彼は理学部のよくわからないがとりあえず忙しい学科に所属している。なので、試験期間の現在は地獄のような忙しさのようだ。
土曜の練習が終わり、彼は帰路につこうとする。もちろん、翌週に襲い掛かってくる滝のような試験に備えて勉強するつもりである。
その背に向かって声がかかった。振り返ると、いつもの先輩がいつものように誘いの言葉をかける。「麻雀しない?」
あんたと違って忙しいんだよ、と心の中で悪態をつきながらも、一方で心の中から声が聞こえる。「最近俺真面目に勉強してるし、少しぐらい息抜きしてもいんじゃね?」
結局、二つ返事で了承した。まぁそんなに長い時間打たないだろう、試験期間は明日もある。彼の中にはそんな思惑があったと思う。
こうして彼は今日一番、それも痛恨のミスを犯した。彼にはまだ、自分の6時間後の姿はイメージできていないようだった…
後輩諸君がどう感じるのかは存じませんが、後輩を麻雀に誘ってかつむしるというのは、とんでもなく後味の悪いことであります。ですので一計を案じ、ゲーム的な要素を取り入れてみました。
「マイナスになったならば負けた額をセルフで食い獄する」というルールです。これは我ながら画期的な手法であると自負してまして、現役が勝った場合は通常どおり勝った分を貰えます。負けた場合はOBには一銭も渡さずに負けた分を自分で食べるのです。そうすることで、体重アップ→柔道が強くなる→ウハウハの三段論法が成り立ちます。長々と説明しましたが、要は勝てばよいのです。
そんなルールで始まったセット麻雀。面子はOB山下さん、OB清田さん、ニート平、山本です。レートは点5です。
結論から言います。残念ながら、麻雀の神様は山本に「リンタがたらふく食ってんだからお前もやれよ」とお思いになったようです。
1半荘目 山本君山下さんのダマ18000に飛び込み、箱にされてしまいました。早くも2000円分のお食事です。暗雲立ち込めるスタートとなりました。
2半荘目 開局早々山本君リーチ。それを受け山下さんもリーチ、その牌を清田さんが鳴いて、食い流れてきた牌で山本君ダブロンを喰らいます。ダメ押しで、清田さんの国士無双に放銃してしまいます。国士無双というのは役満です。点数が一番高いのです。
3半荘目 山本君トップで南場を終了することができました。しかし、誰も3万点を超えていないため西場に突入し、山下さんにトップをとられてしまいました。
全体的に山本君が親の時は皆のアガリがとても早かったです。組んでるわけではないにもかかわらず、山本はほとんどあがれませんでした。まぁ国士に振り込んだあたりで神様が明確に意思表示してましたね。
結局山本の一人沈みで、トータルマイナスがなんと112。点5で計算すると5600円分お食事することが決定いたしました。
というわけで次回、「リンタごめんね。幹部の意地見せたるぜ」編です。
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山本
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