるようになるのである。
• フォロアーの育成は、マネジャーの行動だけでなく、マネジャーの価値観や期待のあり方にも影響される。
• 262.部下の育成を考える場合の最初のポイントは、「部下の職務のどの領域について、影響を与えたいか?」である。
• いったん目的や職責が明確化され、理解されたら、これからの領域で必要な業務の種類を決め、次いで、業務が望ましい状態に向かっているか否かを上司と部下の双方にわかるように、良い仕事振りというものを定義しなければならない。
• 成長サイクルの開始に先立って、まず、現在の部下の仕事振りを判断しなければならない。
• 先に述べたように、レディネスは全人格にかかわる概念ではない
• 266.人間は、一度に少しずつ覚える。
• 267.この「ステップ・プロセス」、すなわち、①指示や監督を減らし、②望ましい行動がとられたら、協労的行動(連帯的支援)を増してやる、というプロセスは、「連続的向上プラス強化(Positively Reinforcing Successive Approximations)」として知られている。この考え方は、漸進的行動修正・強化論(Behavior Modification and Reinforcement Theory)と結びついたものであり、最近の産業界では、職務行動管理(Performance Management)と呼ばれている。
• 270.人間が変容すると、しばしばその人の動機や欲求までもが変容することを示唆している。たとえば、レディネスの低い人に連帯的支援や激励を与えると、これを生の強化と受け止めやすい。・・・・これに対して、レディネスが高くなってくると、激励や心理的ストロークをあまり必要としなくなる。課題レディネスの高い人に、信頼を示すひとつの方法はどんどん自由に自分でやらせてやることである。
• 行動修正法では、観察可能な行動を根拠に進めるものであり、内在する目に見えない情緒、心構え、感情などを根拠のするものではない。行動修正法の基本的前提は、「行動は、その行動の直接的結果によって規制される。」と言うことにある。
• 行動変容促進にかかわる5つの主要概念は、正の強化、懲罰、負の強化、消去、強化スケジュールである。
• 273.行動強化の対象となる相手が望み求めるものなら、何でも正の強化足りうる。正の強化は、引き続く反応を強化し、その反応としての行動の再起を促進する。
• 望ましい行動の習慣には、望ましい行動に近づく動きが僅かでも観察されたら、その動きに直ちに報いる(強化する)である。これが正の強化による連続的向上という考え方の基本的前提である。
• 274.これらの中間目標の設定に関して注意すべき点は、”目標を困難だが達成可能“な程度に設定し、体系的にゆっくりと成長できるよう配慮することである。こうすることで、最終的に相手は最終状態へ到達できるのである。
• 行動を永続化させるためには、強化を効果的に計画して与えねばならない。強化のスケジュールには、2種類ある。継続的強化断続的強化である。
• 275.育成過程の究極的目的は、相手に自己管理をさせ、自分を自律的に動機づけることのできるようにすることである。
• 『もし正の強化を励行したら、人間は、どんな些細なことにも褒美を期待するようになってしまうのではないか?』などと考えるかもしれない。・・・組織に働く人たちを観察した結果、経験的にそうではないことがわかった。

行動科学アカデミー基礎科目のポイント(9)

2007-08-12 | ◆行動科学アカデミー基礎科目ポイントメモ
リーダーシップ研究大学修士課程入学資格取得講座
(短大、専門学校、大学中退の方など)

ACD502:行動科学とリーダーシップ研究Ⅱ(3単位) 第9章

課題1: 第6章~第11章の各章をそれぞれ1000字以内で、「履修者自身の言葉」でわかりやすく要約してください。
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各章の要約レポートでは、赤字で記された項目や考え方をヒントにまとめてください。各箇条書きの最初にある数字は、教材のページ番号です。ご質問はこちらからどうぞ。

第9章:状況対応リーダーシップ®、意識、そしてパワー(力)
• 227. パワーの何たるかを知り、パワーをいかに活用すべきかを知ったリーダーは、そうでないリーダーやパワーを使いたがらないリーダーに比べてはるかに効果的である。
• 228. パワー基盤は、リーダーシップ・スタイルを動かすものであるから、パワー基盤の適切な活用によって、リーダー効果性も高められる
• 本書では、M.F.ロジャーの単純な定義である。「パワーとは、影響の可能性(Potential for Influence)である」を使うことにする。パワーは使われたり、使われなかったりするリソースの一つであり、相手(個人なり、集団なり)が期待される行動変容を起こすことの確率に変化をもたらすようなパワー行使を「影響」と呼ぶ。
• リーダーシップは、与えられた状況で目標達成に向け、個人なり集団なりに影響を及ぼすプロセスである、と定義されるが、リーダーシップとは、単に影響を及ぼそうとする試みであり、パワーとは、リーダーが保有する影響の可能性である。そして、そのような影響を可能にするのが、その背景にあるリソースである。
• 229. 権威とは、リーダーが占める立場や地位に由来するパワーの具体的表現のひとつである。すなわち、権威はリーダーの組織(社会)内の公的役割によって合法化されたパワーである。
• 組織内の地位に基づいて、他人に仕事をさせることができる人は、ポジション・パワーを持っていることであり、パワーをフォロアーから得ている人は、パーソナル・パワーを持っている、と考えることができる。
• 230. ホジション・パワーは職位に必ず伴うものではない。同じような組織の職位にあっても、マネジャーによっては、前任者や同僚に比べて、保有パワーに大小があることがある。ポジション・パワーとは、上司がマネジャーに委譲する責任権限の程度である。
• 職位にパワーが付帯しているわけではない。
パーソナル・パワーは、「フォロアー(相手)がリーダーを尊敬して好意と忠誠心を抱き、リーダーの目標達成を通して自分の目標の達成を感じることの程度」の表れである。
• パーソナル・パワーは、リーダーに“必ず備わる”ものではない。
• パーソナル・パワーは、いわばその日その日の現象である。---勝ち取れるかもしれないが、撤回されるかもしれないパワーなのである。A.エチオニーは、リーダーにとって最良の状態は、「パーソナル・パワーとポジション・パワーの両方を握っている状態である」と言っている。
• 231.愛のみに基づく関係は、仕返しの恐れがない限り不安定で永続性がなく簡単に打ち切られてしまう。それに対して、恐れに基づく関係は、関係断絶には制裁や懲罰(代償)を覚悟しなければならないので、「長続きしやすい」とN.マキャベリは言う。
• フォロアーの成長と向上を望むなら、リーダーとしては、短期的な有効関係を犠牲にしてでも、長期的に尊敬を勝ち取らなければならないこともある
「(パーソナル・パワーは)フォロアーが自分の目標がリーダーの目標と「同じである」、又は、「類似している」と感じ取ることの程度であり、少なくとも「自分たちの目標の達成がリーダーの目標達成に依存している」と理解することの程度でもある。
• 232. ポジション・パワーが皆無、またはわずかしか持たない場合、相互の関係の前提となる信用と信頼を築き上げねばならないので、パーソナル・パワーを通じて相手に親近感(rapport)を感じさせねばならない。
• また、すべてのマネジャーが”売り込み“という仕事の携わっていること、を認識すべきである。
• 233. 行動を引き起こすのは、真実や現実ではない。行動は、真実や現実をどう意識し認知するかで誘発される
• 影響力を生み出すのは、相手側の意識であり、受け取り方なのである。
• 234. パワーは、意識(受け取り方)の問題である。”使うか、かくすか“のどちらかである!
• 238. 組織の効果性もリーダーの効果性も、どちらも業務成果(結果変素)と業務過程(媒介変素)の関数である。
• 239. K.R.スチューデントの結論の暗に主張されているのは、「フォロアーがポジション・パワー(つまり、公権力や褒賞力、規制力など)だけに頼る上司には、反応も満足もしない傾向を持つ」と言うことである。
• 242.フォロアーのレディネス・レベルに合わせてリーダーシップ・スタイルを変えるべきであるのと同様に、パワーの使い方を変えるのが適当と言える。
• 246.上司や上層部との間に築き上げる親密感や信頼感、そして信用が、これら上の人々が委譲してくれるパワーもまた、まねじゃーが日々勝ち取らなければならないものである。
• 247. ポジション。パワーとパーソナル・パワーは、「相互影響システム」を形成している。別言すれば、何もないところからパワーは生じないということである。パワー基盤には、それぞれ他のパワー基盤に影響する傾向がある
• 行動科学の全領域を通じて、「受け止め方(認知の仕方=意識の仕方=認知=Perception)」という概念こそ、キーワードだと言えよう。
パワー喪失を防ぐ鍵は、パワーを使うことである。
• 252.パワー(力)は、天与のものではないから、エンパワーメント(力をつける=活性化)は、まやかしである。人間をパワフルにする(力に満ちている)ことなど、誰にもできない。われわれにできることは、力に満ちているように感じる状況、つまり、自分で力が作り出せる状況、を創出することである。


行動科学アカデミー基礎科目のポイント(8)

2007-08-12 | ◆行動科学アカデミー基礎科目ポイントメモ
リーダーシップ研究大学修士課程入学資格取得講座
(短大、専門学校、大学中退の方など)

ACD502:行動科学とリーダーシップ研究Ⅱ(3単位) 第8章

課題1: 第6章~第11章の各章をそれぞれ1000字以内で、「履修者自身の言葉」でわかりやすく要約してください。
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各章の要約レポートでは、赤字で記された項目や考え方をヒントにまとめてください。各箇条書きの最初にある数字は、教材のページ番号です。ご質問はこちらからどうぞ。

第8章:状況対応リーダーシップ®
• 186.F.Hサンフォードも示唆したように、フォロアーは、「いかなるリーダーシップ状況においても、最重要要因である」。いかなる状況においても、フォロアーは、リーダーの受け入れや拒否を決めることができるだけでなく、フォロアーの集団が、リーダーのパーソナル・パワー(力)を実際に規定するからである。
• 状況対応リーダーシップは、モデルであって理論ではない。状況リーダーシップの考え方、手順手続、実際、結果などのすべてが、証明済みの実際的で、適用容易な、方法論に裏付けられているのである。
• 189.相手を子供として扱えば、相手も子供のように振舞うことが多い。応用行動科学の重要概念のひとつ-「自己充足的予言(Self-fulfilling Prophecy)」-である。
• 有能なリーダーは、人間には成長の可能性が備わっており、機会さえ与えれば成長し、また、機会には進んで応えるであろうことを疑わない。
• 190.従う人がいなければ、リーダーシップもありえない。
• 191.レディネスを構成する2大要素は、「能力」と「意欲」である。
• 能力(Ability)とは、特定課題(作業、活動、課業)の遂行に関して、その課題の遂行者が持つ知識、経験、そしてスキル(技能)のことである。
• 意欲(Willingness)とは、特定課題(作業、活動、課業)の遂行に関して、その課題の遂行者が持つ自信、打込度(熱意)、動機の強さのことである。」
• 能力と意欲は、お互いに異なった概念を示すが、この2つは「相互影響システム」を形成している。
• 192-196.レディネスの4レベルを示す指標行動
• 198-204.最適スタイルの選定
• 203.ここで注意すべき点だが、”向上している“場合は、問題は概して”不安“の形をとりやすく、”退行している“場合は、”意欲低下“の形をとる、ということである。
• 205.状況対応リーダーシップは、自動的適用を予想した機械的法則ではない。行動科学に、法則はない。状況対応リーダーシップの行動科学上の貢献は、「有効確率の向上」であり、そのことを通じて、マネジャーたちがより効果的なリーダーとして成功できるよう試みてきたことにある。
• 206.状況対応リーダーシップの応用の当たっては、「他人に影響を及ぼすための唯一最善の方法などありえない」と知るべきである。
• 状況対応リーダーシップには、「フォロアーが能力と意欲を示している限り」当人のレディネスを育ててやるべきだ、という考えが暗に含まれている。
• 低めのレディネスのフォロアーのレディネスが向上した場合、その向上に報いるという意味で、正の強化(Positive reinforcement)や連帯的支援(Socio-emotional Support)など、協労的行動を増強していくべきである。
• 211.フォロアーの総合レディネス・レベルを、R1やR2と診断するだけでなく、そのレディネスの“方向”を診断することも役立つことがわかってきた。主な理由は、フォロアーのレディネスが高まっているのか、退行しているのか、それとも停滞しているのかによって、リーダー行動に大きな違いがあるからである。
• 213.最適スタイル診断表に、リーダー用とフォロアー用の2種があるわけは、状況対応リーダーシップを「リーダーシップ契約制度(Constructing for Leadership Style)」と結びつけるためである。
• 216.「指示的行動」、および「協労的行動」という2つの基本的リーダー行動に対していろいろなレッテル(名称)を貼って呼んでいるが、定義を変えているわけではない。・・・こうした用語補正が大切な理由は、行動科学の要となる概念が「意思疎通(コミュニケーション)」だからである。
• 217.状況対応リーダーシップは、・・・どの状況でどのスタイルが効果的でないかを知る上でも役立つ。
• 218.状況リーダーシップでは、一貫性は「同じスタイルを使い続けること」を意味するわけではない。「一貫性とは、同じ状況に同じスタイルを使うことであり、状況が変化すればスタイルもまた変わるべきだ」と考える。
• 226.「そのスタイルをいつ、どこまで変えるか」を示す指標のひとつは、部下の職務成績(仕事の結果)である。部下たちが現職でどのような成績を上げているのか?成績が向上しているのなら、職務レディネスが上がったのである。状況対応リーダーシップ・モデル曲線に沿って左方向にスタイルを変えて行けばよい。もし、成績が下降しているのなら、曲線に沿って右方向にリーダー行動を変える必要があるかもしれない。


行動科学アカデミー基礎科目のポイント(7)

2007-08-12 | ◆行動科学アカデミー基礎科目ポイントメモ
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ACD502:行動科学とリーダーシップ研究Ⅱ(3単位) 第7章

課題1: 第6章~第11章の各章をそれぞれ1000字以内で、「履修者自身の言葉」でわかりやすく要約してください。
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各章の要約レポートでは、赤字で記された項目や考え方をヒントにまとめてください。各箇条書きの最初にある数字は、教材のページ番号です。ご質問はこちらからどうぞ。


第7章:状況(環境)を診断する
• 161.リーダーのスタイルとは、他人とともに、または他人を通じて仕事を進める際に、その他人たちが感じ取ったリーダーの行動のパターンをいう。
期待(役割期待)とは、自己の役割や職責、そして他人の役割や職責にふさわしい行動についての認識や意識を言う。
役割期待を両立させるには、関係者が標的や目標を共有し合う必要がある。
• リーダーシップをめぐる状況の診断は非常に複雑である。状況のすべての変素がリーダーに対する役割期待にかかわっているから複雑なのである。
• ヤコブ・W.ゲッシェルス(Jacob W. Getzels) によると、マネジャーの行動はスタイルと役割期待の相乗効果である。マネジャーの職責や役割には、ほとんど役割期待のみによって構成されているものもある。こうした職責では、自分のスタイルを表に出す余地は残されていない。・・・他方、役割期待も少なくスタイルにも自由が許されるマネジャー職もある。
• 163.一般に、定形業務を監督する場合よりも、非定形業務を監督する場合には、当人のスタイルが役割よりも重要になる、と言える。
• R.タンネンバウムとW. シュミットによれば、管理者のリーダーシップ・スタイルに影響する当人の内面からくる要素として、少なくとも4つのものがある。すなわち、当人の価値観、当人のフォロアーに対する信頼の程度、当人の個人的性向、そして不確実な状況に耐える能力である。
• 164.フォロアーたちは、自分たちが抱いている考えに基づいて行動する。・・・したがって、リーダーは自分が他人の目にどう映っているかを知らねばならない。
フォロアーをリーダーシップ発揮上の“最重要”条件とみなすだけの根拠はある。いかなる状況においても、フォロアーはリーダーをリーダーとして認めるか否かを決めるだけでなく、グループとしてリーダーのパーソナル・パワーを規定する力をフォロアーは持っているからである。
• 166.人間は仕事に意義を感じようとし、人生に豊かな人間関係を求めようとする。業績を上げるには、それを可能にする環境を創造して従業員の質を保つ必要があると、雇用者たちは学び取りつつある。
従業員を意欲づける能力が会社に備わっているか否かは、事業の存亡の決定的意味を持つ。
• 169.個人の場合と同様、長い期間に組織も特定の行動様式を形成し、それがスタイルとして認知されるようになる。このような組織スタイル、ないし社風が形成される過程は、「制度化(Institutionalization)」と呼ばれてきている。
組織の目標は、一般に最終的に期待する結果(すなわち、アウトプット)とそれに至る媒介変素の組合せから成り立っている。前述のように、結果変素は、純利益、年商、損益記録など、測定容易な短期目標である。他方、媒介変素は、従業員の協調能力、意思決定能力など、計量化困難な長期目標を反映した組織内状況から成り立っている。
• 170.リーダーシップ状況において、いまひとつの重要な要素は、リーダーが率いるグループに課せられた職務の要請である。(F.E.フィードラーは、これを職務構造変数―仕事の構造化の程度(Variable task structure)―と呼んでいる。
• 172.リーダーをめぐる状況のいまひとつの重要要素は、意思決定に許される時間である。
• 176.期待の変更とは、実は知識や態度の変容である。こうした変容はスタイルの変更よりも早く行うことができる。
• 177.人間は、共存のために同じ人格を備えなければならないわけでもない。必要なことは、お互いに役割を理解し合い、共通の目標、ないし目的を持つことである。マネジャーにとっては、苦手な領域を補う片腕となる人物を手に入れる方が、似たもの同士の側近に取り巻かれるよりもましである。
• 組織に必要なことは、マネジャーのスタイルを真似ることよりもマネジャーを補うことのできる人物を雇い、そうした人々で職場チームを作ることの強調である。
• 178.F.E.フィードラは「組織工学」と呼んでいるが、・・・「たいていの場合、人格や他人との折衝のスタイルを変容させることよりも、仕事の環境を変化させることの方が容易である」。
• F.E.フィードラの見解は、状況をリーダーのスタイルに適合させるよう変更する方法を示唆する点で有用ではある。
• 182.組織の主要ポストに配置された人々には、組織目的の効果的達成に貢献・寄与するという大前提が与えられている。マネジメントとしては、ある職位で有能であったからといって、他の職位でも有能である、とは限らないことを知るべきである。ローレンス・J. ピーター (Lawrence J. Peter)は、この想定について、「組織階層の中では、どの従業員も無能のレベルまで昇進する」というピーターの法則を発表している。
教育訓練は、明らかに組織にピーターの法則に対する免疫性を得させるものである。


行動科学アカデミー基礎科目のポイント(6)

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ACD502:行動科学とリーダーシップ研究Ⅱ(3単位) 第6章

課題1: 第6章~第11章の各章をそれぞれ1000字以内で、「履修者自身の言葉」でわかりやすく要約してください。
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各章の要約レポートでは、赤字で記された項目や考え方をヒントにまとめてください。各箇条書きの最初にある数字は、教材のページ番号です。ご質問はこちらからどうぞ。


第6章:リーダーの効果性決定
•141.P.F.ドラッカーも「効果性は、成功の基礎であるーそして効率は成功を収めた後の最低生存条件である」と書いている。
効率は、正しくやることに、そして効果は正しいことをやることにかかわっている。
•142.パーキンソンの”法則“は、個人的目標組織目標に優先させるはっきりした例になっている。
•効果性を論じる場合、個人的な目標、組織目標,リーダーシップ、そしてマネジメントを区別すべきなのである。
•143.ネブラスカ大学経営学教授のフレッド・ルーサンズ(Fred Luthans)は、成功したマネジャー(昇進の早かった人)と効果性マネジャー(満足し、仕事に献身的な部下を持ち、生産性の高い部門を率いる人)に共通する点と相違する点は何かを決定するのに4年にわたる観察を行った。
•144.この研究の対象となったマネジャーのうちの10%以下が,成功的なマネジャー、および効果的なマネジャーであった。
•146.要するに、成功的であっても効果的でないと、相手の行動に短期的にしか影響を及ぼせないことがあるのである。他方、成功的で、しかも効果的なマネジャーは、長期的な生産と組織開発に影響することができる
•「マネジャーの最初の仕事は、組織に仕事をさせることである。」
•148.リカートの原因変素、媒介変素、結果変素の関係
•150.R. リカートの研究が示すように、小さな組織でもグループの媒体変素の再構築には、1年から3年かかり、大組織になると7年にも及ぶ。
•151.問題は、アウトプット(結果変素)と媒体変素のどちらにどの程度の比重を置くかである。
•測定は難しいが、組織への効果性評価に媒介変素を見過ごしてはならない
•効果性が次のものの関数であることを忘れてはならない。
 成果変素(生産性、業績)
 媒介変素(ヒューマン・リソースの状態)
 短期的目標
 長期的目標
•組織目標の達成によって、個人目標とグループの目標がどこまで達成されてると考えているかの程度で、「総合の程度」がわかるといってもよいだろう。組織目標が全員に共有されていれば、D.マクレガーの言う「真の」目標の統合がなされている、と言える。
•154.組織に望まれることは、次の2つのいずれか1つが起こるような土壌を作ることである。すなわち、組織の中の個人(マネジャーと従業員の両方)が、自分たちの個人目標を組織目標と同じと見るか、あるいは同じではないまでも,組織目標の達成に尽くすことによって、自分の目標が果たされると考えるかのいずれかである。
•効果的リーダーが、個人の目標と組織の目標のミゾを埋める1つの方法は、フォロアーの間に、自分に対する忠誠心を植えつけることである。
•組織においては、個人、ないしグループの業績基準は、事前に双方で確認して決めておくべきである。その決定に当たっては、マネジャーとフォロアーは、アウトプットも媒介変素も、また短期目標も長期目標も考えておくべきである
•155.目標による管理(management by objectives=MBO)
• R.F.ドラッカーによって紹介され、その後、特にジョージ・オデオーン(George Odeorn)とジョン・ハンブル(Jone Humble)らの努力によって世界中に知られるようになったものである。
•156.このシステムを円滑の機能させるものは、マネジャーと従業員との間で、期間を限って設定した仕事の目標についての合意である。
•長年の間に欠点も明らかになってきた。・・・MBO制度導入後、関係書類や事務処理の量が増大することがある。・・・目標達成業務の成績評価の強調しすぎである。
•MBO制度のいまひとつの問題は、マネジャーが無意味、ないし達成の極めて容易な目標を設定したときに起こる。目標は、企業全体の目的・目標を踏まえて、注意深くモニターされねばならない。
•157.また、フィードバックが遅れマネジャーが急速に変化する状況に合わせて、目標を変え、また調整することができないと、問題が起こる。
•A.Kコーマンは、効果性という点では、配慮と構造主導の概念は、予測に役立つとはいえないと気づいた。
•158.いかなる状況にも効果のある唯一万能のリーダー行動やスタイルなどはないことは、はっきり証明されている。


行動科学アカデミー基礎科目のポイント(5)

2007-08-12 | ◆行動科学アカデミー基礎科目ポイントメモ
リーダーシップ研究大学修士課程入学資格取得講座
(短大、専門学校、大学中退の方など)

ACD501:行動科学とリーダーシップ研究Ⅰ(3単位) 第5章

課題1: 第1章~第5章の各章をそれぞれ1000字以内で、「履修者自身の言葉」でわかりやすく要約してください。
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各章の要約レポートでは、赤字で記された項目や考え方をヒントにまとめてください。各箇条書きの最初にある数字は、教材のページ番号です。ご質問はこちらからどうぞ。


第5章:リーダーシップ---状況対応アプローチ
• 118.今日の組織行動理論では、リーダーシップおよびその他の組織行動概念や理論を本質的に、状況対応的であり、状況呼応的である、と受け止めている。
• リーダーシップ研究で広く注目されている6つに絞ってみると、タンネンバウム=シュミットのリーダー行動のコンティニュウム(Continuum of Leader Behavior)、F.E.フィードラーの状況呼応モデル(Contingency Model)、ハウス=ミッシェルの目標経路理論(Path-Goal theory)、スティンソン=ジョンソンのモデル、ブルーム=イェットンの状況呼応モデル(Vroom-Yetton Contingency Model)、そしてハーシィ=ブランチャードの3次元リーダー効果性モデル。
• 123.F.E.フィードラーは、リーダーシップ論に重要な貢献をした。特に、介在する要因として状況に着眼したことがそうである。
• 123.目標経路論(The Path-Goal theory)は、先に検討した2つの概念、つまりオハイオ州立大学のリーダーシップ研究、と動機づけ期待モデルに基づいて構築されている。
• 125.「リーダーの仕事は、フォロアーに目標達成の褒賞を与えることであり、こうした褒賞への経路を明らかにして、これを得やすくすることである。」
• リーダーとしては、この図の左側の経路明確化でも、また右側の褒賞増強をも行うことができる。このようなリーダー行動の結果が、フォロアーの努力と組織の業務成果に至る動機の増加につながるのである。
• 134.唯一最善のリーダーシップ。スタイルの存在を主張する理論家や実務家も、刺激の効果・.非効果という判断を下しているのだが、状況対応アプローチをとる人たちは、刺激でなくて反応、ないし結果に関心を向けているのである。
• 136.一貫性のないリーダーシップでは、どの状況でも同じスタイルを取っている
• フォロアーが良い仕事をやっていなければ叱るが、良い仕事をやっているときには、支持し褒賞するからこそ一貫性があるのである。
• 137.旧来の一貫性の定義の背景には、マネジャーの行動は、そのマネジャーの態度と一貫していなければならない、という考えがあった。
• この問題の多くが、若干の理論家や実務家が、態度モデルと行動モデルとの区別をしなかったことに由来している
• マネジェリアル・グリッド
• W.J.レディンの3-Dマネジメント・スタイル論
• 138.D.マグレガーの人間性に対するX仮説=Y仮説
• これらのモデルは、態度や感じ方を描写するものなのである。
• 態度モデルと3次元リーダー効果性モデルは、リーダーシップの異なった面に注意を向けているが、両立しないわけではない。両者が矛盾するのは、マネジェリアル・グリッドやX仮説=Y仮説のような理論など、態度モデルの分析から行動にかかわる前提が導き出されるときだけである。
同じ価値観がいろいろな行動につながる、ということであり、価値観から行動を予見するのは容易ではない。
• 139.多くの人間関係論派教育研修担当者が陥る落とし穴は、刺激、すなわちリーダーシップ・スタイルからマネジメントの効果性を判断するということである。言い換えれば、彼らは、良いスタイルと悪いスタイルがある、と言っているのである。著者らは、仕事振りを評価するには、刺激を評価するのではなく、結果―すなわち、反応―を評価すべきだ、と言っているのである。
• リーダーシップ・スタイル、つまり最善の刺激、など存在しない
• 反応や結果を問題にしてるのは、アウトプット、そして人的資源へのインパクトを問題にしているからである。
• 140.つまり、(リーダーシップの)効果性は、リーダー、フォロアー、そしてその他の状況変素によっているのである。リーダーとしての効果性に関心を持つ人は、行動と状況の両方に関心を払うべきである


行動科学アカデミー基礎科目のポイント(4)

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ACD501:行動科学とリーダーシップ研究Ⅰ(3単位) 第4章

課題1: 第1章~第5章の各章をそれぞれ1000字以内で、「履修者自身の言葉」でわかりやすく要約してください。
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第4章:リーダーシップ---展望
• 89.リーダーシップは、与えられた状況で、目標達成のため、個人、ないし集団に影響を及ぼすプロセス、だとしている。
L=f (1, f,s)
• 90.W.ベニスは、「リーダーをリーダーたらしめる唯一の資質は、ビジョンを創造し、実現する能力だ。」
• 91.「SOARモデル」によれば、状況(Situation)と組織(Organization)の関係は、結果(Results)を生む活動(Activities)に結びつく。
• 91.これら相克する力の下で、組織に影響を及ぼして結果を挙げるには、リーダー独りの力では不十分である。リーダーの「磁力ある」人格だけでは十分ではないのである。組織を成果へ向けて「引っ張る」には、いまひとつ何かがほしいが、それが図4.2の中でVの字で表されているビジョンである。リーダーの影響による押しだけで、成果を上げるのはムリなので、力強く駆り立てるビジョンの引っ張りも必要なのである。
• 93.たいていの組織では、「何をすべきか」に焦点を当て、「実施」を忘れている。そうした計画を見ると、ほとんどが構造(仕組)だけである。そこには動きがない。実施(動き)がわすれられる主な理由は、計画に組織環境、文化、チーム、従業員への影響が考慮されていないからである。
• 95. 今日のリーダーの役割は、ビジョンから成果へ、戦略(Strategy)から戦術(Tactics)へ、変革から協働へ結びつける「リンキング・ピン」の役割を担うことである。いかに上手にやったとしても、決定と影響の側面だけを考えているのでは、追いつかない。今日のリーダーは、ビジョンと成果とを結びつけなければならないのである。
• 97.リーダーシップとは、人々とともに、または(人々を)通じて、目的を達成することである。したがって、リーダーは、課題(仕事)と人間関係に関心を払わなければならない。
• 99. 科学的管理法や古典的理論のもとにおけるリーダーの機能は、組織目標達成のための作業遂行基準を作り、執行することであった。リーダーの主たる関心は、組織のニーズにあり、人間のニーズにはなかった。
• 99.人間関係論の下では、リーダーの機能は、フォロアーに個人的成長と育成の機会を提供しつつ、目標達成へフォロアーたちの協力を促進することである。科学的管理管理法の場合と異なって、主たる焦点が、組織のニーズではなく、個人的なニーズに置かれている。
• 102.ジョン・ ゲイヤー(John Geier)ハ、リーダー(シップ)を妨げる3つの特性を発見した。これら3つの特性を重要性の順に挙げて行くと、「知らされていない/知らないという意識」、「関係ないという意識」、そして「極端に頑なであること」である。
• 104.態度的アプローチが盛んだった時代は、19455年のオハイオ州立大学、およびミシガン大学の研究から、1960年中期のマネジェリアル・グリッドに至る期間であった。
• 104.オハイオ州立大・リーダーシップ研究
• 105.ミシガン大・リーダーシップ研究
• 106.グループ・ダイナミクス研究
• 107.レンシス・リカートのマネジメント・システム
• 113.リーダーシップ・グリッド
• 115.リーダーシップの理論は、多くの行動科学の理論のように、科学的研究によって裏づけされていない。
• 現時点では、リーダーシップ論は一般化した経験の寄せ集めであり、したがって必然的に「科学的に」テストすることは不可能である。
• 116.S.ロビンズも言ってるように、「行動科学概念は、状況条件の上に形成されている。もしXならYだとしても、これはZの条件(状況要因)下においてのみである。言い換えれば、特定のリーダーシップ・スタイルの有効性は、そのスタイルが使われた状況に対応するのである。
• 「・・・R.ストッジルの言葉が、一番適切ではないだろうか。最も効果的なリーダーは・・・自己の行動を変化し、矛盾する要求に適応させる多様性と柔軟性を示す。」


行動科学アカデミー基礎科目のポイント(3)

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ACD501:行動科学とリーダーシップ研究Ⅰ(3単位) 第3章

課題1: 第1章~第5章の各章をそれぞれ1000字以内で、「履修者自身の言葉」でわかりやすく要約してください。
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第3章:意欲を育む状況条件
• 65.E.メイヨーは、職場のインフォーマル組織がマネジメントと一体感を抱いたとき―面接の機会を与えられて、ホーソン工場の従業員が抱いたように―生産性が高まることを発見した。
• 66.こうした状況の中で感じられた絶望感を、E.メイヨーは「アノミー(anomi)」と呼んだ。この状態は、労働者が感じる矮小感、混濁した意識、無感動で特徴づけられる。・・・アノミーは社会が作りだしたものであるが、E.メイヨーは、その極端な形態はマネジメントが人間性に対して否定的な見解をもつ産業を舞台に存在すると感じていた。・・・マネジメントは、労働者を概して卑しむべき輩とする基本的前提に立って、仕事を構築している。E.メイヨーはこの考え方を「愚衆仮説(Rabble Hypothesis)」と呼んだ。そして、この思想がつくり出す権威主義的で仕事一辺倒の管理を非難した
• 66.X仮説とY仮説:ダグラス・マクレガー
• 70.G.C.ホマンズ:社会システムには「活動」と「相互作用」と「感情」の3つの要素が絡んでいる。「活動」とは人々が遂行する課業(タスク、作業)のことであり、「相互作用」とはこれら課業を遂行する人々の間に起こる行動である。「感情」とは個人間、グループ内に醸成される態度である。・・・仕事(つまり、活動)が果たされるためには、人々の協力(つまり、相互作用)を必要とするということである。また、人々にその仕事を続けさせるには、その仕事が満足(感情)を与えるものでなければならない
• 74.C.アージリスによれば、人間を未熟状態に留める条件が組織の性質自体に組み込まれている。一般に組織は集団の力で目標を達成するためのものであり、組織はその目標達成に役立つよう設計されているが、その設計に基づいて、個人は組織にはめこまれることになる。つまり、デザイン(企画意図)が先にあるのである。この組織のデザインは、科学的管理法の4つの基礎概念、すなわち、仕事の専門化、命令の系統化、指令の統一、統制の限界の原則に基礎をおくものである。このようにしてマネジメントは労働者を「互換可能部品」化し、組織管理効率を高めようとしている。・・・C.アージリスは、このような組織の考え方が、人間成熟の過程と調和しない発想を生み出した、と考えた。
• 78.フレデリック・ハーツバーグ:環境要因が充足されると、不満や生産抑制は解消されるが、仕事ぶりの改善や能力向上についての動機づけにはあまりならない。しかし、意欲要因に応えると、自律的成長や向上が促進され、能力伸張につながることが多い。したがって、環境要因はやる気に意欲要因は能力に、かかわるということもできる。
• 80.マズロー=動機(ニーズ)、ハーツバーグ=目標(インセンティブ)
• 80.D.C.マクレランドが主張する達成意欲もまた、F.ハーツバーグの「意欲要因―環境要因論」と関連があるように思われる。達成意欲の強い人は、意欲要因(仕事そのもの)に関心を持つ。彼らは仕事に関連したフィードバックをほしがる。自分の仕事ぶりがどうかを知りたがるのである。他方、達成意欲の弱い人は、環境に関心を向けている。つまり、自分の仕事ぶりよりも、他人が自分をどう見ているかを知りたがるのである。
• 82.人間は、自分の仕事を、計画し、組織化し、動機づけ、そして統制すること、に自分が参画することを通じてはじめて、自我・自尊意欲を満たすことができるのである。
• 83.意欲は、成績が報酬につながるという前向きな認識に基づくものであるのに対し、満足は、受けとった報酬について持つ感情である。このように、満足は過去のできることの結果であるが、意欲は未来に対する期待の結果である。


行動科学アカデミー基礎科目のポイント(2)

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ACD501:行動科学とリーダーシップ研究Ⅰ(3単位) 第2章

課題1: 第1章~第5章の各章をそれぞれ1000字以内で、「履修者自身の言葉」でわかりやすく要約してください。
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各章の要約レポートでは、赤字で記された項目や考え方をヒントにまとめてください。各箇条書きの最初にある数字は、教材のページ番号です。ご質問はこちらからどうぞ。


第2章:「意欲と行動」
• 24.K.レビンの人間行動の基本関係式: B=f(P、S)、個人の行動=f(人間、状況)
• 25.人間は理由根拠を常に意識して行為するわけではない。特定個人の特有の行動パターン("人柄(Personality)”)を生み出す動機は、その大半が意識下にあって、容易に検討や判定の対象とはならない。  
• ノーマン・R.F.メイヤー(Norman R.F. Maier)の因果関係モデル:S←→O→B→A
• 28.その瞬間の最強の欲求が行動化されるのである。
• 28.欲求充足:アブラハム・マズロー(Abraham Maslow)によれば、欲求は充足されてしまうと、行動の動因ではなくなってしまう。
• 29.認知的不協和:動機が阻止されたり、失敗が続いたりすると、理性的対処行動も非理性的対処行動に結びついてしまうかもしれない。
• 30.こうした不協和は、不安定な心理的緊張を生むが、その心理的緊張―不協和―を緩和しようとして、人は認知内容のどちらか一方を本能的に修正しようとする。いわば、当人を対処行動に向かわせ、心理的協和、つまり心理的均衡を回復させるのである。
• 30.N.R.Fメイヤーも言うように、「攻撃」は欲求不満の現れのひとつに過ぎない。心理的圧迫が続き、また増大すると、合理化(rationalization)や退行(regression)、固定化(fixation)や諦め(resignation)など、他の形で欲求不満が現れることもある。
• 31.マネジャーとしては、攻撃、合理化、退行、固定化、諦めといったものは、すべて欲求不満の兆候であり、問題存在の指標であると心得ていなければならない。
• 34.「他人の行動に影響を及ぼすためには、まずその時点での相手の最重要動機、ないし最重要欲求を知らなければならない」。つまり、目標が何らかの意味を持つためには、その目標が相手の欲求構造上、適切なものでなければならないのである。
• 35.調査研究によれば、目標設定に参画した場合には、その目標達成に対する打ち込みの度合いも変わってくる。参画した場合には、欲求不満に陥ったり、目標放棄したりする以前に、より長く目標指向活動を続けるとわかっている。他方、マネジャーが一方的に目標を設定した場合、フォロアーはその目標が自分の目標でなく、マネジャーの目標と感じるので、目標放棄も簡単に起こりやすい。
• 35.デビッド・C.マクレランド(David C. McClelland)、およびジョン・W.アトキンソン(John W. Atkinson)は、研究を通して、意欲の強さと努力の程度は成功率が50%に至るまで高まり、成功率がそれ以上高まっても下がって行くことを発見した。・・・目標がほとんど達成不可能と思われたり、達成確実と思われたりすると、動機づけは弱まるのである。
• 38.行動に影響するのは、認知(受け止め方)であり、現実をどう解釈するかである。言い換えれば、現実とは当人が認知するものに他ならない。
• 39.人間は成長するにつれ、習慣のパターン、つまり、種々の刺激に対する反応の型を形成する。この習慣のパターンの総体を、他人はその人の「人格(パーソナリティ)」と認知する。
• 40.こうした新経験の付加は、幼い頃に起これば起こるほど、その後の行動に対する影響のポテンシャルは大きくなる。幼い時代に付加される経験は、後年付加される経験に比べて、経験の総体の中で大きな比重を占めるからである。加えて、幼い時代に覚えた行動は長年月にわたって強化されているので、パターン化(習慣化)が進行し、変容も難しくなっている
• 41.欲求の段階:生理的、安全・安定・社会的、自我・自尊、自己実現
• 48.安定を求める意識は、人間を行動に向かわせるのではなく、背景にあって行動を抑制・抑止する衝動として作用する。
• 54.有能さの追求:ロバート・W.ホワイト(Robert W. White)によれば、人間の行動力の源泉のひとつは、有能さを求める動機である。・・・子供が自分の有能さを強く感じるか、あまり感じないかは、それ以前の成功体験に結びついているからである。
• 54.達成意欲:D.C.マクレランドは、研究を通じて達成意欲が他の欲求とは区別されるべき独立した欲求であると考えた。・・・結果が左右できると感じられたときだけ、達成意欲が高まる。達成意欲の強い人は、賭博師ではない。運賦天賦に賭けるよりも、問題に立ち向かうことを好むのである。
• 57.このように組織は達成意欲の強い人を必要とするが、彼らが対人的能力を伸ばさない限り、良いマネジャーになれるとは限らない。生産性が高いだけでは良いマネジャーになれないのである。
• 62.行動科学研究のひとつの理由は、われわれの認知内容を現実に近づけることにある。認知内容が現実に近付けば、われわれの現実への影響の可能性も高まる。その意味で、認知内容を現実―つまり、従業員が本当に望むこと―に近づけることによって、マネジャーの管理能力を高めることができる。