土壇場Beauty

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四国こんぴら歌舞伎大芝居 昼の部

2010-04-29 22:59:24 | 観劇
一.義賢最期
前半は様式美~でまったり進むが、後半は一転平家の軍勢を相手に義賢が勇ましい立ち廻りの連続で息も忘れる展開。
戸板をストーンヘンジみたいな形にくんで、
手負いの義賢がその上に乗って、見得を切ってそのまま倒れる「戸板倒し」や
セットの上の一段高いところから、仁王立ちのまま前に倒れる「仏倒れ」に血湧き肉躍った。
大がかりなセットがなくシンプルな仕掛けなのに、こんなに迫力のある舞台があるってすごいよ!歌舞伎ってエンターテイメント!

立廻りだけじゃなくって、義賢の壮絶な最期から、義賢の生き様に心打たれる。
義賢に白旗を託されて逃げる小万が、戻ってきて、瀕死の義賢が衣装を整えるのを手伝う場面が印象的だった。
礼服をきっちり着込んで、戦い抜いて死ぬっていうダンディズム。
北野武監督の「BROTHER」を思い出した。

息するの忘れる~とか思いながら、一方で義賢の頭みてモフモフ~って思ってたのは内緒

二.棒しばり
狂言で一回みてるハズ。詳細を覚えていないのは寝てたな私。
義賢最期の興奮のおかげか寝ずに最後まで楽しめた。

翫雀さんと愛之助さんの踊りがみててすごく楽しかった。
酔っぱらいがいい気分で踊る様が秀逸。
結構アクロバティックな動きもしてて、歌舞伎役者の身体能力ってすげ~。

三.浮世風呂
演出なのか、セットで積まれた桶のせいなのか、檜の良いにおいが漂う中、
亀治郎くんと壱太郎さんの舞踊を楽しむ。
にしても、「なめくじ」って書いた着物ってwww

亀治郎くん、足細っ
いや、つっこむとこそこじゃないと自分でもわかってるんだけどさwww
もうちょっと太った方がいいんじゃないかと心配してしまう。

なんかよくわからない流れなんだけど、亀治郎くんとそのほかの人々の踊りがすばらしかったです。

○全般
伝統芸能観に行って初めて寝なかった!
こんぴら歌舞伎の劇場も趣深い劇場で、木造のせいか音の響きもなんか違ってて、自然光も入って演出に使われていたり
舞台も近いし、なんかかしこまった気分に全然ならなくって、歌舞伎がものすごく身近な娯楽として感じられた。
演目に恵まれたってのが大きいんだろうけど。夜公演もおもしろそうだったなあ。

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