Web-Rail BLOG

鉄道と都市のサイト「Web-Rail.com」、その模型サイト「Web-Rail MODELS」の管理者「ワシ」によるブログです。

さらに、尼崎脱線事故に思うこと

2005-05-06 18:52:07 | Weblog
それにしても…本当にJR西日本の対応の悪さ(というか、「まずさ」)は、日が経つにつれて際立ってきているようにも思える。それと、当日のボウリング大会の事にせよ、ああいう事実が小出しに、少しずつリークされてきているように思えるのは、ワシだけだろうか?

207系の最高速度の事だが、今回報道されている「120キロ以上は出ない」という事実は明らかに違うのではないだろうか?単に、設計上「安全に安定して走行できる事が確認されている速度」が120キロの筈である。報道関係にも公開された運転台を見ると、速度計は150km/hまで目盛られているような…平坦線での均衡速度は恐らく、140キロを超えるのではないかと想像する。
TVのワイドショーで、技術評論家と称するコメンテーターなどが、あまりにも想像で喋っているのはどうかと思うが、それにしても問題の列車の車掌が脱線直前の時点で、「激しい揺れだ、脱線しそうだ」などと無線で話していたとすれば、それは繰り返しの激しい横揺れと思われ、台車の蛇行動が原因かも知れない。120キロ以下の常用速度域では発生し難いように設計されていても、速度がそれを上回っていたとすれば、発生していたかも知れない。車掌や乗客がいつもと違うと感じていたとすれば、そういう揺れと速度の両方に対して…だった可能性はあると思う。

カーブ進入時での速度超過はどうやら間違いないようだが、それにしても、最初のJRの会見を想い起こすと、なんと馬鹿なことを言ったものだろうと思う。「133キロまでは計算上、脱線しない」という話である。
現場の制限70キロは70キロでしょう!業務上は100キロはおろか、80キロでも、違反行為だと思う。それを、会社の姿勢として「133キロまでは大丈夫なはずだ」と平気で言ってしまう神経が信じられない。これは「制限70だが、現実には速度超過も容認していた」と思われかねない会見であったと思う。
確かに、カーブでの速度制限は物理的理論値ではなく、乗客が不快に感じたり転倒しない程度を目処に設定されているのが実態だと思われ、速度超過⇒即・脱線ではない事は重要な事実だが、未だにこうした基本的な事も全く説明されないまま、報道がなされて来ていると思えるのだ。