

「パープルバタフライ」 (ロウ・イエ監督 2003 中国・フランス)
チャン・ツィイー主演。仲村トオルが恋人役で出演。
28年激動の満州が舞台。
戦争で引き裂かれた二人の悲劇・・・と、いうイメージを持って観たのですが、
ちょっと違った。そんな甘い物語ではない。
日本人を愛しながらも、テロリストとして闘いに生きることを選んだ女の人の物語。
そしてこの不安な時代に生きなければならなかった若者たちの話。
愛する人との別れ、生きることに悩む、
チャン・ツィイーの強さや哀しみを秘めた瞳が印象的。
たびたび登場する反日デモや最後の虐殺シーンに、
「上海事変」や「南京大虐殺」の悲劇が浮かびあがり、
戦争がもたらすもの・・を考えさせられてしまった。