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てのしごと~ながくて風土~

2023年もよろしくお願いいたします✨

「くれよんソロ」で編む、ながくて風土の2014年新作ニットキャップ。

2014年11月07日 | hand knit  編みしごと


「野呂英作」は、愛知県一宮市で生産される高級毛糸で、そのほとんどが海外に輸出されています。

日本でもニッターの方々に愛されている上質な糸で一度使ったらやめられない魅力たっぷりの糸です。

野呂ヤーンについては、こちらでその詳細をご覧いただけます。

野呂英作 自然の世界/about ue

「noroの糸づくり」という部分を転記させいただきます。

「人の手で糸を紡ぐ。人の手で出来ない事だけを、機械で補う」というのがNOROの糸づくりです。

職人たちが美しく染まった原毛を、真心こめて一色一色手で量って並べ、それを出来るだけゆっくりとした速度に保ちながら、機械で紡いでいる「手作りの糸」です。

手で紡ぐため、羊毛繊維を 大きく痛めることがなく、自然の光沢と風合いが表現できるのです。また手で並べることにより、繊維一本一本が不規則な配列になり、「かさ高性」(ボリューム感)のある糸になります。

軽く、柔らかく、ふくらみも大きいのが特徴です。糸の太さは平均値でとらえてください。

人の手で原料を量ったり並べたりしている手紡糸ですから、部分的には太いところも細いところもあります。撚りが強いところも甘いところもあります。強いひっぱりには耐えられない部分もありますので 「とじ」や「はぎ」「ゴム止め」は撚りを戻さずに少しづつ、やさしく仕上げてください。


「原材料について」という部分も転記させてもらいます。

NOROヤーンは、天然素材にこだわり続けてきました。

選りすぐった材料を使用し、その自然のもつ特質を損なうことなくお客様の手に届けたいと考えています。 ですから、繊維の風合いを大切にするために、原糸についた混入物の除去は、薬品や機械を使わずに、すべて手選別でおこなっております。


野呂さんの糸は、とても軽くて本当にじんわりとしたなんとも言えない温かさがあって、力強く美しい色も独特で一度使うとほかの糸では物足りなくなってしまいます。

この肌に触れたときの感じはなにかな~と思っていたのだけど、やっぱり機械や薬品などを使わずに手によって選別されていることや、染め上がった原毛を、心を込めて手量りで並べてゆっくりと紡がれていたりすることなどによって、説明はできないけれど、なにか心地の良いなにかが感じられるのかなあと思いました。

あと、やっぱりつくり手のポリシーは伝わってくるなあと思ったのだけど、noroヤーンのコンセプトとして「面白く 楽しく 美しい糸 "noro"ヤーン」という言葉があります。

『人に優しく、自然に優しい物づくりがしたい。人を楽しく、幸せな気持ちにする糸を作りたい・・・
私たちのそんな思いが紡ぎ上げた糸「NORO YARN」。』
と言葉が続きますが、原材料のセレクトや糸の製法など数々のこだわりは、このポリシーに基づいたものであると思います。

わたしがこの糸を面白いと思うのは、やっぱり風合いや力強い色。そしてなんとも言えないじんわりとポカポカ温かい肌触り。

そしてひとりの編み手として思うのは、初心者が編んでもそれなりの面白い味わいに編めるし、上級者が編んでも渋い味わいに編めるというところにも、魅力を感じます。

そして、この糸は高価な糸だと思うけれど、なぜ使いたいかというと、どんな糸を使っても「編む労力は同じ
」ということにつきます。

せっかく心を込めてじっくり編んでも、品質がいまひとつな糸で編んでは耐久性はもちろん時間の経過とともにただみすぼらしくなっていくだけなのが寂しいです。

やっぱり、最初は奮発しても、いい素材を購入して(その糸の生産にかかわった方もぜひ潤ってほしい)、丁寧に編んで、できるだけ長く大事に使えるものをつくった方が自分自身しっくりくるし、あまりに早い消耗品をつくるもの寂しいので糸のセレクトは特に気を使っています。

さて、昨年もたくさんたくさん使わせてもらった野呂英作「くれよんソロ」。

2014年には5色の新色が発売されました。

今年は「くれよんソロ」を使って昨年から構想をあたためていたニットキャップを作製しました。



こちらです!

左(グリーン)…low

真ん中(ラズベリー)…high

右(ホワイト)…middle

という風に高さを3種類つくりました。

模様は、アイルランドの伝統的な模様である「アラン模様」の2つの模様をかけました。

メインには「ツリーオブライフ(生命の木)」。

この模様は、家系図に似た模様であることから、子孫繁栄や子宝に恵まれること、はたまた長寿の願いが込められた模様です。

横にそえたのが「ハニカム(蜂の巣)」模様。これは勤勉な労働を表し、勤勉な労働による報酬という意味もこめられています。

ふたつとも大好きな模様で、頭にかぶると模様がさらにキレイに浮かんで表情豊かに見えます。

模様をアップしてみます。

2014年の新作糸のラズベリーはこちら。



同じく新作のグリーンはこちら。



定番のホワイトはこちら。



オーダーメイドの場合は糸の色と高さを選んでいただけます。(製作期間は1週間から10日、代金は4500円となります。)

カラー見本(←タップしてください)

友人のために編ませてもらったグレーの「くれよんソロ」。高さはmiddleタイプ。



こちらも友人に編ませてもらったグリーン。高さはlowタイプ。



これは着用した高さがhighタイプのラズベリー色のキャップです。



ラッピングはこんな感じです♪



鷹の爪はオマケです…!

よかったらギフトなどにもどうぞ♪

今度は、イギリスの糸を使った、2014年の新作ハンドウォーマーを紹介させてもらえたらと思っています…!スコットランドの伝統的な製法とデザインを今の服装に合う感じで編んでみました…♪




2014年ニット作製、糸の仕入れ。

2014年10月09日 | hand knit  編みしごと


先日、野呂さんの糸を仕入れてまたアラン模様のニットキャップを編んでいます。

カラーをめちゃめちゃ悩みましたが、この新作の黒の糸を使用しました♪

昨夜遅く完成しましたが、編んでいるときはどうなんだろうと考えつつ編んでいたけれど、頭のてっぺんを絞って仕上げたら、とてもしっくりきました。お洋服にとても合わせやすい色のニットキャップになりました!

そして、今週「錆納戸」のsabiさんにお願いしていたオーガニックコットンのガラ紡の双糸(2本を撚り合わせたもの)、ロンドンから念願のシェトランドウール、アイリッシュヤーン、イギリスの「シグネット」の糸が到着しました。



正真正銘のシェトランドウール…!



今年の編みしごとがひと段落したら、自分に編みたいアランのカーディガン用の見本の糸を1玉取り寄せてみました。グリーンをチョイス。いい色…!



ウール75%、ナイロン25%の、手袋やソックスに絶妙にいい「シグネット」の4plyの糸。先日編んだサンカ手袋の色違いを製作します。



そして、ずっと使ってみたかったガラ紡。ガラ紡は、昔ながらの機械でゆっくりゆっくり製糸してつくられたものすごくふんわりとして気持ちがいいコットンです。

オーガニックコットンの落ち綿を撚ってあり、なんともいえない味がある糸です。でも一番の魅力は肌触り。最高です。

お湯とこれで織った布でメイクも落とせるし、洗剤を使わないお皿洗いにも使えます。

でも、もったいないので最初はハンカチにして、そのあと布巾にして、そのあと台拭きや雑巾にして最後までしっかり使い切らしてもらっています。

先日sabiさんの織った、このガラ紡のハンカチを購入しました。

もう素敵だし、肌触りも格別だし、ものすごく気に入っています!sabiさんについてはまたゆっくり「ながくて風土」で記事をうつくりたいなあと思っています♪♪

そしてガラ紡の上に置いてある真鍮のチャーム。こういうチャームをニットにつけたいんだよねぇと話していた時に、sabiさんにこのチャームを教えてもらいました。sabiさんの織り物の作品にもこのチャームがあしらわれています。

このチャームはインドのオリッサ州の民族のものだそうです。sabiさんのご厚意で、わたしにも分けていただいたんですよね・・・感謝

黒いハンドウォーマーにあしらってみる予定です。



今糸がたくさんあります♪糸がたくさんあると、気持ちがわくわくします。でも、使い道が全部決まっています・・・!






野呂英作「くれよんソロ」で編むベレーとハンドウォーマー。

2014年09月28日 | hand knit  編みしごと


野呂英作の糸、ご存知でしょうか?海外でも高く評価され、世界のニッターから愛されるこの糸、実は愛知県一宮市で生産されています。

過去にも野呂さんのことは記事にさせていただいたこともありますが、この糸、とっても軽くて暖かくて、とても力強く鮮やかで美しい色が印象的な糸なんです。

そしてこの糸を使って友人のベレーとハンドウォーマーを編みました。

完成して一度洗いにかけたのですが、編みあがったときはまだ糸がきゅっとしているんだけど、水を通すと糸がすご~~く柔らかく、軽く、ふんわりとなんとも言えない気持ちよさが出てくるんですよね。

サイズ感も、編みあがったばかりの時はきゅっとして小さく思えるんだけど、水通しするとふんわりと、心地よくゆったりとした感じが出てきます。



ハンドウォーマーは真ん中の模様をケーブル(縄)編みやアラン模様のタイヤモンドの模様などにすることが多かったのだけど、今回友人に似合いそうなデザインを考えたときに、このハニカム(蜂の巣)模様がいいなと思いました。

アラン模様にはひとつひとつ意味が込められていて、このハニカムは勤勉に働く蜂への賛辞、ひいては勤勉な仕事の賛辞や報酬の意味が込められているそうです。

この意味も模様も、わたしは大好きなんですよね。

また、漁に使う網を広げた様子を模様にしたという話もあります。

この「くれよんソロ」は撚りが太いところと細いところがあって、編み目などが不揃いなところにも味があって素敵です。



さっき納品の準備をしていました。

喜んでもらえるかな?洗いにかけて干して、包むとき、どきどきします。




サンカ風ハンドォーマー

2014年09月22日 | hand knit  編みしごと


スコットランドの伝統的なグローヴ、『サンカ手袋』が完成してすぐに、ハンドウォーマーの作製にとりかかりました。

スコットランドといえば、先日独立をかけた国民投票で話題となりましたよね!

その、スコットランドのサンカという地方に古くから伝わるサンカ手袋は、ひとつのハンド・ニットの到達点のようなトラディッショナルな手袋で、わたしはとても好きですが、実際には古典的すぎて、今の服装に合わせるのは難しいのかなあと思っていました。

今の生活や服装に合わせやすく、形などもちょっとアレンジしみても使いやすいかなあと、サンカ手袋を編む前からハンドウォーマーにアレンジしたいなあと思っていました。

できれば、飛騨の刺し子や青森のこぎん刺しのような文様を落とし込めたらよかったんだけど、実はサンカ手袋とまた違う糸を使用したいなあと思っていたことや、11×11目のマスを、8目ごとのマスに変更しようと思っていて、図案を紙の上で考えているともうあれこれ混乱してきたので、手に沿わせながら編んで、模様を決めようと編み始めてみました。

編み始めたら、この模様がすんなりあっさり決まりました~!

しかーーーし、苦労したところも・・・

親指の付け根を立体裁断のように面を増やしていく部分では、3回編みなおしてやっと設計が決まりました・・・。



ここです。↑親指の下の部分、どのタイミングで増目をはじめるか、どんなペースで増目をしていくか、最終的にどのくらいまで増目をするか・・・などなど何度も手に付けて感じを確かめて、やり直しました。

そして、最後はなんということもない、指が出る部分に大苦戦してしまいました。

最初は一目ゴム編みで針で始末していったんだけど、なんかしっくりこない・・・。

そして、ガーター編みで最後はふせ止めの処理をしたんだけど、なんだかカパカパと広がりすぎ・・・。

最終的に、減目しながらガーター編みをしてふせ止めするというのが一番きれいにしあがるなあと思ったので、それで仕上げをしました。

そうこうしているうちに、また3週間近くたちました・・・!

でも、しっくりと手にピッタリとそうような、模様編みの丈夫なハンドウォーマーが形になってホッとしました。



わたしはたいてい最後に親指を仕上げるんだけど、なんとも感慨深いものがあります。



一番最後に糸を始末するときにひっくり返した裏面。これもまた、製作の日々がよみがえってきます。

さてさてそして今は、野呂さんの糸を使用して、友人のためにベレーとハンドウォーマーを作成中です。

やっぱり親しい人に編むのは本当に楽しい!最初は自分で模様やデザインを提案させてもらったりもするんだけど、ご本人とまた相談して作製をすすめていくプロセスは、めっさ楽しいです。

せっかくつくるんだから、気に入った糸で、気に入ったカラーで、気に入ったデザインや模様にして、そして自分にぴったりとくるニットを目指していけたらいいなあ~と、いつも思って一針一針編んでいきます。

非効率かもしれないけれど、ハンドニットのよさを共感できるのは幸せなことなんです

サンカ手袋(sanquhar gloves)。

2014年09月04日 | hand knit  編みしごと

Dscn2292 結局「ドラム」というパターンで編みました!

スコットランドのサンカ地方に古くから伝わるトラディッショナルな編み手袋、「サンカ手袋」。

手編みグローヴの歴史などを調べていくと、このサンカ手袋にたどり着きました。

自分自身、いくつもいくつも手編みの手袋を編んでいくうちに、もっと細い糸で手にピッタリくるような手編みの手袋を・・・と、考えるようになりました。

実は最初、サンカ手袋を見たときは、その模様というか文様といった方がいいようなミステリーな感じの模様や、モノトーンの色調でインパクトが強くて、すぐに編みたい!と思ったわけではなかったんですね。

だけど、その完璧な設計や、サンカニットの生い立ちや歴史・背景を理解していくうちに、やっぱりわたしも編みたい!という気持ちがどんどんふくらんで、ついに日本では入手困難な針と糸、そして図案をイギリスから輸入してしまいました。

ロンドン在住の日本人女性が、オンラインで販売してくれているのがとてもラッキーでした。

図案は、スコットランドのサンカ地方でサンカ手袋を伝承しているアリソン・トムソン(Alison Thomson)さんの図案でした。

昔、この地方ではサンカ手袋を学校で皆が習ったそうですが、現在はサンカニットを編めるニッターは20人ほどで、主に家族や身近な人のために編んでいるくらいだとか。

以前にも「スコットランドの伝統てぶくろ」という1冊の本を見たことがありますが、先日サンカ手袋を編み始めてから図書館から借りてきて、改めて読んでみると、この本にわたしの手元に届いた図案の著者である、アリソンさんご本人が「サンカニットをあきらめない、保存・復興の旗手」と紹介されていました。

そして手元にある図案と、同じ冊子の写真も載っていました!

このページも以前は読んでいたはずなのに全然気づかなかったな~~~!

Photo_2 右下が、サンカ手袋の代表的な模様、「デューク」というパターンです。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4416313225/ref=s9_psimh_gw_p14_d0_i1?pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_s=center-3&pf_rd_r=1D1VDDGN6YZA39M3K3AV&pf_rd_t=101&pf_rd_p=155416469&pf_rd_i=489986

ネットなどで見てみると、レビューが「う~ん」という感じですが、写真が美しくてスコットランドのオールドスクール・ニットに魅せられる・・・という感じの写真がきれいな本です♪

ただ、みなさんのレビューにもあるように全体の図案などはほとんど載っていないため、編む人には物足りないのかもしれませんね・・・。わたしも見たことがある本なんだけど、細かいところが読めてなかったのは、そのせいかしら・・・

・・・今までいろいろな手袋を編みましたが、もっと手にぴったりとフィットして、丈夫で物がつかみやすい手袋を編みたいと思うようになりました。

暖かさや着用感などは上等のウールがいいと思う。ただ、摩擦が多い手袋など普段使いには麻や綿などが入ったウールがいいのかな・・・。

そしてもっと手に気持ちよくフィットさせるためには糸ももっともっと細い方がいいのかな・・・。

これらのひとつの答えが、細い”梳毛(そもう)”で、立体裁断的に編まれたサンカ・ニットでした。

・・・スコットランドのサンカ地方は100年ほど前から「梳毛で編まれた特殊な靴下や手袋の産地」として知られるようになったそうです。

当時隣町にカーペット工場があったそうでカーペットの裏に使われた綿が、ウールに混ぜられてニットに利用されたようで、現在では綿や麻の代わりにポリアミド(ナイロン)が混ぜられていますが、これがまたソックスや手袋にピッタリの素材です。

本場でも、やっぱりウール&ポリアミドが一番といわれています。

ただ、この梳毛、ウールのように毛と毛がからまずに一度間違えてほどいたりなんなりしているうちに繊維が細く分かれて編みにくくなって、そこが苦労しました。

途中で模様や色のミスに気付くと、わたしは可能な限りはその部分だけ大手術(と、呼んでいる)して、修正するのだけど、この細い細い梳毛でそれをするのはかなり困難でした。何度も何度もほどいて編みなおしました。

ただ、最後の方では2~3段くらいなら運がよくきれいに目が拾えれば手術することができました?

Dscn2181_3

間違えた部分だけほどいて・・・

Dscn2182_2 でけた。

レース編み用のかぎ針で修正♪きれいにお直しできました。

Dscn2231_43本の指がHellow~!

製作途中の手袋。指一本一本編んでいく、根気のいる作業でした。

おととい編みあがり、昨日仕上げました。

・・・わたしはなんとなく仕上げに1日かかってしまいます。

Dscn2261_2

こういう糸を、表面にひびかせることなく、始末していきます。

何度も針に糸を通し、裏に回して一度針を抜いて結び、また針に糸を通し裏の渡り糸に目立たぬように糸を仕舞い込んでいく・・・。

わたしは1つの部分ごとに表面の状態を見てから仕上げるので、何度も何度もしっかり編まれた手袋を表側にしてみたり裏側にしてみたりひっくり返す作業をしていました。

裏には糸もたくさんわたっているしとても気を遣う作業です。

Dscn2271

なんだか裏面を見ていると、この苦労した日々が手にとるようにわかるような気持ちになって、なんとも言えません。

Dscn2263

指先の糸の処理です。指先×10か所、指の根本×10か所、手首2か所・・・の22か所を根気根気で処理し続けます。

・・・サンカ手袋は立体裁断のようなデザインで、編んでみてよくわかったけれど、ハンドニットグローブのひとつの到達点だと思いました。

もう、そぎ落とすところもなければ付け足すところもない、完全な設計のように思えて、編んでいてとてもドラマチックな設計で胸が高鳴りました。

・・・この模様というか文様?紋様?は、いくつかのパターンがあります。そしてそのパターンは11×11目のマス目で構成されています。

最初は怖い感じに思えたけれど、見るほどにクラシカルでエレガントに思えます。そしてマス目は、編んでいてよく分かったのですが、このとても難しい設計を編むためのガイドのような役目も果たしてくれて、ニッターはこのマス目を頼りに現在の位置を確認したり、大きな間違いがないかという振り返りができて、すごく実用的でした。

写真でおわかりになりますかね?

マス目がやがて、1本1本の指に枝分かれしていくんですよね。

親指の付け根は増し目で面を増やして。

指先は三角柱のような仕上げでとても美しい。

2014年の夏は、このサンカ手袋のことばかり考えていました。う~ん、楽しかった~!

日中は子育てと畑でせわしい毎日だし、ちょっとした時間を見つけてじっくり編んで、また夜中にじっくり編んでという日々だったです。

糸が届いて10分後に編み始めてしまった日から21日、ひたすら、ひたすら、ひたすら・・・・・・に編み続けました。手に汗握って編みました。

サンカの女性たちも農業の副業としてせっせとニットを編んだそうです。

わたしにとって、農業ばっかりやるのも疲れるし、はたまた編み物ばっかりするのも疲れるんです。

不思議なことに、この両方の存在がとっても心地よく、「うん、これだな!」としっくりくるんですよね。


イギリスから糸と針が届きました。

2014年08月13日 | hand knit  編みしごと

ついに輸入してしまいました。

手袋を編んでいるうちに、もっと気持ちよく手にフィットするものだったり、ヘビーにつかっても耐久性のあるつくりや素材などが気になってきていました。

スコットランドの伝統の手袋、サンカ・グローヴス(Sanquhar Gloves)は、理想的で緻密なつくりと素材で編みたいなあと思っていました。

でも、日本ではサンカ手袋の図案や、細い細い金属の針、耐久性・伸縮性のある細い糸も売っているところは見かけたこともなく、どうやってつくればいいのだろうと思っていましたが、先日イギリスから英語の図案やサンカ手袋を編むような金属の針、サンカ手袋の細さと同じ糸を日本に輸入できるところが見つかったのです・・・!

ちょっと迷ったけれど。。。やっぱし輸入っしょー!

そして、昨日我が家にイギリスからチャート、針、糸が到着しました?

Dscn2084 左のドイツ製の針がとてもいい感じ!

届いて10分後くらいから、思わずすぐ編み始めてしまいました・笑

Dscn2090_2

糸が細い、そして針は1.5mm。

3時間、トイレもなんとなくがまんしつつ、ほぼ身動きとらずに結構頑張ってやってこれだけ編めました。・・・え!?こんだけ?・・・先が思いやられるわw

多分手は遅くないほうだと思うけれど、さすがに初めてこんな細い糸と針で編むので編みはじめとか時間かかったな~。

裏。柄編みは裏で糸が重なって空気の層ができるので、とっても暖かい。

Dscn2089_2

あ!そうそう、この糸はウールに少しポリアミド(ナイロン)が配合されています。暖かさは野呂さんの糸のような、ウールの良質の糸が格段にいいですが、手袋や靴下など、耐久性と伸縮性が必要なものには、これらの糸は適当だなと思いますし、本場ではこのような糸で編まれています。

Dscn2082

この糸は、サンカ手袋を編む毛糸と同じ細さだそうです。Dscn2081

サンカ手袋の糸よりはほんの少し太めだけど、ラズベリーとネイビーの糸も仕入れてみました。これで柄編みのハンドウォーマーを編みたいなと思って。

そして、これが図案(チャート)です。

Dscn2085

サンカ手袋。

サンカ手袋は、この連続したマス目の中の模様と、手首にイニシャルや名前を入れ、ストライプの模様で編んだ、ツートンの柄編みの緻密な手袋です。

写真を見ていて、ほとんど図案が起こせました。模様は「drum and trellis(ドラム・アンド・トレリス)」という、伝統的な模様だったので、本でも確認することができました。

ただ・・・!

この手袋は親指の付け根から手首にかかる部分で増し目をして手にぴったりくるような設計になっているのと、指と指の間にもこのようなマチのようなものが編まれているんですよね。

さらに、指の先端は三角柱のような形でとても美しい仕上がりだったんですよね。

わたしがチャートを欲しいと思った理由はこの緻密なつくりを自己流ではなく確認しで、サンカ手袋の伝統に触れられたら面白いなあと思ったからです。

チャートの中身はこれ・・・!

Dscn2086

日本のような図案と全然違うので焦りましたが、手袋を編む人なら丁寧に読めば理解できる内容でした。日本語図解とあったんだけど、A4のプリントが1枚あって、わたしはそれを手がかりにこのチャートを読み解いていますw

・・・日本で書かれる図案と違うな~と思いました。

ただ、実はこのチャートの存在を知る前に自分で起こした図案があって、その図案にかなりアレンジしてしまっています。手首などはほとんど・・・。

Dscn2087

そしてチャートでは模様も「ローズ」の模様ですが、わたしは「ドラム・アンド・トレリス」が好きなので、こちらもアレンジ・・・。

あと、今さらに困った問題に差し掛かっており、チャートで編むか写真のイメージで自分で考えて編むか、朝から悩んでいます・・・。

さて!

Dscn2083

今年はひさびさに柄編みをしたいなあと思い、いろいろやってますが、元々はわたしは模様編みが大好き♪

これ、アイリッシュヤーンの色見本です?どの糸もかわいいーーーっ!

時間見つけて自分のアラン模様のカーディガンなどを編みたいなと思うんだけど、それは多分来年の春以降・・・。気持ちを温めておこう・・・!

・・・悩ましくも、いとおしい、編みしごとです。

あ、ニットの話題ばかりですが、今って真夏なんですよね!

暑さでご飯が傷まないように、時々練り梅などをつくって余った梅干しの種をいくつも入れてから炊いて、ご飯の傷みをふせいでいます。

Dscn2007

みりんかお酒を少し加えると、梅の炊き込みご飯のようです?


ベルギーリネンのニットキャップ。

2014年08月01日 | hand knit  編みしごと

Dscn1969

夏にもニットキャプをかぶりたいけど、涼しい素材がいいなあと、昨年は自分用に「シルクコットン」の糸でニットキャップを編みました。

今年は相棒くんの夏用のニットキャップもつくってあげたいなあと思い、先日つくったリネンのレッグウォーマーと同じ「ベルギーリネン」の糸を使用して編んでみました。

わたしは口を折り返してちょっと高さをつけてかぶるニットキャップが好きだけど、自分自身が身長が高く、これ以上大きくなりたくないのでぜひ相棒くんにはそんなニットキャップをかぶってほしいなあと思うのだけど、彼はちょっとクタっと帽子の先端がたおれたニュアンスが好きだと言うので、こんな形になりました。

この形を優先したので、口のゴム編みは細い針を使わず伸縮性もない編み方にしています・・・。

Dscn1760

ニットキャップは、レッグウォーマーやミトンなどのようにまったく同じものを2つ作成しなくてもいいので、 だいたいのノリを決めたらもう編み始めて、心の向くままに色を入れたり減目をしはじめたりしていきます。

Dscn1756 口を折るとこんな感じでもかぶれます。

帽子類は、帽子の先端をどんな風にしたらいいかな?と様子を見ながら慎重に編みます。

気に入らなかったら迷わずほどいて・・・。

好きな形に落ち着いたら仕上げです。

ある程度目を残して、糸で引き絞るのもかわいいし、きっちり減目して絞らず仕上げるのもまたきれいだし。

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・・・自分のターバンも編もうと思い適当に編み始めました。ベルギーリネンのこの糸を2本どりで編んでいき、模様は気に入ったんだけどあまりにも糸の消費が早いし、分厚くなったので、ほどいてしまいましたが、この真ん中の模様、大好きなんですよね~。

蜂の巣みたいな模様です。

アイルランドの伝統的な模様だけど、こんな素材で日本人が編むと、どこかオリエンタルな感じになるような気がしてますます好きです。


リネンのレッグウォーマー。

2014年06月19日 | hand knit  編みしごと

Dscn1580 お気に入りのオーロラシューズ。

やっと編みあがり、数日使ってみています♪

模様を入れてみたくなったり、リブにしてみたりしたけれど、やっぱり極々シンプルなメリヤスだけで編んでよかったかな~と様子を見ています。メリヤスだけのものを編む機会は意外に全然なかったので、新鮮かも。

最初は日除けの腕のカバーをレッグウォーマーにしてもいいかなと思ったんだけど、なんとなくおばさんぽくて(わたしはガチおばさんですが)、レッグウォーマーを転用するという感じで使用してはどうかなと思って、レッグウォーマーとしてのデザインを優先して、親指を通す穴を閉じて筒状に編みました。

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ウールのレッグウォーマーは、すごく温かいので、春先から初夏でレッグウォーマーをするんだったらリネンだなあと思って。

でもここ数日はやっぱり車に乗るときの日除けにベビーユースしてます!

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ノースリーブや短いスリーブの服ではこんな感じ。

Dscn1570

今まで腕の日除けなんてしたことなかったけど、これいいですね!!

本格的に畑を再開して4年目なんですが、1~2年目は全然日焼け対策をせず、腕が日焼けと虫刺されで昨年は腕をひたすら出さずに我慢していました。

年齢も年齢ってこともあるし、今年からは手の甲とか腕はガードしてみようと思います!

家の中は涼しくても、外に出ると強い日差しで驚く6月です。


ベルギーリネンのレッグウォーマーとアームカバー。

2014年06月08日 | hand knit  編みしごと

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リネンの中でもとくに良質と言われるベルギーリネン。

昨年、わたしも栽培してみましたが、リネンはフラックスという植物からつくられます。

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小さいころから全然なじみのな花なんだけれど、なぜかこの花を見るととても懐かしい気持ちになって、自分でも栽培してみたんですよね~。

昨年の記事、「フラックス(亜麻)を収穫しました」です。

http://blog.goo.ne.jp/hudo-mau/d/20130712

わたしのつくる量(10mくらいの畝で2条分くらい)は、なんにもならないので、とりあえず部屋に飾ったり、ついこの間までドライにしてリビングにつるしてありました。

Dsc06949_2

さてさて、3月から時間のある限りはどんな短い時間でも畑に出ていました。

そしてやっと雨の季節になりました。

うっとうしいし、子育て中の身にはちょっと辛い梅雨だけど、ハンドワークが楽しめる好きな季節でもあります?

先月あたりから日差しが強いなあと思う日もあり、若かったころは日焼け対策なんて全然しないタイプだったのだけど、さすがに畑づくり4年目に入りちょっと日焼けが気になり始めて、今年はアームカバーを買おうかなと思っていました。

数百円くらいでも売っているアームカバー。

いざ買おうとすると迷います。

なんとなくイメージができてきて、やっぱりサラッとした素材の糸でごくごくシンプルな筒状のものがいいなあ・・・と思うようになり、結局好きな糸見つけて自分で編んだ方が早いかなあと思い、昨年から気になっていたベルギーリネンの糸を仕入れて、いろいろと試作してみていました。

糸が細く、植物性の糸はウールと違って1本1本を綺麗に撚ってあるので、針で1本残らずすくって一目一目丁寧に編み上げていくのでちょっと根気がいります。

しかも3号の細い針と細い糸・・・。

1段48目にしたほうでも160段ほど編むので7680目・・・。そしてそれをもう1回繰り返すので、15360目ですね~~

ただ、模様や柄編みは、1段1段慎重に緊張感もってやっているのだけど、今回は試作して結局メリヤスだけのごくシンプルなデザインにしたので、一目一目きれいにすくうことだけ気を付けてじっくり編めば、いつか仕上がる・・・とひたすら根気根気で編みました。

なんとなく模様を編みたくなってしまい、最初はリネンの糸で涼しげな透かし模様でも・・・と思ったんだけど、どうしてもレーシーな感じに仕上がってしまうので、あえてなにもしないことにしました。

(涼しくなる模様より、わたしは暖かくするための模様の方が好きな感じがします。今回はシンプルな編み物ですが、早く模様編みしたいなあ~~)

できあがって腕を通してみたら、シンプルな麻のセーターの袖のように見えて、Tシャツなどと合わせたら重ね着してるようにみえるような雰囲気になって、イメージ通りでホッとしました。

実は最初は親指を通す穴もあけていましたが、レッグウォーマーなどにもできるといいなあと思い一度完成させたものをほどいて穴を閉じました。

できあがりもぐっとシンプルになりました。

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実は、身体へのフィット感を重視して、これまた極シンプルな二目ゴム編みのアームカバーも考えて1本つくったのだけど、ちょっとこれは腕が太く見える。

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フィット感やずらしたときの応用などは利くけれど、やっぱり腕が太く見えるのは避けたい。

でも、これ、ほどかなかったんですよね。(編むのも時間がかかったしw)

レッグウォーマーにしたら、メリヤスだけの方も二目ゴム編みの方も、両方とてもキュートだったのです?

リネンのレッグウォーマーって、夏場の冷房対策とかにもいいかも!と思い、メリヤスをアームに、二目ゴム編みをレッグウォーマーにすることに決めました。

この糸で気に入っているところは、リネン78%コットン22%にしてあり、肌触りをよくするブレンドになっているところです。

なので、たまにパリっとしすぎて肌にチクっとくる感じのリネンの糸もありますが、この糸はそれが全然なくてとても気持ちがいいんです。

ほかのカラーもとても魅力的だったので、冒頭の写真のようなブルーグレーのような色の糸も仕入れて、これをわたしのターバンか、相棒くんのリネンのニットキャプにしようと思っています。

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何度も脚や腕に通して通して、ひっぱりすぎてちょっと伸び気味。もう片方ができたら一度洗いにかけてきゅっとひきしめたいです。

着用した写真は、すべて仕上がった頃アップできたらいいなと思います?

なんだか細い糸でデザインも迷いに迷って試作して、しかも細い糸で編むのも手間取り、この段階までに時間がすご~くかかってしまいました。

雨のない日はすでに強い日差しなので、早く使えるようにせっせと編もうと思います!

最後に…

ひさびさに針を仕入れました。

わたしは全然4本の針で編むのが苦でないので、輪針もセーターの首回りなどでしか使ったことがないのですが、スコットランドやアイルランドのニッターさんたちのようで面白そうだなと3号のアルミの製の輪針を選びました。

う~ん。

針の部分がとても短くて、指先に力をこめないとうまく編めなくて手が攣りそう・・・!

でも結局棒針4本に切り替えずに編み続けているので、針を持ち替えなくてもいい楽さがあるのかもしれません。

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まあ、ちょっとは慣れてきたけど、最初の一段目は手が攣りそうなんですよね!


「ながくて風土」でよく読まれている記事。

2014年03月01日 | hand knit  編みしごと

先日2周年を迎えました「ながくて風土」。

おかげさまで気がつくと、現在のアクセスが70374件となっておりました。

日ごろ遊びに来ていただいているみなさま、ご縁があって、たくさんの中からたまたま、こちらにお越しいただけたみなさま、ありがとうございます!

今「ながくて風土」では、どんな記事がよく読まれていると思われますか?

それは、前回も同様の記事をアップさせていただいた時と同じく

「わさび菜、食べ方、いろいろ」です。

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http://blog.goo.ne.jp/hudo-mau/d/20121110

この記事は一体通算、どれだけのアクセスをいただいたことかしら??

多分少なくとも2万アクセスはいっていると思われます。わさび菜は、マイナーなようで、とても美味しく人気のある野菜です。調理法によって、さまざまな美味しさがあるので、ぜひご覧になっていただければ・・・!

そして、こちらも長期に渡って不動の2位なんですが、

「アルカリウォッシュ、大さじ1の魔法」です!

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http://blog.goo.ne.jp/hudo-mau/d/20130130

こちらは、わたしの「セスキ炭酸ソーダ」=「アルカリウォッシュ」ライフを、簡単にまとめさせていただいたものです♪

今、セスキプラスという商品も出ているのですが、まだカバーできていないんですよね!また使ってみて、こちらでご報告させていただきますね

そして、3位は比較的最近の記事ですが、

「野呂栄作の毛糸」です。

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http://blog.goo.ne.jp/hudo-mau/d/20131113

野呂さんの糸については、ほかの記事でもいろいろ掲載させていただいていますが、なぜかこの記事。。。なにかの検索ワードで引っかかってくれるのでしょうかね?

そしていつも10位以内に入っていることが多いこの記事、今回は4位になっていました。

「長久手の伝統野菜(在来種)、真菜(まな)」です。

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http://blog.goo.ne.jp/hudo-mau/d/20121018

長久手の風土が生んだ美味しい野菜、真菜が注目されることは、わたしも幸せです。

真菜は、本当に甘さとかすかな苦味が美味しく、見た目の色や形もきれいで大好きな野菜です。

1年を通して何度も蒔きどきがあるので、比較的チャレンジしやすいお野菜でもあると思います♪

あとは、カテゴリへのアクセスで、「せっけん生活」「あみしごと、ぬいしごと」「保存食/つくりかた」「焼き菓子/つくりかた」「てづくり化粧品」・・・と続いていました。

そして、記事としての5位は、

「青唐辛子の収穫と、三升漬けの仕込み」です。

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http://blog.goo.ne.jp/hudo-mau/d/20130821

三升漬けは、もはや我が家に欠かすことのできない調味料です・・・!これを作るようになって、豆板醤を買わなくなりました・・・。

教えていただいた、渡部先生に感謝です・・・!

そして6位は、

「おばあちゃんのぬか床の再現・・・加賀、風来(ふうらい)さんのぬか床セットで」の記事です。

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http://blog.goo.ne.jp/hudo-mau/d/20130725

加賀のお漬物屋さんで、無農薬野菜の販売や自然食品の販売をされている「農」のアンテナショップ「風来」。

http://www.fuurai.jp/

無農薬苗も販売されています~!

・・・実は帰省中の長期間の留守を境に、ぬか床の調子が悪くなって、だめにしてしまい、今我が家にはさみしいことにぬか床がありませぬ。。。

また、夏野菜シーズンにつくりたいと思います!

こんな感じで、トップページだけではなく、過去の記事にもアクセスが続くんだなあ・・・と、わたし自身が不思議でおもしろいなあという気持ちになっています。

ともあれ、わたしはいつもこの数をみなさんの手仕事の数だと思っております。わたしはずっと、たくさんの方の影響を受けて手仕事を続けてきています。

いつもありがとうございます、これからもどうかよろしくおねがいします


ニットたちとの再会。

2014年02月28日 | hand knit  編みしごと

Dsc00002_14ひと月以上使用していただいて、今週お手入れさせてもらえました、スッキリ♪

今週は、たくさんのニットたちと再会できた一週間でした。

納品をさせていただいたニットですが、とくに手につけるミトン類は、使用して半月位すると、摩擦が特に大きいので、毛羽立ちが目立ってきます。

遊び毛のようなものが出てくるのでしょうか?

ほとんどの場合、一度ここで毛玉取り機をかけてお手入れすると、新品のときのようにスッキリとして、その後はあまり毛羽立ちや毛玉が出ずに落ち着きます。

やっぱり毛羽立ちはとても見た目が悪いので(古く見える)、できるだけ納品後に一度、様子をうかがいがてら、ニットのお手入れをしたいという思いがあって、できるだけ機会を見つけてニットのお手入れをさせてもらっています。

今週、いつもここにしまっているんだよと、小さなポーチから、ウチのニットを取り出してくれた友人がいて、こんなに大切にしてもらっているんだなあと感激

お預かりすることができるときはできるだけ一度洗いをかけてから毛玉取り機をかけますが、まるで新品のようにキレイになるので、わたしもすごく楽しいんですよね。

Dsc00011_4こちらは2ヶ月くらい使用されたものをお手入れさせてもらいました♪

そして、時を経たニットの状態も確認させてもらうことができるし、気になるところがあればそういった機会にお話聞かせてもらえたらいいなとも思うので、今後もできるだけお手入れをしていかせていただく方向でできたらいいなあと思っています。

一度納品させてもらったニットをもう一度キレイにしてお返しするのは、なんとも晴れがましい気持ちです・・・!

そして、注文してくださった方の手に戻ったとき、やっぱりとてもその方その方に似合っていて、これまたなんともいえず、うれしい気持ちです。

お手入れのことでわからないことなどあれば、いつでもご連絡くださいね。


アルパカ・メリノのベーシックなニット。

2014年02月21日 | hand knit  編みしごと

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先日、細身でグレーの「かのこ・はんどうぉーまー」のご注文をいただきました。

その方のお洋服や小物、雰囲気などを考えたとき、わたしの普段のニットがちょっと素朴すぎるなあとすぐ思ったんですよね。

それで、細身で真ん中の縄編みがなくてもいいかな=鹿の子編みだけでもいいかなあなどボンヤリ考えていたとき、ご注文者さんからも鹿の子編みだけでもいいかなあという内容のご連絡いただいたので、そこでピン!ときました。

いつもとてもスタイリッシュで、クールなスタイルのときもあるし、大人っぽいんだけど、ほんの少し甘めのスタイルのときもある方なので、上質な糸を使って、ベーシックなニットを編みたい・・・!

そう思いました。

ちょうど、アルパカやカシミアの糸を探していたときに見つけたアルパカとメリノウールがブレンドされた、とてもよい糸があったので、その色見本を見ていたらちょうどグレーがあったので、この糸でつくるのはどうかな?と提案させてもらい、作製を開始しました。 

この糸はベビーアルパカ50%に、メリノウール50%をブレンドしてあり、手触りが「!」って感じです。独特の「ぬめり(高級毛糸はこのように表現されることが多いです)」、やわらかい感触、そして編んで面にすると包み込まれるように暖かい・・・。

とてもきれいで華奢な手のご注文者さんだったので、そのイメージを大切に、いつもの糸より若干細いので、目数も増やしたし進みも遅かったのだけど、苦労の甲斐あって、イメージ通りのニットが編みあがりました。

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アルパカであれば、いつものニットよりもほんのちょっとだけお値段をプラスするだけで作製可能だということもわかりました♪

新しいパターンのニットをつくるのは、緊張しつつもとてもよい勉強になります。

そして彼女はとても素敵なアクセサリーを作る、つくり手さんでもあります。

そんなおしゃれな方に、ご用命いただけることは、本当にうれしいです。彼女のとても素敵な作品は、こちらでも見ることができます♪ 

http://ameblo.jp/keyumahiro/

nunogokoroさんや錆納戸さん、asさんなどわたしが大好きなつくり手さんたちにも、うちのニットを使ってもらっているのですが、いつもお洋服にとてもおしゃれにあわせて使ってもらっていて、「わ~かわいい・・・」とまるで人事のように眺めることもしばしばです。

みんながとても自分をよく知って、おしゃれを楽しんでいる感じがかっこよいよね。

どちらかというとファッションには疎いわたしだけど、ご注文いただいた方から、いろいろ教えてもらっているようで刺激になります。

ありがとう・・・!

今カシミアも探しているんだけど、1g100円くらいかなあ。

だいたい1点60~80gくらいは必要なので、原価考えると市販のいい手袋を買ってもおつりが来るかもしれませんね。。。

悩ましいわ!

またいつか、納得のゆくカシミア・ニットができあがって、こちらでもご紹介させてもらうときが来ればいいなあ・・・と思っています。

もう2月も下旬ですね。ぼちぼち糸の仕入れなどは控えて、在庫糸で家族のものを編んでニットシーズンもいったん終了です。


野呂英作「くれよんソロ」で編む、「ニット・ベレー」。

2014年02月19日 | hand knit  編みしごと

Dsc00002_11_3自分使いに徹して大きさやデザインを決めました。

シーズンの終わりまでになんとか編み上げたかった、ニットベレー。

シーズン中はたくさんミトン類を編みました・・・!今も並行して少し編んでいますが、ようやくベレーに取り掛かることができ、またまたレシピ作成に試行錯誤し、やっと完成しました。

糸・・・とても迷いました。

結局、野呂英作「くれよんソロ」no2を、2本取りで、極太毛糸で編んだニットほどの編み目でザグザグとした雰囲気にしてみました。

頭のてっぺんの形は、何度も編みなおして、この感じに落ち着きました。

最初はベレーのシッポ(でいいかな?)のようなアレもつけて、ちょっとお茶目な感じに編みましたが、わたしは背が高く、お茶目なニットをかぶる年齢でもないので、自分使いということに徹してこのデザインをひとまずやめました。

そして、てっぺんに向かってちょっとだけとんがらせてみましたが、これもなんだか若い感じで、デザインは好きなのだけど自分使いには・・・とやめました。

そして、ごくごくなんの変哲もないシンプルなベレーに。

普通のベレーよりも、結構大きめです。

わたしはよく髪をまとめますが、そのまとめた上からスッポリかぶれて、頭全体をホールドしてくれるような実用的なベレーが欲しかったんですよね・・・!

最後に、ツバキを刺繍したかったのだけど、とりあえずアタリでこういう花の毛糸刺繍。

Dsc00003_13_2

・・・来期にちょっと考えていることがあって、実用ニットのほかに、カシミア・アルパカなどのニットと、刺繍や飾りがついた装飾的なニットの2パターンもほんの少しだけつくって行きたいなあと思っているのです。

だから、刺繍をニットにきれいにつける方法や、刺繍の方法は、今からゆっくり考えたいなあと思っています。

わたしじゃなんなので末っ子にかぶってもらいました。

Dsc00005_13_3

黒い糸。それはそれはたくさんいろいろな糸を使ったことがあります。

でも野呂さんの糸は、ただの黒い糸でもなぜだかとても味のあるニットに仕上がって、本当に大好きです。

あと、この糸と同じ糸で、ベレーとおそろいのハンドウォーマーを編んでいます。

こちらはゆくゆく、ちょっと装飾的な感じで仕上げてみたいと思っています。

とてもきれいにアクセサリーを作るつくり手さんがみえて、その方にゆっくり相談させてもらいたいなあと思っているんです。

わたしにとってニットは「実用」ということがとても肝なんです。

でも、上質な糸のニットが必要なときや、ちょっと装飾品としてつけたいときも、これはこれで実用だなあと思って、全体の中のほんのちょっとだけど、こうしたものも製作してみたい・・・!と心の中でしばらくあたためていました。

もうすぐ春・・・!

でも、この時期の寒さはなかなか堪えますねぇ!もうすぐニットシーズンも終わりますが、つくったニットたちには、春先まで活躍してもらいたいと思っています。


ニットのお手入れ。

2014年02月07日 | hand knit  編みしごと

Dsc00005_9 左がお手入れ後、右がお手入れ前です。

ウールは、摩擦で毛羽立ってきて、それがさらに摩擦を受けて毛玉になります。

ニット帽やストールなどは、摩擦が少ないため何年経っても毛羽立ちなどがほとんどありませんが、ミトン類やレッグウォーマーは、使用中かなり擦れるので、早々と毛羽立ってきます。

最初の一度目が一番毛羽立って、あとは気にならないことが多いです。

冒頭の写真は、半月ちょっと使用した時点での、わたしの「あらん・みとん」です。

右のように毛羽立っています。

そこで、いつも使うのが・・・家電屋さんに売られている「毛玉取り機」。

Dsc00007_3

ひげぞりのような感じの機械ですが、これを数分、ニットの表面にかけてあげると、冒頭の写真左のようにスッキリ・・・

ウチのニットを使用していただいている方で、お近くの方はお手入れできるので、毛玉取り機などお持ちででい方は、よかったら声かけてください♪ 毛玉取りのお手入れをさせてもらいますね。

1~2度毛玉取り機をかけると、後はあまり気にならないことが多いです。

そしてお洗濯。

ウールは擦ったりもんだりすると収縮するので、ウール用の洗剤(わたしは「セスキ炭酸ソーダ」で洗浄します)を溶かしたぬるま湯かお水に浸して汚れを浮き上がらせて、軽くゆする程度に洗い、脱水もごくごく軽く行ったうえ、平干しをおすすめします。水分がほとんど飛んだら、仕上げに吊るして干せば形も崩れず、スッキリ干せあがります。

お手入れって、面倒だけど、割と好きです。

靴やバッグも、レザーならオイルを塗ったり、洗えない素材のものはブラッシングしたり、洗えるものは時々洗ったり。

・・・レザーのバッグや小物も手がけているnunogokoroさんに、レザー用のビーズワックスの注文を受けて、時々つくらせてもらっています。

nunogokoroさんのレザーバッグ、オイル仕上げで、とっても手入れが美しくされていて、素敵です。

わたしも、自分用のお手入れ用のビーズワックスをつくろうと思いました♪

家具にも使えると思うし、靴やバッグ、木製の小物などのお手入れにもいいなと思います。

・・・お手入れは、ちょっと面倒だけど、やればやったで愉しく、心が癒されて、満足できる作業のひとつです。


野呂英作「くれよん」「くれよんソロ」で編む、「あらん・はんどうぉーまー」。

2014年02月05日 | hand knit  編みしごと

【ニットカタログです】

Dsc00003_2野呂栄作「くれよん」no211を使って。

ご依頼を受けて、「あらん・みとん」の、ハンドウォーマー・タイプを作製しました。

昨年、レザーの手袋を新調したばかりだったそうなのだけど、1歳のお子さんの子育て中で、手先が開いているものがいいなあと思われていたとき、うちのニットを気に入ってくれて、「あらん・みとん」をベースに、このデザイン・・・ということになりました。

実は、店主のわたしも、「あらん・みとん」を毎日使っているのですが、糸は野呂栄作「くれよん」のno211♪

白を基調にしているし、模様も古典的で実用的な模様なのでとてもオーソドックスなんだけど、糸が淡くグレーやブラウンに変化していき、なんとも味わい深く編みあがるので、211番の糸をおすすめさせてもらいました。

ご注文いただいた方も、211番の糸を気に入ってくださって、製作スタート!

昨日やっとお届けできました。

ご本人につけてもらって写真撮影♪

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ネイビーのリネンのお洋服や、黒い皮ベルトの時計など、ご本人のお洋服や雰囲気によく似合って、思わずわたしがニンマリ・・・

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素朴なニットだけど、スタイリッシュなスタイルや、クラシカルな雰囲気などにも、意外と似合うかも・・・♪

昨日、今日と、特別寒いので、アラン模様のニットで、外の寒さをしのいでもらえたらうれしいです。