わがままじいさんの日記

日ごろの記録をなんでも書きます。

友よ

2010-06-16 | 


   友よ 

 友よ   
 自分は君に何と言おう
 自分はただ考えこむ
 何もかも知っているともよ
 悲しみも喜びも感じているように
 目を見はっているのだ

 この大雪の下に
 君も僕も生きている 
 銀細工のようなこの小さな金沢を
 自分は恋しているのだ 

 生まれ故郷の如く
 今日もまた思う
 君あるがゆえに
 ぼくはそう思う 

 友よ
 自分は感謝してやまないのだ 

                       1958.1.18 (19才)
             


わが母校

2010-06-09 | 

    わが母校 

 若葉のかおる小立野に
 朝な夕なと若人が
 集いよりくるわが母校 
 丘にそそるがわが母校 

 城下の南 学び舎に
 希望に燃える若人が
 学びはげむはわが母校
 平和の学び舎わが母校 

 南風そよ吹く小立野に
 平和を築く若人が
 競い集うはわが母校
 歴史に残るわが母校 

 しろやま(白山)おろし身にしみて
 学びし姿美しく
 人類愛へのわが母校
 輝き照るやわが母校 

            1957,12,20 (19才)
   

秋の小立野の朝

2010-06-08 | 
  秋の小立野の朝

 窓を開けるとひんやりとした風が身をちじこませる
 雲間より弱い朝日の光が窓を照っている
 カラカラと下駄の音
 豆腐屋のラッパの音(ね)
 オート三輪の音
 それが皆んなぼくの眠りをさます

 吐く息
 窓ガラスの白さ
 その中に寒さのみあった

 床の暖かさがおしい
 いつまでもいつまでも
 床を離れようとしない

 秋の朝のことだった

           1957,11,16 (19才)

秋の日にわれ思う

2010-06-07 | 

   秋の日にわれ思う

 南側の教室に
 秋の弱い陽がさしている
 ここは教室だ。僕らの
 そこで今、物理学の授業を受けている

 弱い日光ではあるけれど
 気持ちよい眠りの中に落ちて行きそうだ
 退屈さを乗り越えるには意思が必要だ
 すべての事柄に於いて意思が大切だ

                 1957.11.16 (19才)