高城幸司著『仕事の9割は世間話』(日経プレミアシリーズ)
評者:革命人士
URL:http://www.amazon.co.jp/review/R2SSDSOC57MHE8/ref=cm_cr_rdp_perm
概要:リクルートの元トップ営業マンが伝授する「世間話の技」
「営業には相手の心を開き、信頼関係を築く事が大事」であることをまるまる1冊割いて書いているほど、
相手を気遣えという本なのに「俺ルール」満載。
結局、「俺はこんないい仕事をした」という自慢話ありきで、理屈は後からやってくるという、
ダメな自己啓発本にありがちなパターンにハマっている。
つかみからして巧いよな。
寿司店の情報を答えてくれた営業マンに対し、
著者は「俺は寿司が嫌いなんだ、なんでこいつは平気で続けるんだ、
俺が嫌だというサインを察しろよ」と怒り出し、
義理で本題の話を10分聞いた上で、二度と会わないことにしてしまったんだという。
失礼なのは著者ではないか。
このレヴュワーはおそらく営業マンだろう。
実感がこもつてる。
そして終盤が圧巻なんだぜ。
「AKBで誰が好き」という質問の回答で、著者は相手を見極めるとか。
レヴュワーのツッコミがはいる。
50、60代の営業マンしか来ない会社なんだろうか。
むしろ「俺のともちんがなんで8位なんですかあ」と絶叫されたら?とか、
「秋元康」「前田……利家?」とかボケ返されたら経営者はどう返すか。
むしろ経営者の力量こそ問われる。
「マリコさまです、上からマリコ一緒に歌ってください」って答えたら、
責任取ってちゃんと1フレーズ2分で歌って、残りの30秒はオープントークしてほしいもんだ。
単にAKB好きのオジサンかもしれないが、なんにせよおもしろい。
【評価】
文体:★★★★☆ 星1つレビューで、これだけ読ませるのは大変だぜ
情報:★★★☆☆ ほとんど本文の抜粋だが、最後のAKBネタがきらり光る
熱意:★★★★☆ 妙に説得力がある
平均点:3.7 星1つなのに、9人中7人が「参考になった」つて、すごくない?