IMONI ART PROJECT ~アートセラピーによる震災ケア in 福島~

小野町に避難された広野町のみなさんとのアートセラピーによる交流の様子をお伝えしていきます。

植木鉢のアート・・・子どもたちがいない 第15陣2日目午後

2011-07-28 11:18:42 | 被災地アートセラピー支援
※「いもにあーとプロジェクト」の趣意書はコチラをご覧ください。 趣意書
※発足までの現場での様子はコチラをご覧ください。さぶの被災地からのアートセラピーレポート

この活動は、日本財団の助成及び皆様のご寄付で運営されています。


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れいこです。
7/27(土)レポートの続きです。
あまりにも一つ一つがたいせつ過ぎて、すごーく長くなってしまった。
だけど、削るところないって。ほんとに思ったので、書きますね。


13:30 八幡屋さんに子ども達を迎えに行きます。

午後のワークは、
植木鉢に3.11からの4ヶ月間をアートする「完了」、
そして土を入れて、種を植える「スタート」のプロセス。
まるで決意表明のようなワーク。

こども達のこれからを応援したい、
そんなセラピスト3人の思いがこもっています。


ところが。

玄関にいるはずの子ども達が、いない。 ロビーにも、いない。
私たちを不安の空気がワッとおそってくる。
「ね、13:30で合ってるよね」
「昨日お風呂場で、アート行くよ~ってあの子言ってたよね」


「しばらく待ってみよう、必ず来るよ」
まこちゃんの言葉で、ベンチに腰かけて待つこと15分。

さぶがどんどんうつむいて、
「関西からこんな遠くまで来て、
こどもが来ないなんて二人に申し訳出来ない…」

まこと私は
「そんなことない!!ぜったいない!!」
力いっぱい言い切る。
今日で最後のアートになる子もいる、
そんな日に誰も来ないなんて、
さぶと子どもたちのつながりを見て到底思えない。

でも…

ダメもとでラウンジにも行ってみたけど、
最後の望みをつないで
母畑小学校の体育館に戻ったけど、期待は裏切られて。

一人も来なかったことは、今までない子ども村…
こんなにも子ども達の姿を恋しく思い描くことになるとは……



「きれいに素材並べられた時に限って、
上手くいかないんだよね~」

今日のために用意した素材をみながら、
さぶがつぶやく。

残念な雰囲気を吹き飛ばすように、
まこちゃんの元気な声
「子どもたちのために、私たちがアートしようよ!!!」

わたしもその声にハッとして、
「今からでも子どもたちを思ってできることはまだあると思う。
テーマの「完了とスタート」はそのままに、
さらに子ども達が、行きたい!
って思う楽しいエネルギーに練り直してみいへん?」


二人の勢いにやや押されるようにして
いつも準備や後片付けで忙しく、
アートをしなかったさぶも今日は参加です。
セラピスト3人のアートタイムの始まり!

さぶが、こども村にいつも遊びに来ていた子ども達の名前を
ひとりひとり呼びながら 植木鉢にアートしていきます。


まっ先に、さぶが取りかかったのはMちゃんの植木鉢。
Mはクローバーを見つけるのが得意だから、
と四つ葉のクローバーのモチーフをつけます。

「公正さをいつでも大事にするから、
Mは、きっと弁護士とか、判事とか、
そういう職業で自分を活かしていってほしい。」

さぶの心の中には未来の子どもたちの姿。
なんだか、今月でこども村が終わりだということが、
くっきりと感じられて切なくなります。
もちろん、それはさぶが一番複雑な想いをもっているのだけれど…
(Rへの植木鉢byさぶ)


私は昨日ずっと一緒にいたTの植木鉢。
Tには、ちょっと大人の配色。
黄色の鉢に紫のちょうちょ。
大人といる方がラクなのかなっ?て感じたTちゃん。
それは分かるような気がして、
言葉がなくても一緒にいると通じ合う気がした。
ハートの絵の具チョコもありがとう。


そして、まこちゃんは切り絵やスタンプを一緒にやったNの植木鉢。
それぞれがそれぞれへの精一杯の思いをこめて、アートします。
三人がアートに夢中になって没頭する時間…




を、切り裂くように


「さーぶちゃーーーーーーーーんっ!!!!」

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