夜中に、夫と多嘉良が夫宅で、話す。
多嘉良は、仕事をどんどん早め早めに片付けている。
多嘉良の身体が心配だ。
アメリカ行くのは、多嘉良にダークな仕事を、させない為だ。
いきなり入院になっていた。
「私、寝てた?」と多嘉良に聞いたら、「うとうとしてた」って。
記憶ない。
「私、トイレ行った?」も聞いた。
トイレ近いから。「連れて行った」って。
???
「私は何か食べた?」も聞いた。
文法というか、質問がおかしい。
「ココア飲んだ、いや飲ませた」と、多嘉良。
???
「薬のせいだ」と言っていた。
お腹が爆発しそうな程、痛かったのは覚えている。
入院先、個室だった。
特別室だ。個室が良い多嘉良。普通の個室、空いていなかったから。
一日幾らなの。早く出る。良い部屋にして貰っても、独房だから。
多嘉良のご依頼人様、面談(仕事)させるっていうつもりも、あるんだと思う。
娘は夫の実家に今、いる。
多嘉良の実家にも娘は、行くけれど…。
夫の実家(特にお姑さん)は、多嘉良のご両親と面識がある。
多嘉良のご両親は、多嘉良が仕送りしようが、しなかろうが、質実剛健。
倹しい暮らしを望む。なのに、夫の実家は、彼らに見栄というか、対抗意識がある。
そして、娘の取り合い……取り合い?
夫の実家の、強奪。
夕方、娘が来て、私の夕ご飯を全部、平らげて行った。
「こー(愛称)のだよ!」というから、「ぜんぶ食べなさい」と言った。
子供にご飯あげるのは、愛情。
授乳と同じだな、とふっと思う。
私の母が、どういうつもりで、姉や私に食事を与えなかったか、未だにわからない。
午前中は、具合が凄く悪かった。
検査あった。説明のさわり(要点)がわからなかった。
多嘉良がわかっているから、まあ良いや、と思って楽をさせて貰う。
ほとんど眠っていた。まだ眠い。
夜、多嘉良が来る。ここは泊まれるから。
何だか変な感じ。ずーっと。
視界がぼやけてて、光が。「薬のせいだ」って多嘉良は言っていたが…
子供の頃、つまりシラフで、こんな光景をいつも見ていた。
それも話したんだけど、「いまのは薬だ」って多嘉良が。
私は多嘉良を、感覚を共有できる、唯一の人だと思っている。
でも、今の感覚は伝わらないのだろうか。
多嘉良が拒否ってる。死にそうな人間の感覚なんて、嫌がっている。
だって、彼は生きるエネルギーが、膨大だもん。
「今」って、今の時間って、この自分の意識で、一瞬しか味わえないのだけど…
同じ魂で、来世に行っても、それは自分の意識じゃないから。
生まれかわりの後は、もう自分じゃなくなる。
早くそっちに行きたい気がする。
そっちの自分になりたい気がする。
娘もいるのに、何でそう思うんだろう。
私も母と同じ。薄情だ。
娘は私がいなくても、立派に育つとわかっている。
不思議だ。多嘉良にも感謝しているけれど、未練、心残りがない。
その時々で、全力で接して来たから、後悔がない。
多嘉良は、仕事をどんどん早め早めに片付けている。
多嘉良の身体が心配だ。
アメリカ行くのは、多嘉良にダークな仕事を、させない為だ。
いきなり入院になっていた。
「私、寝てた?」と多嘉良に聞いたら、「うとうとしてた」って。
記憶ない。
「私、トイレ行った?」も聞いた。
トイレ近いから。「連れて行った」って。
???
「私は何か食べた?」も聞いた。
文法というか、質問がおかしい。
「ココア飲んだ、いや飲ませた」と、多嘉良。
???
「薬のせいだ」と言っていた。
お腹が爆発しそうな程、痛かったのは覚えている。
入院先、個室だった。
特別室だ。個室が良い多嘉良。普通の個室、空いていなかったから。
一日幾らなの。早く出る。良い部屋にして貰っても、独房だから。
多嘉良のご依頼人様、面談(仕事)させるっていうつもりも、あるんだと思う。
娘は夫の実家に今、いる。
多嘉良の実家にも娘は、行くけれど…。
夫の実家(特にお姑さん)は、多嘉良のご両親と面識がある。
多嘉良のご両親は、多嘉良が仕送りしようが、しなかろうが、質実剛健。
倹しい暮らしを望む。なのに、夫の実家は、彼らに見栄というか、対抗意識がある。
そして、娘の取り合い……取り合い?
夫の実家の、強奪。
夕方、娘が来て、私の夕ご飯を全部、平らげて行った。
「こー(愛称)のだよ!」というから、「ぜんぶ食べなさい」と言った。
子供にご飯あげるのは、愛情。
授乳と同じだな、とふっと思う。
私の母が、どういうつもりで、姉や私に食事を与えなかったか、未だにわからない。
午前中は、具合が凄く悪かった。
検査あった。説明のさわり(要点)がわからなかった。
多嘉良がわかっているから、まあ良いや、と思って楽をさせて貰う。
ほとんど眠っていた。まだ眠い。
夜、多嘉良が来る。ここは泊まれるから。
何だか変な感じ。ずーっと。
視界がぼやけてて、光が。「薬のせいだ」って多嘉良は言っていたが…
子供の頃、つまりシラフで、こんな光景をいつも見ていた。
それも話したんだけど、「いまのは薬だ」って多嘉良が。
私は多嘉良を、感覚を共有できる、唯一の人だと思っている。
でも、今の感覚は伝わらないのだろうか。
多嘉良が拒否ってる。死にそうな人間の感覚なんて、嫌がっている。
だって、彼は生きるエネルギーが、膨大だもん。
「今」って、今の時間って、この自分の意識で、一瞬しか味わえないのだけど…
同じ魂で、来世に行っても、それは自分の意識じゃないから。
生まれかわりの後は、もう自分じゃなくなる。
早くそっちに行きたい気がする。
そっちの自分になりたい気がする。
娘もいるのに、何でそう思うんだろう。
私も母と同じ。薄情だ。
娘は私がいなくても、立派に育つとわかっている。
不思議だ。多嘉良にも感謝しているけれど、未練、心残りがない。
その時々で、全力で接して来たから、後悔がない。