kmlove_2005のコザキユースケ画集『KYMG:2』評

 

コザキユースケ画集『KYMG:2』（幻冬舎）

 

評者：kmlove_2005

掲載サイト：『Amazon.co.jp』

概要：『烏丸響子の事件簿』や『ファイアーエムブレム 覚醒』などで知られる絵師の画集第二弾

［本家ブログの記事はこちら］

 

 

以前取り上げたレヴューは、画集を評する際のお手本といえるもの。

今回のは星2つと否定的。

 

氏の今までのクールなデザインを求めての方へはお勧めしません

 

自分の好みに合わないからダメ。

それでも「基準と具体性」があればレヴューは成立する。

 

「よくある卑猥で媚びたエロ」を感じさせないクールビューティーはもちろん、

筋肉質な漢や渋いおじさん、アメコミライクにビシッと描かれていて、

なお且つ拳銃やナイフなども詳細に描かれている画集は

メジャーどころではあまり居ないし、そこを楽しみにしていたのでとても残念。

 

「筋肉質な漢や渋いおじさん」ねえ。

まあそういう趣味もあるだろう。

基準はわかったので、次は具体性。

 

骨格をきちんと描かれていてなお且つ「ポップでかわいらしい女の子」は

あきまんさんや西村キヌさんなどもっと秀でる方がごまんといるし、

画集もたくさんあるので目が肥えているせいか、

斬新さに欠けていて 無駄に媚びているようで突き抜けない。

 

比較対象として、あきまんや西村キヌ（ともにカプコン出身）を挙げる。

どちらも「クール」と言い難く、あきらかにコザキユースケと別種の絵師だ。

このレヴューは説得に失敗した。

 

 

表現者たるもの、昔のファンを置き去りにすることもある。

それが健全なあり方とすら言える。

コザキ自身が言うところの「媚びてるのに媚びてないデザイン」に、

評者は正面から向き合えてない。

 

 

【評価】

文体：★★☆☆☆　コラージュのところは、前回のレヴューで高評価。要は好み

情報：★★★☆☆　同好の士には、参考になろう

熱意：★★☆☆☆　本当に好きなら、一冊丸ごと穴が空くほど読んでから評価すべし

平均点：2.3　他者に願望を押しつけるな