ときどき、ヤモリ君が登場してくれる。まだ生後1年には満たないような彼だが、みる度に成長してくれている。今から半世紀ほど前、私が受験勉強をしていると、灯りに引き寄せられた虫たちが、窓の外に集まっていた。それを目当てに、ヤモリ君がやってきていた。パクパクと捕食するヤモリ君に、お腹がいっぱいになったかい?と話しかけていたものだ。その当時に比べると、虫の数は激減している。ヤモリ君には、食糧難の時代なんだろうかなぁと、心配してしまう。