▲55角△88歩と進んだ局面
前回はこの△88歩に対して、▲同角と取るとどうなるか?について調べました。
結論は△73桂~△65桂と活用され不満。
相手が一歩も引かないならこちらも強く。
ここは前例に従って対応します。
▲77桂△89歩成▲68銀
一見、と金を作られただけに見えますが、これは予定の範囲内。
△22角が活用しきれておらず、比べて▲55角は絶好の位置なので
バランスは取れています。
こちらとしては、と金を活用されるまでに仕事をしたい。
△82歩
まずは、普通に角成りを防ぐ。このまま収まれば不利。
動いていきます。
▲83歩△72金
まずは味付け。△72金と上がらせ、壁にさせると同時に
将来的に▲82歩成~の清算の余地をつくっておく。
ここからは早くも終盤戦に突入。
▲36飛△同飛▲同歩△25飛
▲83歩を利かし、飛車をぶつける。
先手側も負けじと△25飛で対抗。
両取りで困ったように見えますが・・
▲82歩成△同銀▲同角成△同金▲37桂△29飛成▲71飛
このタイミングで▲82歩成~清算するのが好判断。
途中の▲37桂は大事な一手。
桂馬を渡すと△46桂や△66桂の筋が生じる可能性があります。
図はこちらが有利。
▲83歩が受けづらく、▲37桂の効果により△45桂も跳ねられない。
危険が迫れば▲38銀(又は打ち)と補強すればいいので、
堅さも優っています。
再掲
飛車交換の順はこちらが良くなりました。
ということで先手側は新たな順で対抗します。
△75飛
交換に応じず△75飛が冷静な判断。
角を逃げるわけにいかないので攻めたてますが・・
▲23歩△55飛▲22歩成△同銀
▲23歩は、取れば▲24歩と打って良し。
しかし、手抜いて△55飛が好手。攻めの手掛かりが失せた後手側に対し、
と金を残している先手側が良しです。
単に▲36飛は逃げられると不利。工夫してみます。
▲23歩△同金▲36飛
先に▲23歩と利かし、▲36飛。
このタイミングならば、△23金の形に出来るということです。
ここで△75飛は、▲24歩で良し。交換に応じるよりありません。
△同飛▲同歩△25飛
両取りで困ったように見えますが、先に紹介したのと展開は同じ。
強く切り込んでいきます。
▲82歩成△同銀▲同角成△同金▲37桂△29飛成▲71飛
▲37桂と先逃げし、▲71飛が大事な順。桂さえ渡さなければ
そう簡単には迫られません。
図は難解ながらも、こちらが良し。
△32金の形に比べ、広くさせてますが
それでも▲83歩が厳しいのに変わりはなく、防ぎづらい。
◇結論◇
・ここで△88歩には▲77桂と逃げておく。▲77桂△89歩成▲68銀と
進行し、と金を作られただけに見えるが、
角の活用度が段違いで、釣り合いは取れている。
次回からは、ここで△82歩と受けず
激しく攻め合う順について検討していきます。
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