歩を利かすタイミング

2015-03-11 22:59:14 | 日記


前回までの進行





図より

△88歩▲同角△73桂▲38金△65桂





▲48銀△86歩





前回はここで▲35飛と引き、以下△75飛で思わしくありませんでした。


ここで一つ、工夫をします。


▲23歩





▲23歩と利かし、△同金と取らせて形を乱す。同時に、△31銀を浮かせます。



後のタイミングだと利かない可能性がある。


△同金▲35飛△75飛





放置すれば△57桂成からの素抜き。引いて受けます。


▲36飛





次に▲86飛と取れるので、自然に対応するなら△85飛。


しかしその変化に入る前に、踏まえておきたい順があります。


△87歩成▲同金△79飛成▲同角△78銀






飛車を切り飛ばし、△78銀の両取り。困ったように見えますが・・


▲24歩





両取りを対応する前に、一本利かす。これは取るしかありません。


△同金▲88角△87銀成






△87銀成にかえ、△35歩は▲86飛がピッタリの受け。



ここは攻め合うしかありませんが・・



▲33角成△35歩▲22馬△36歩▲31馬






金を引きずり出した効果で▲33角成からの突破が実現。


飛車は取られましたが、迫るには乏しく図はこちらが良し。

△62玉の早逃げも▲84角~▲22飛という具合で迫れば勝てます。



再掲





△78銀ではうまくかわされてしまいました。先手側も工夫します。


△45桂





あえて両取りを見送り、桂を活用させる。同時に△99角成も見据えてます。


ここは返し技で対抗。


▲88角





角成を防ぎつつ交換を迫る▲88角が好手。


対して△同角成とすると、▲31飛成!で困ります。


これも先に▲23歩を利かした効果。


なお、▲23歩を利かしていなかった場合は・・


△88角成▲同金△57桂成右▲同銀△同桂成▲同玉△88角成▲同金△79角





局面自体は難解ですが、主張を全て通されてるので、面白くありません。



再掲






◇結論◇


ここで▲23歩と利かすのが好手。△同金ととらせ、

形をみだすとともに、△31銀を浮かせる効果がある。

後からだと▲23歩が利かない可能性があるので、このタイミングが無難。






次回は、図より△85飛にはどう対応するか?について調べていきます。



結論の修正

2015-03-09 23:03:57 | 日記


本記事では、以前に書いた

「青野流の破壊力・2」についての結論修正です。


掲載後、改めて研究を重ねた結果、


可能性がある変化が数多あることに気が付きました('_')



更新がしばらく滞ったので、途中まで振り返ります。







以下の符号は、手番はこちらが後手ですが、


見やすい工夫として逆にして記します。



図以下


△86歩▲同歩△同飛▲24歩△同歩▲同飛△76飛





▲77角△52玉▲58玉△74歩





先手側は「青野流」と呼ばれる構えに組み、△73桂~△65桂の開戦を狙う。


攻めが来る前に、こちらも一歩も引かずに対抗します。


▲34飛△33桂






△33桂では△33角もあり、実戦例は多くあり。後ほど紹介しますm(__)m


一瞬、異端な形をしているが、状況が整えば△45桂と跳ねることができ、


より破壊力が増します。


ここで動きます。


▲55角






この手は△73桂を防ぐだけでなく、△82歩と打たせて

けん制する狙い。△82歩と打つのは形が悪く、こちらが満足。


詳しい変化は「青野流の破壊力・2」を参照してください(ーー)


△88歩





この手は、▲88同角と取らせて、△73桂を活用させる狙い。



1歩損に見えますが、▲77角→▲55角と出たところを▲88角と


引かせているので、釣り合いは取れている。


ここで▲77桂と跳ねるのもあるが、取る変化について検証します。




▲88同角△73桂▲38金△65桂






ここで▲66歩は△45桂、


▲77歩は△87歩!▲同金△26飛▲27歩△86歩以下、受け切れない。


詳しい変化は「青野流の破壊力・2」を参照くださいm(__)m


玉頭を狙われてるので、自然に受けます。



再掲





▲48銀△86歩





△86歩は、△75飛~△85飛の狙いを実現させるとともに、


場合によれば△87歩成~△79飛成~△78銀の強襲も狙っています。


まずは普通に受けてみます。


▲35飛△75飛





▲35飛に、合わせるように△75飛。


これには△57桂成~△35飛!という素抜きを秘めています。


これを食らってはまずいので、防ぎにかかりますが・・


▲66角





これは、△57桂成に▲同角と取り、▲35飛にヒモをつける狙い。


しかし、大きな落とし穴がありました。



△57桂成▲同角△35飛▲同角△55飛






飛車交換の後、直後に△55飛の両取り。


▲57角で受かってるように見えますが,


△45桂で角取りを防げません。


これはハマってしまった格好です。



再掲





◇結論◇


ここで▲35飛と引くのは△75飛と引かれ、素抜きを狙われ危険。


次回は、小技を重ねて対抗する順について調べていきます。











一歩も引かずに攻め合う

2015-03-01 01:58:59 | 日記

▲55角△88歩と進んだ局面






前回はこの△88歩に対して、▲同角と取るとどうなるか?について調べました。

結論は△73桂~△65桂と活用され不満。


相手が一歩も引かないならこちらも強く。


ここは前例に従って対応します。



▲77桂△89歩成▲68銀







一見、と金を作られただけに見えますが、これは予定の範囲内。


△22角が活用しきれておらず、比べて▲55角は絶好の位置なので


バランスは取れています。

こちらとしては、と金を活用されるまでに仕事をしたい。


△82歩





まずは、普通に角成りを防ぐ。このまま収まれば不利。


動いていきます。



▲83歩△72金





まずは味付け。△72金と上がらせ、壁にさせると同時に

将来的に▲82歩成~の清算の余地をつくっておく。


ここからは早くも終盤戦に突入。




▲36飛△同飛▲同歩△25飛








▲83歩を利かし、飛車をぶつける。



先手側も負けじと△25飛で対抗。


両取りで困ったように見えますが・・




▲82歩成△同銀▲同角成△同金▲37桂△29飛成▲71飛





このタイミングで▲82歩成~清算するのが好判断。

途中の▲37桂は大事な一手。


桂馬を渡すと△46桂や△66桂の筋が生じる可能性があります。


図はこちらが有利。


▲83歩が受けづらく、▲37桂の効果により△45桂も跳ねられない。


危険が迫れば▲38銀(又は打ち)と補強すればいいので、


堅さも優っています。


再掲




飛車交換の順はこちらが良くなりました。


ということで先手側は新たな順で対抗します。


△75飛





交換に応じず△75飛が冷静な判断。


角を逃げるわけにいかないので攻めたてますが・・


▲23歩△55飛▲22歩成△同銀





▲23歩は、取れば▲24歩と打って良し。


しかし、手抜いて△55飛が好手。攻めの手掛かりが失せた後手側に対し、


と金を残している先手側が良しです。






単に▲36飛は逃げられると不利。工夫してみます。


▲23歩△同金▲36飛





先に▲23歩と利かし、▲36飛。


このタイミングならば、△23金の形に出来るということです。


ここで△75飛は、▲24歩で良し。交換に応じるよりありません。



△同飛▲同歩△25飛





両取りで困ったように見えますが、先に紹介したのと展開は同じ。


強く切り込んでいきます。


▲82歩成△同銀▲同角成△同金▲37桂△29飛成▲71飛





▲37桂と先逃げし、▲71飛が大事な順。桂さえ渡さなければ


そう簡単には迫られません。


図は難解ながらも、こちらが良し。


△32金の形に比べ、広くさせてますが


それでも▲83歩が厳しいのに変わりはなく、防ぎづらい。








◇結論◇

・ここで△88歩には▲77桂と逃げておく。▲77桂△89歩成▲68銀と

進行し、と金を作られただけに見えるが、

角の活用度が段違いで、釣り合いは取れている。







次回からは、ここで△82歩と受けず


激しく攻め合う順について検討していきます。