無人島・須子茂離の急斜面を転げ落ちないように必死の思いで登って
いる途中、派手な赤い花が目に飛び込んできました。熱帯アメリカ原産
の植物で、カバマダラの食草でもあるトウワタの花でした。日本には江
戸時代に入り込んできて、幅広く生息域を広げてきたしたたかな帰化
植物です。奄美では、冬季でも花が咲いていたので、ほぼ一年中花が
みられるようです。長い人生、この花のしぶとさを見習いたいですね。
【島口バージョン】(キシゆむた)
ちゅぬうらん島・須子茂離ぬ急坂ばうてぃらんにしきばてぃのうとぅんとぅ
き、真っ赤しゅん花ぬありょうたっと。熱帯アメリカぬきぃあてぃ、カバマ
ダラぬかみゅんきぃぬトウワタぬ花だりょうたっか。日本ちや江戸時代ほ
っちち、あまくまちひるがてぃいきょうたんちゅうさんきぃだりょっと。島な
んてぃや、冬あたんてぃん花ぬ咲しゅたんかな、て~げ一年中花ぬさし
ゅんにししゅりょっと。長っさん人生、くん花ぬちゅうさんどろば見習いし
ゃかや~。
江戸時代後期で線引きですね。江戸時代から定着している植物は亜種としてでも認知してやりましょう?
ことがはっきりしているものを「新帰化植物」、それ
以前のものを「史前帰化植物」と、大きく二つに大別
するようです。すでに、一時的に日本に侵入したもの
を含めると1,500種以上にもなるようですし、「史前
帰化植物}はあえて帰化植物と呼ばなくてもいいよう
にも思います。あくまでも相対的なものなので、たと
えばこの須子茂離の無人島から見れば、人為によって
運ばれてきたというより、風や海によって種子が運ば
れてきたと考えるほうが自然ですので、単に外来種と
呼んだ方がいいのかもしれません。
写真はコントラストがはっきりしており綺麗
な写真です。
ところで帰化植物は何年たっても帰化植物と
いうレッテルが貼られるのでしょうか?
私は例えば400年以上経過すれば、これは
日本に住み着いた植物として認定してもよい
と思いますが。そうでないと帰化植物の方が
数で多くなりそうです。
野鳥の世界ではコジュケイが外来種というよ
り、すっかり日本の野鳥として逞しく生きて
います。