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コラム保管庫

いろいろ

おとなりさん9月号 833

2025-08-06 18:39:58 | おとなりさん

委任状や契約書に自筆でサインができるうちに

キーパーズでは、ご遺族から遺品整理だけでなく不動産や車の売却など様々な相談が入ります。

その際に必要になってくるのが、委任状や契約書などの書類です。

依頼者の多くは相続人となる方々からなのですが、高齢の方が相続人であることも少なくありません。

その時に意識しているのは、手続きを敏速に行うことと同時に、依頼者が申し込み時に自分の意志をもって自筆でサインができるかどうかの確認です。

10年くらい前ですが、遺品整理後に、ご実家の売却のお話があり、買い手を探して半年近くかかって売り先が決まりました。相続人の方は、契約の一週間前はちゃんとお話をされていたのですが、一週間後に売買契約を開始しようと伺った時には、ご本人の意思表示が不可能になってしまったのです。

高齢の弟様が、一所懸命にその方に問いかけたんですが、ほぼ反応もなくボクも焦った記憶があります。

この方の場合、ペンを持って字を書くことができなくなっただけでなく、何度も話をしていた私の顔もわからなくなってしまったので、司法書士に依頼して法定後見人を選任してもらう手続きを依頼することになり、予定外の費用と時間がかかってしまったのです。

またある方の場合は、ご遺族の相続人を確定するための調査を弁護士に依頼する際に、相続人からの委任状をもらう必要があったのですが、ご本人が書くのが難しいからと奥様が代筆して送ってこられましたが、どうも話の流れがおかしいので確認するとご主人に頼まれたので自分が書いたとおっしゃったのです、もちろん再度書き直してもらうことになりました。

不動産の売買や登記に関わる場合は、ご本人の意思確認はもちろん、実印と印鑑証明、そして自署サインであることが必須なので、高齢の親や親せきが契約などを行う可能性がある場合は特に注意してくださいね。


おとなりさん8月号 833

2025-07-01 19:54:50 | おとなりさん

記憶と記録の共有と、物と遺品が進化を早める

どこの国のどんな人でも人間はいつか寿命を迎え、自分の記憶が消える時が来るのですよね。

その後、故人の存在は思い出となって遺族や知人の脳裏に記憶され残り続けます。

しかし、その遺族や知人が亡くなってしまったら、その人たちの中の記憶も消えてしまうのでその前に亡くなった故人の記憶はどんどん薄れていきます。

それでも、遺品が残されているうちは形や写真や文章などによって、それぞれの記録が残り続けることになるのですよね。

その記録された遺品を見ると、故人と会ったこともない人たちでも故人の人柄を知ることが出来るのです。

このように遺品や古物と言われる、生活雑貨(物)のすべてが歴史を繋いでることになるのですね。

また、昔から人間だけが生活を便利にするために、物や道具を考え作りその情報を共有して生活しています。

そして、遺された物を基準としてさらに改良が加わり新しい物が生れて生活スタイルは進化します。

しかし、動物や植物など人間以外の生物は命が尽きた時に、亡骸以外にほとんど残すものがないので、進化のスピードは人間と比較にならないほどゆっくりなのですね。

そう考えると、あまり物を持たない生活をしている原住民の方々は進化の速度がゆっくりですよね。

物や文字など何らかの形が残るということは、進化にとってとても重要だということが言えると思うのです。

私も遺品整理と言う仕事を通じて多くの方々の、遺品を拝見させて頂き様々なことを学ばせて頂いている中で、過去の自分の技術や知識があることが物や形や数字によって残っているので、それを基準として変化したり成長をているのだと最近思うようになりました。

言い換えれば、物や形にデータが記録されているようなものですね。


おとなりさん7月号 833

2025-05-26 14:19:49 | おとなりさん

事前整理を行う理由を明確に

最近、講演会の主催者様からの要望で、事前整理(生前の整理)のポイントや時期などのアドバイスになるようなお話もお願いできないでしょうか、という要望が多いです。

しかし、同居や入所、入院に伴って転居が必要になったので家財を整理するのならともかく、そのまま自宅に住み続けるのに、なぜ家財を片づけないといけないのかが私には理解できません。

”終活”という言葉が流行して、死についての準備や話がタブーでなくなったのは良い事だとは思います。

しかし、自分がいつ亡くなるか分からないのに、なぜ早々と荷物を片づけなければならないのかをもう一度よく考えてみてください、と講演ではお話するようにしております。

例えば、部屋に荷物があふれていて部屋の衛生状態がよくない場合や、足腰が悪くなって階段を上がれなくなったので二階の部屋を整理するため、など具体的な目的が有ればいいのですが、なんとなく「相続人に迷惑かけないように」という考えでは、片づけてしまってから後悔する可能性があるので注意してくださいね。

確かに、自分の身の回りの物の片づけを誰かにお願いするのは、申し訳ないという気持ちになるのは理解できますので、少しでも手間にならないようにと言う考えからそうなるのでしょうけど、極端に荷物が多いなど特別なことがない限り迷惑だと思わなくても良いのではないでしょうか。

迷惑を掛けるのは良くないことですが、迷惑とは、自らがするべき事を忘れてたり怠慢や手抜きなどの理由によって行わず、第三者の手を煩わせたり困らせたりすることですよね。

私を含めて、自分の死後に自らの遺品整理が出来る人は世の中に存在していないので、死後の事務処理のすべては誰かにやってもらうのが当たり前で、みんな順番で誰かのお手伝いをするものだと思いませんか?

 


おとなりさん 6月号 833

2025-04-19 17:56:41 | おとなりさん

故人の不動産を売却するのは名義を変えないと売れない

ある町の、分譲マンションの一室で76歳の男性が亡くなりました。

幸いにして発見が早かったのでお部屋の状況は綺麗なのですが、 相続人であるお兄様は高齢で病気もあり、「納骨の費用も相続手続きなどの費用もだすつもりはない、出来れば関わりたくない」とおっしゃっていたのです。

そのマンションは、某大手のマンションなので本来はそのマンションの売買はその会社がするのですが、事前の建て替えが発生したりと、イレギュラーな対応が必要となるために会社ではできないのでキーパーズさんのほうでお願いできませんか、となったのです。

一般的に不動産の売却をするには、まず遺産分割会議によって不動産を相続する人を決定してその相続人に不動産登記の移転登記をする必要があります。故人から相続した相続人が自己所有物件として売却するという流れが必要になるのです。

要するに、亡くなった故人の名義のままでは不動産売買が出来ないということになっているのですね。

箪笥や冷蔵庫テレビなどの所有者変更手続きは不要ですが、不動産は高額になることも多いので所有権を明確にしておく必要があるのです、これは自動車も同じで名義変更手続きが必要になります。

これから弁護士を介して相続人を確定される調査を行いますが、全てを完了するまでには半年くらいかかると思いますが、勉強になるので相続が完了するまでしっかりとお手伝いさせて頂こうと思います。

ところで、話しは変わりますが、

弊社グループの「肉肉どんぶりカレー」の”ばぁきん”ですが、調理担当のきんちゃんが体調不良のため、しばらく入院することになりランチをお休みしています、せっかく足をお運び頂いた方には申し訳ありませんが、数か月後にはリスタート出来ると思いますのでお待ち頂けると幸いです。 ※バータイムは20時から営業中です。


おとなりさん 5月号 833

2025-04-03 16:10:05 | おとなりさん

積極的にたくさん恥をかく努力をする

恥をかきたくないなと、人間のほとんどの人は無意識に意識して生活を送っていますよね。

恥をかくことによって、面目を潰されたり、自分の気持ちに傷が付いたり、トラウマになったり、恥をかくことは辛い事でしかないと思います。

では、恥をかくことのメリットって考えたことありますか?

先ほど書いた、辛い事のおかげて私はいっぱい学びを得ることが出来ました。

その中で、一番良かったと思えるのは、自分の前で他人が恥をかいた時にその人の気持ちが分かってあげれるということです。

恥をかいた人に恥の上塗りにならないように、気を配って接してあげることは人間力の成長にもつながると思っています。

また、いっぱい恥をかくと、恥をかいてもいつまでも引きずっていても仕方がないし、周りの人はそこまで気にしていないんだということに気づき、開き直りが早くなれたことは良かったと思っています。

昔、私は超が付くほどの恥ずかしがりやで、出来るだけ恥をかかないように、冗談を言ってすべったら恥ずかしいから発言も控えていたのですが、その後会社を経営し20年くらい前から講演会に講師で招かれるようになり、人前で話すのが恥ずかしくドキドキしながら訪問をしていたのが少し憂鬱な時期もあったのです。

しかし、ある日恥をかいても、いっぱい恥をかけば慣れるだろうと思ったのです。すると不思議なことにその日から緊張感が解けてドキドキがなくなったのです。

確かに、恥をかいてもいいやと思わなければ新しい事へのチャレンジも出来ませんので、日本初の遺品整理専門会社も創れていなかったかもしれませんね。

マイナスをたくさん経験しないとプラスが生み出せないのかもしれません。

だから今でも積極的に恥をかこうという意識を持ってチャレンジしています。