青野流の破壊力

2015-02-26 16:49:09 | 日記




前回は、ここから△77飛成、△77角成以下の強襲が


成立するかについて調べました。


結論は無理筋。


そこで先手は構想を立て、より確実に攻撃する方針を選びます。



△74歩







歩を突き出し、△73桂の跳躍を目指します。


この攻め方は「青野流」と呼ばれ、青野照市九段が考案・愛用し、徐々に大流行

している型。数ある型でもトップクラスの攻撃力を誇り、少し気を抜くと

一気に決着をつけられるほど、です。




とはいえ、どう攻められるかの判断は初見では難しい。


まずは普通に駒組みしてみます。



▲38金△73桂▲48銀






中住まいと呼ばれる陣形に整備。


しかし、ここでの駒組みは危険でした。


△88歩





この手が好手。


▲同角と取ると△同角成で、どちらで取り返しても飛車を成られる


よって▲同銀と取るが、そこで△65桂が決め手。



▲88銀・▲78金の形にさせたことにより


金が浮き、角を逃げると成り込まれてしまう。




この順は応用が利くので、注意が必要です。




再掲







普通の駒組みではつぶされる。



先に攻められる前に、こちらから動いて行きます。




▲34飛△33桂







△33桂は一見奇特だが、こちらが何もしなければ



△73桂~△65桂~△45桂








このような集中砲火を秘めています。


この型はとにかく、桂が舞う将棋。受ける側としては常に予断できない。


逆に攻めを防げたら差が開きやすく、楽な展開になりやすい。



このあたりの攻防が勝敗を分けるといっても、過言ではないのです(--*)




再掲





図より


▲36歩








この▲36歩は、▲37桂と跳ね、△45桂を防ごうという意味。


とはいえ、△33桂と跳ねた以上動かないとダメなので、戦いが始まります。


△65桂▲66角△88歩





構わず△65桂と跳ね出し、開戦。

▲68角と逃げるのは形が悪く、△25桂~△99角成、じっと△75飛でも

不満なし。

よって▲66角とと逃げるが、△88歩が軽手。▲同角の一手ですが・・・




▲同角△45桂





▲88角の位置にさせ、タダ捨ての△45桂。ここでは既に技がかかってます。


▲同桂と取るのは△88角成で、▲同金とも▲同銀とも取ることが出来ない。


よって▲22角成としますが・・


△78飛成





△57桂成ではなく、先に飛車を切り飛ばし、即詰み。


手数にして30手ちょっと。これはほんの一例で、これくらいの攻撃力を

秘めている、というケースでした。


再掲





◇結論◇


▲36歩~▲37桂とし、△45桂を防ぐのは効果が薄い。

△65桂と活用されたのち、構わず△45桂と跳ねられ、技がかかる。




次回は、▲36歩に代えてどう対抗するか?について調べていこうと思いますm(__)m

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