気まぐれ五線紙 Memory

 古の懐かしき青春時代の思い出を

レコード、デジタル化作戦 ( はじめに )

8888-08-08 | Opening
 
《 2009年2月2日 》
私の音楽歴は 「気まぐれ五線紙: むかし話」で書かせてもらっているが、なにせ古い時代の話しで、私の音楽全盛期(?)の頃はやはりレコードである。
この青春のアナログを、以前より、なんとかデジタル化できないものかと思っていたのだが、何年か前はこれを業者に頼むと、たしか1枚数千円もしたし(著作権の関係と思うが)、少し前、2~3年前にはアナログをデジタルにコンバートする機器がソフト付きで2、3万円ぐらいで有るには有ったが、この場合プレーヤーとパソコンの間に、この機器を入れることになり、私の現在の物理的環境には適さず、デジタル化したくとも、動きがとれない状態であった。

これら過去の思い出であるアナログ(レコード)は、もう新たな音楽の世界に入れなくなった、人生終わりの頃に、過去の「遺物」として聴くつもりでいたし、それに、まだ当分の間、レコードプレーヤーが無くなる様子も無っかたので、デジタル化をとくに急ぐ必要もなかったのではあるが、一方で、早くデジタル化を完了してしまい、まだ感性が元気な内に、これらレコードの世界にも浸りたいという考えもあった。
(そして、実際に始めてみると、「遺物」による終焉でなく、「始まりの予感」もする)

そして、行動を本気にさせたのが「DP-200USB」である。
じつは、去年の3月にソニーから「PS-LX300USB」なるものが発売されてはいたが、これは、言ってみれば、先のコンバータ機器がプレーヤーに内蔵されたもので、結局はパソコンに対してはひも付きの代物でしかなかった(ケーブルでしか接続できない)。つまり、この機械では物理的環境問題は解決されなかった。
が、ついに10月、Denonからデジタル化を自己完結出来るプレーヤー「DP-200USB」が発売された。自己完結でデジタル化した音をUSBメモリーで取り出せるのだ。これで、ひも付きでなく、つまり、電源さえ有ればどこにでも置いて(別の部屋でもOK)、デジタル化された音をUSBメモリーを媒介にしてパソコンに取り込めるのだ。

[ DP-200USB ]


DENON Premium Audio Brand [ レコードプレーヤー DP-200USB ]

ただ、この「DP-200USB」、ターンテーブルがちょっとチャチい(まあ、その分値段が安くていいのだが)。しかし、おそらく、この先安くていいものが出てこないだろう(ヨドバシカメラの複数の店員さんの話し)、ということだったので、今回この「DP-200USB」を購入し、デジタル化を始めることを決意したわけだ。
しかし、1日1枚としても、完了までには1年以上はかかることになり、けっこう時間を要する(実際には1日1枚は出来ない)。まあ、もっとも、すべてのレコードをデジタル化することもないかと思うので、思い出深いものから、とりあえずボチボチやっていくことにする。

で、デジタル化したものは、このブログに記録として掲載していこうと思い立った。そして、もし、掲載したレコードに、私同様、なにかしらの思い出のある方がいらっしゃれば、コメントの書き込みをいただけると嬉しい。
私の青春のレコードは、ジャンル的には、大きく分けて基本的に3つしかない(その他も有ると思うので、正確には4つかも)。BaroqueMusic、ModernJazz、FolkSongの3つである。
そして、BaroqueMusicはBachが多く、ModernJazzはほとんどがコンボ編成のもの、FolkSongは山埼ハコ・小椋佳が原点である。
(山埼ハコはFolkと言えるのか、また、山埼は山のはずなんだが)

そして、音のデジタル化とともに、ジャケットに印刷された活字情報もデジタル化して(画だが)、このブログにも掲載し、音とともにパソコンに取り込みたい。そして、その結果として、不要となったこれらレコードを処分出来ればと思った。
しかし、レコードジャケットはデカくて、家庭用のスキャナではスキャンが出来ない。で、カメラで撮影するしか方法が無いのだが、この撮影が意外と難しかった。安物のカメラのせいか(数年前yodobashi.comでいちばん安いものを購入)、接写すると4辺の角が直角に撮れず(最初はこういうことすら知らなかった)、で、1m15㎝ほど離して撮ってみると、何とかごまかす程度には直角を出すことが出来た。
じつは、こういったことに金をかけずにやりたかったため、けっこう苦労した。いろいろと工夫した結果、我が家でいちばん適した場所は、なんと、和室に置いてあった飾棚の上であった。これにベニヤ板を敷き、傾き調整は花札をかませて撮ってみると、これがけっこううまくいった(実際には、ここに至るまでには、なかなか書き表せない苦労もあったのだが)。バックはただの和室の壁で、照明もなんと、普通の、少し暗くなってきた和室のシーリングだけである(後に、大変安いものだが、照明器具を設置)。そして、距離を離した分、カメラの画質は標準より上げてみた。

[ 薄暗い和室のシーリング ]


[ 撮影したその和室の飾棚 ]


これで、ジャケットの表と裏は、なんとかごまかせる程度のものは撮れるようにはなったのだが、解説や歌詞の文字は、安物のカメラではダメのようで、どうしてもうまく撮れない。
(分割接写の方法は、学習の末、ほぼ左右上下を均等に撮ることまでは出来るようになったが)
また、接写をすると、なぜか変に色が付いたもする(不思議だ)。ただ、これは、パソコンに取り込んだ後、無彩色に編集するなどで対処出来た。
しかし、光を均一に当てることは大変むずかしく、また文字を読みやすくするため、スタンドの蛍光灯の色を変えてみたり、角度や反射光を工夫してみるものの、濃淡ができ、ほとんど読めない部分もできててしまい、いずれにしても満足のいく結果にはならない。(屋外で撮影すれば可能かもしてないが、それはチト無理)

肝心の音の方は、USBメモリーに取り出すまでは「DP-200USB」が勝手にやってくれ、それぞれの曲に分割するのもバロック系以外は自動で問題無い。バロック系(クラッシック系)は楽章ごとに分割してしまうので、自動でやってしまうと、わけの分からないことになってしまう。ので、バロック系はジャケットに記載の演奏時間、解説などを参考に、波形を見ながら手動でやる。最初、大変に思ったが慣れてくると、そう問題は無い。

曲のタイトルなどのデータは「DP-200USB」の付属ソフト「Trans Music Manager」により、ネット上からダウンロード出来る。すべてのレコードのデータが有るか不安に思ったが、ヨドバシカメラの店員さんの話しによると、古いものほど有る確率は高いらしく、であれば、まず大丈夫ではないかと思っている。実際、やってみて、いまのところ問題無さそうに思える。しかし、もし、これがダメだと、1曲づつ手で入力していかなくてはならず、これはちょっときつい話しになるのだが、実際、バロック系(クラッシック系)は、うまく取り込むことは難しく、手入力となってしまった。

「Trans Music Manager」、ソフトとしてはけっこう優れものだ。ただ、プレーヤーのデフォルトの音量が小さい。そして、もともとの「DP-200USB」のソース音量も小さいため、通常のCDを聴く時とのパソコン上の設定バランスが非常に悪い。もしかすると、「Trans Music Manager」に音量に関して設定変更ができるかと思って探してみたが、無い。念のため、Denonさんに問い合わせてもみたが、無いとの返事であった。

あと、A面及びB面が終わる直前にはプレーヤーの前についていて操作する必要があり、これがけっこう面倒だ。まあ、もっとも、むかし普通にレコードを聴いていた時と同じなのだが。
で、当初「DP-200USB」は別室に置いても使用可能だ、と思っていたのだが、実際にやってみると、やりにくい。私の場合、同室には置いているのだが、パソコンの画面を見ながらでは針先が見えない背後に置いており、まだかな、と席を立って見に行く必要がある。時間は計ってはいるものの、これが、ちょっと面倒。横に有るのがベストだ。

それから、デジタル化が完了したファイルの管理だが、当初、Media Playerにすべてのデータを取り込んで管理し、CDと同じ世界で同様に聴くつもりでいたのだが、これがなぜかうまくいかない。これは、私がMedia Playerをよく解っていないのが原因だと思うのだが。(もっとも、edia Playerで聴くだけであれば何の問題も無い)
で、しかたなく、本来の姿の「Trans Music Manager」のプレーヤーですべてを完結しようとしたのだが、今度は私のパソコンの設定がネックとなった。Cドライブの容量が大変小さいのだ。FMV(富士通)の最近の設計は、Cドライブはシステムおよびアプリケーションだけを対象に考えているのか、大変小さく割り付けている(変えることは可能だが)。この考え方には大賛成で、私もユーザーのデータはすべてDドライブで持っている。
ただ、「Trans Music Manager」のプログラムはデータをCドライブ、ユーザーのミュージックファルダに持つようになっており、フリーなファルダ設定ができない。それで、OS側でミュージックファルダをDドライブに移すことは可能なので試みてみたが、結果のエクスプローラ上の表示が大変気に入らない。(で、もとに戻した)
結論は、聴くプレーヤーはMedia Playerとし、「Trans Music Manager」はデジタル化ファイルの作成までとした。
つまり、Cドライブでデジタル化を完了した「Trans Music Manager」のデータはDドライブで保存管理し、さらにMedia Playerで聴くためのファイルは別途、整理して管理することとした。
結果的に、この方がプレイヤーとして使いやすく、また音もいいようだ。

最後にいちばん重要な音質についてだが、圧縮形式がmp3ということで、あまり期待はしていなかったのだが、やはり少しもの足りない。
しかし、さすがに雑音は一切無い。非常にクリアだ。擦り切れたベニー・グッドマンのレコード有るのだが、これがどんな澄んだ音になるのか、後々たいへん楽しみである(これが分かるのは、まだ、ちょっと先)。
ただ、上にも書いたが、USBで採ってくる時の音量が小さ過ぎ、他のCDの時より、パソコン自体のボリュムをその都度上げなければならない点が残念である。
まあ、しかし、昔を懐かしんで聴く分には十分か、などと最初、消極的に思ったが、音量さえ上げれば普通に聴くのにも十分満足できる、と思えてきた。
で、総括的には、この「Trans Music Manager」、満足のいくもので、過去に過ぎ去ったレコードを、いま現在、ほとんど普通に、CD同様にパソコンで聴いているわけで、なんか不思議な感じさえする。
私の言葉を信じてもらえるなら、りっぱなオーディオセットで聴き「比べ」なければ、現在リリースされているCDの音源とそれほど遜色無くパソコンで聴けると結論してもいいと思う。それほど遜色無く、という部分は、圧縮形式がmp3によるもので、これがwmaなんかであれば文句は無いのだが ・・・ 。

まあ、何はともあれ、青春のアナログのデジタル化作戦の開始である。


【 PS 2009.02.12 】
今回、思いきったことを試みてみた。「ブランデンブルグ協奏曲全集」の2枚のレコードを1つのファイルにして取り出してみた。
やってみると、途中、針とかアームの雑音は入り、当然インターバルは長くなるが、とくに問題も無く聴ける(普通にレコード聴くのと変わりが無い)。
しかし、残念、手動での分割ができなかった。「Trans Music Manager」には、1ファイル60分までという制限があった。(これを知らなかった)
で、やむなく自動でしてみたのだが、そうすると、やはり楽章ごとに分割してしまうようで、A面、B面の2枚分を楽章ごとに22分割されてしまっった(22の曲に分かれた)。しかし、そうであれば全部で19楽章なので、19に分割されるはずで、22分割というのはよく解らない(おそらく、どれかの楽章の中に無音部分が有るのだろうと思うが)。
なんにしても、これでは作品番号ごとに分割することは不可能と思えるので、自動分割は諦めた。
止むを得ず、もう一度、60分以内、つまり1枚で1ファイルを作り、手動で分割し、作りなおしてみた。この時、A面からB面に変える間の無音部分も分割の1つとして取り出し、その後削除した。
ところで、手動分割する際、この楽章がくせもので、また、「Trans Music Manager」のスライダーの動きがぎこちないこともあって、最初難しく感じたが、何度かやって要領を得、いまは演奏時間と解説などをもとに、感で適当なところにポイントして、比較的簡単に分割できるようになった。
しかし、こうやって分割したファイルへはネットからのデータは取り込むことはできないようである。うまく認識できないのか、わけの分からないデータを探してくる。で、バロック系の曲名の書き込みは手書きということになった。
まあ、これでA面、B面を分けて採る必要はないことは分かり、バロック系は1枚1ファイルでいくことにする。
ジャズ系、フォーク系は、A面、B面をそれぞれ1ファイルにした方がアルバムの認識ができるようで、曲名などうまくダウンロードできる。


【 PS 2009.02.16 】
「DP-200USB」を使い始めて2週間が経過、デジタル化したレコードも各ジャンル4枚づつ経験した。問題点もだいたい出そろって、どうやればスピーディに、また、どうすれば分かりやすくファイルを管理することができるか、以下にまとめてみた。

< デジタル化の手順 >
01. 片面1ファイルで採り出す(バロック系以外)
   後の作業シーンで、片面1ファイルの方がいいようである。
   バロック系は分割を手動でする関係で1枚1ファイルがいい(分割番号に欠番はできる)
   (※手動分割の場合、1ファイル60分以内の制限有り)
02. 採り出した(デジタル化した)ファイルを、ソース管理用フォルダへ「移動」
03. 移したソースファイルにネーミングする
   この時のネーミングが分割後のファイル管理(ソートなど)に関係し重要。
     例: Aa11 J.S.Bach 管弦楽組曲全集 A・B.mp3
04. 自動で分割(バロック系以外)
   バロック系は、楽章で自動分割されるため手動分割にする。
   (手動分割の「操作」自体は簡単)
05. ネットよりアルバム情報の検索付け込みをする(バロック系以外)
   バロック系は、うまく情報が取れないため手入力による書き込み。
06. タグへのデータ付けこみ(重要)
   このタグ情報が、他のプレーヤー(MediaPlayerなど)で聴く場合影響する。
07. 「TransMusicManager」のプレーヤー内タイトル名にトラック番号付加入力
   このタイトル名を後でMediaPlayer再生用ファイル名にコピーする。
   (MediaPlayerなどで再生時、曲のソートに必要)
08. 分割リストの削除(分割リストは不要)
   分割時リストが作成されるが、邪魔なので削除する。
09. Listening用フォルダへファイルのコピー
   MediaPlayerなどで聴くための管理用フォルダを作成する。
   その管理用フォルダへ「TransMusicManager」のファイルコピーする。
   (この時、このファイルには曲のタイトル名が無い)
10. 「TransMusicManager」のプレーヤー内タイトル名をListening用のファイル名にコピー
   非常に解りにくいが、Listening用のファイル名をタイトル名にするため。
11. Listening用のファイルをMediaPlayerで聴く
   通常のCDで出来たファイルをダブルクリックして聴くのと同じ操作で聴く。

以上だが、文章にすると大変分かりにくいが、いままでいろいろやってみて、この手順が、私の環境下では、いちばん効率よく、管理もしやすい。
ただ単に、聴ければいいだけ、というのであれば、「01」の作業だけでOKだ。
また、本来の「TransMusicManager」のプレーヤーで聴く場合は、「07」・「09」・「10」は不要である。

これで、おそらく、デジタル化作業はワンパターン化できると思う。



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2009-06-19 18:11:01
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私は「みんぽす」という家電とゲームのレビューサイトを
運営しておりますWillVii株式会社の高橋と申します。

弊社サービスでレビューをお書きいただける優秀なブロガー
様を探していたところ、「DP-200USB」の商品名検索にてこちらの
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AV機器のレビューにご興味があればと、失礼ながらご連絡を
させて頂いた次第です。
(詳細は弊社サイトに記載させていただいています)


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モノフェローズ事務局 高橋
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