ふざん<書道WEB>

書道は漢字文化から発生した東洋の文明=哲学文化遺産であり、芸術=ARTよりも奥が深い。(2014.2.13記載)

いろは歌留多の五十音並べ

2016-04-07 13:09:04 | かるた

いろは歌留多=五十音並べ~


頭隠して尻隠さず  足元から鳥が立つ  阿呆につける薬はない
 開いた口にぼた餅   悪事千里   商いは牛の涎(よだれ)


犬も歩けば棒に当たる     一寸先は闇       一を聞いて十を知る


嘘から出た実(まこと)  氏(うじ)より育ち  牛を馬にする


得手(えて)に帆を揚げ  縁と月日、 縁の下の力持ち  閻魔の色事


鬼に金棒  負うた子に教えられて浅瀬を渡る  陰陽師身の上知らず



かったいの瘡(かさ)うらみ  蛙の面に水  陰裏の豆もはじけ時
稼ぐに追いつく貧乏なし  勝って兜の緒を締めよ  壁に耳あり(障子に目あり)
可愛い子には旅をさせ  金槌の川流れ


聞いて極楽見て地獄  鬼神に横道なし、 義理と褌は欠かされぬ<かかねばならぬ>
聞くは一時の恥(聞かぬは一生の恥)      義理と褌(ふんどし)


臭いものに蓋をする  臭い物に蝿がたかる  果報(くゎはう)は寝て待て
口は禍(災=わざわい)の門(元)  苦しい時の神頼み  腐っても鯛


芸は身を助ける  下駄と焼き味噌  下戸の建てた蔵はない
喧嘩過ぎての棒  喧嘩両成敗


子は三界の首っ枷  これに懲りよ道才坊(どうさいぼう)  志は松の葉
転ばぬ先の杖   子を持って知る親の恩  弘法も筆の誤り



三遍回って煙草にしょ  竿の先に鈴  触らぬ神に祟りなし   猿も木から落ちる


知らぬが仏  しわん坊の柿の種  尻(しり)食らえ観音


粋(すい)は身を食う  雀百まで踊り忘れぬ  墨に染まれば黒くなる
空き腹にまず(不味)い物なし


急いては事を仕損じる、 背に腹は代えられぬ  せんちで饅頭、 梅壇(せんだん)は双葉より芳ばし
 背戸(せと)の馬も相口(あいくち)     背に腹は代えられぬ


総領(そうりょう)の甚六  袖すり合うも他生の縁     損して得とれ



旅は道連れ(世は情け)  立て板に水  大食(だいじき)上戸の餅食らい
玉も磨かねば光なし


塵も積もれば(塵積って)山となる  地獄(ぢごく)の沙汰も金次第
提灯に釣り鐘


月とすっぽん、  月夜に釜を抜かれる(抜く)  爪に火をともす
月に叢雲(むらくも)



亭主の好きな赤烏帽子(あかえぼうし)
   寺から里
天道(てんどう)人を殺さず   天は自ら助くる物を助く

 

 

年寄りの冷や水   豆腐に鎹(かすがい)  遠くの一家(いっけ)より近くの隣
灯台もと暗し   時は金なり



泣き(っ)面に蜂  済(な)す時の閻魔顔  習わぬ経は読めぬ
生兵法は大怪我のもと


憎まれっ子世に憚(はばか)る  二階から目薬    憎まれっ子頭堅し~憎まれっ子神直し


盗人(ぬすびと)の昼寝  糠(ぬか)に釘      濡れ手で粟


念には念を入れ(よ)  猫に小判  寝耳に水


喉元過ぎれば熱さを忘れる  鑿(
のみ)と言え(いわ)ば槌(つち)  野良の節句働き



花より団子    針の穴から天を覗く   花より団子     八十の手習い


貧乏暇なし  瓢箪(ひょうたん)から駒が出る  貧相の重ね食い
膝頭で江戸行き  膝とも談合  人の振り見て我が振り直せ  人は一代名は末代



文(ふみ)はやりたし書く手は持たぬ    武士は食わねど高楊枝
河豚(フグ)は食いたし命は惜しし       梟鳥(フクロウ)の宵だくみ


屁(へ)をひって尻窄(しりすぼ)める   下手の長談義    下手の横好き


骨折り損のくたびれ儲け   仏の顔も三度       惚れたが因果
仏つくって魂入れず



負けるが勝ち  蒔かぬ種は生えぬ  待てば甘露(かんろ)の日和あり
正宗で薪割り



身から出た錆  身は身で通る裸ん坊  蓑売りの古蓑、 身うちが古み
三つ子の魂百まで



無理が通れば道理(が)引っ込む  昔とった杵柄         馬(むま)の耳に風


目の上の瘤(こぶ)  盲(めくら)の垣覗き     名人は人を謗(そし)らず


門前の小僧習わぬ経を読む  餅は餅屋  桃栗三年柿八年   もったが病(やまい)



安物買いの銭失い  闇夜に鉄砲     柳の枝に雪折れなし


油断大敵  幽霊の浜風     夢に牡丹餅    湯を沸かして水にする


葦(よし)の髄(ずい)から天井覗く  夜目遠目(とめとおめ)笠のうち  よこ槌で庭はく



楽あれば苦あり  来年の事を言えば鬼が笑う  楽して楽知らず


律義者の子沢山  綸言(りんげん)汗のごとし


瑠璃(るり)も玻璃(はり)も照らせば光る  類をもって集まる   類は友を呼ぶ


良薬(れうやく)は口に苦し  連木(れんぎ)で腹切る


論より証拠    論語読みの論語知らず    六十の三つ子


破(わ)れ鍋に綴(と)じ蓋  笑う門に(は)福来る  若い時は二度ない
若い時の苦労(辛労=しんど)は買っても(うて)せよ



芋の煮えたも御存知ない  鰯の頭も信心から  炒豆(いりまめ)に花が咲く
井の中の蛙大海を知らず



縁は異なもの(味なもの)  縁の下の舞、 縁と月日  縁の下の力持ち
遠慮は無沙汰



老いては子に従え  鬼も十八  鬼の女房に鬼神
驕る平家は久しからず


京に田舎あり   京の夢大阪の夢

いろは歌留多の勉強=1

2016-03-19 23:14:02 | かるた






いろはかるた一覧と意味 (江戸・京都・大阪 編)


いろはにほへとちり ぬるおわかよたれそつね ならむういのおくやまけ ふこえてあさきゆめ みしえひもせすん京

(江戸)京の夢大阪の夢     (当時出世の地であった京都や大阪へ行くには運が必要という意味を持たせていたと思われる、立身主世を夢見る青年に姿が(絵札に)描かれることが多い)        
(京都)京に田舎あり  (賑やかな都の中にも、開けない田舎めいた所があること)
 (大阪(名古屋)       (なし)
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(江戸)粋(すい)は身を食う  (花柳界や芸人社会の事情に通じて粋がることは、遂にその道に溺れて身を滅ぼすことになる)
(京都)雀百まで踊り忘れぬ        (幼い時からの習慣は年老いても抜けきれない)
(大阪(名古屋)墨に染まれば黒くなる  ()
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(江戸)急いては事を仕損じる
(江戸)背に腹は代えられぬ  (大事なことのためには、多少の犠牲も仕方がないということ、差し迫ったことのためには他を顧みるゆとりのないことの喩え)
(京都)せんちで饅頭
(京都)性は道によって賢し  (自分の専門分野のことに関してはよく精通している、 自分の仕事は非常によく知っていること)
(京都)梅壇(せんだん)は 双葉より芳ばし>>  ()
(大阪(名古屋)背戸(せと)の馬も 相口(あいくち)  ()
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(江戸)門前の小僧習わぬ経を読む       (お寺のそばに住む子供は自然とお経が読めるようになるということから、平生見聞して慣れていれば、知らず知らずの中にそれを学び知るとの喩え)  
(京都)餅は餅屋          (餅は餅屋のついたものが一番美味いという意味で、物事にはそれぞれの専門家があるの意)
(大阪(名古屋)桃栗三年柿八年  ()
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(江戸)貧乏暇なし  (貧乏なために生活に追われて、時間のゆとりが全くないこと)
(京都)瓢箪から駒(が出る)  (意外の所から意外のものの現われることの喩え、 ふざけ半分の事柄が事実として実現してしまうことなどにいう)
(大阪(名古屋)貧相の重ね食い  ()
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(江戸)縁は異なもの(味なもの)  (男女の縁は不思議なものであるという意)
(京都)縁の下の舞、  (縁の下の舞とは昔、陰暦2月22日に大坂の天王寺で聖徳太子聖霊会に行われた舞楽、 舞台の下で舞った、この舞が舞台に上がらず人に見えないところで舞われることから、誰も見てくれないところで苦労すること)
(京都)縁と月日  ()
(大阪(名古屋)(江戸)縁の下の力持ち  (人のために努力や苦労しても認められないこと、転じて、人知れず陰で努力・苦労すること、またそのような人の喩え)
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(江戸)知らぬが仏  (事実を知らなければ、仏のように穏やかで平然としていられるということ)
(京都)しわん坊の柿の種  (柿の種のような、何の役にも立たないものまで物惜しみするひどいけちん坊、 吝嗇家をののしっていう言葉)
(大阪(名古屋)尻(しり)食らえ観音  ()
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(江戸)身から出た錆  (自分のした悪行のために自ら苦しみ、また禍害を被る、自業自得)
(京都)身は身で通る(裸ん坊)  (身分や貧富、賢愚にかかわらず、人はそれぞれ身の程に応じて生きてゆくものである、 人は結局、自分本位に生きてゆくものである)
(大阪(名古屋)蓑売りの古蓑、  ()
(大阪(名古屋)身うちが古み  ()
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(江戸)目の上の瘤(こぶ)  (自分よりも実力や地位が上で、とかく自分の活動に邪魔になるものの喩え)
(京都)盲(めくら)の垣覗き  ()
(大阪(名古屋)目の上の瘤(こぶ)  ()
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(江戸)油断大敵  (油断は物事の失敗の原因となるから大きな敵である)
(京都)幽霊の浜風  (幽霊が塩気たっぷりの浜風に吹きまくられたように、ぐったりとして元気がない様子)
(大阪(名古屋)油断大敵
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(江戸)聞いて極楽見て地獄  (話に聞いていたことと実際に見たことでは、大きな違いがあるということ)
(京都)鬼神に横道(邪=よこしま)なし  (鬼神は道にはずれたこと、邪なことをしない)
(京都)義理と褌(ふんどし)は欠かされぬ  ()
(大阪(名古屋)義理と褌(ふんどし)
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 (江戸)三遍回って煙草にしょ  (「火の用心」と町内を3回まわった後で休憩をしようということから、休みは後回しにして、しっかり仕事をするということ)
(京都)竿の先に鈴  (騒がしいこと、おしゃべりなことを喩えて言う)
(大阪(名古屋)触らぬ神に祟りなし  ()
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(江戸)頭隠して尻隠さず  (一部の悪事や欠点を隠してもついに隠し切れないことに気付かぬ愚かさをいう、間抜けな様子)
(京都)足元から鳥が立つ  (鳥は離れていても人が近づくと敏感にさとって逃げる、その鳥が全く思いもよらない足元から飛び立つことから、突然、意外なことが起こることの喩え)
(大阪(名古屋)阿呆につける薬はない  ()
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(江戸)亭主の好きな赤烏帽子(あかえぼうし)==(烏帽子とは成人した男性のかぶり物のことで、烏帽子の色は黒が普通、一家の主人の好むものは、たとえ笑われるような異様な物事でも、家族はこれに従うものである)
(京都)寺から里へ  (檀家から寺へ物を贈るのが普通であるのに、寺から檀家へ物を贈る意から、物事の顛倒した喩え。本末顛倒なこと)
(大阪(名古屋)天道人殺さず  ()
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(江戸)得手(えて)に帆を揚げ==(得意なことを調子に乗ってする)

(京都)縁と月日、==(「縁と浮世は末を待て」と言う言葉の一部、良縁と好機会とは、時節の来るのを待つべきもので、あせっても駄目である)
縁と月日は末を待て(上方)
(京都)縁の下の力持ち  ()
(大阪(名古屋)閻魔の色事  ()
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(江戸)子は三界の首っ枷(くびかせ)  (三界とは過去・現在・未来を指す、親は子への愛情にひかされて一生苦労の絶え間がない)
(京都)これに懲りよ道才坊(どうさいぼう)  (これに懲りよというのを口拍子よく言ったもの)
(大阪(名古屋)志は松の葉  ()
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(江戸)文(ふみ)はやりたし(をやるにも) 書く手は持たぬ  (恋文を書きたくても文字が書けず、人に頼むわけにもいかない、気をもむ意)
(京都)武士は食わねど高楊枝  (武士は物を食べたくても、食べたようなふりをして楊枝を使って空腹を人に見せぬ、武士の清貧に安んずること、気位の高いことをいう)
(大阪(名古屋)武士は食わねど高楊枝
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(江戸)芸は身を助ける  (一芸に秀でていれば、それが生計の助けとなる)
(京都)下駄と焼き味噌  (味噌を板につけて焼いたのは下駄に似ているが、実は大いに相違するように、外形が似て実質の大いに相違する物事の喩え)
(大阪(名古屋)下戸の建てた蔵はない  ()

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(江戸)負けるが(は)勝ち  (詰まらぬ争いをせず相手に勝ちを譲ること、表面上は負けても、長い目で見れば自分に有益となり、勝ちに転じる)
(京都)蒔かぬ種は生えぬ  (準備をしていないと結果は伴わない、原因がなければ結果はない)
(大阪(名古屋)待てば甘露(かんろ)の日和あり  ()

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(江戸)安物買いの銭失い  (安価なものはそれだけに質も悪いから、買えば却って損失を招くということ)
(京都)闇夜に鉄砲  (闇夜に撃つ鉄砲。当らぬこと、また目当てのつかぬことの喩え、しても意味のないことの喩え)
(大阪(名古屋)闇に鉄砲

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(江戸)臭いものに蓋をする  (都合の悪いことや悪事を、外部に漏れないように隠そうとすること)
(京都)臭い物に蝿がたかる  (臭いものに蠅が集まるように、悪い者どうしは寄り集まるものであるという喩え)
(大阪(名古屋)果報(くゎはう)は寝て待て  ()

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(江戸)鬼に金棒  (たださえ勇猛な鬼に金棒を持たせる意から、強い上にも強いことの喩え、もともと強い者がさらに強くなること)
(京都)負うた子に教えられて浅瀬を渡る  (背に負った子に浅いところを教えられながら川を渡る、という意味から、賢者である、老練である、と自負する人でも、ときには思いがけないことを初心者に教えられることもある)
(大阪(名古屋)陰陽師身の上知らず  ()

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(江戸)喉元過ぎれば熱さを忘れる  (苦しかったことも過ぎ去れば全くわすれることの喩え、また、苦しい時には人を頼み、苦しみが去ればその恩を忘れることをいう)
(京都)鑿(のみ)と言えば槌(つち)  (鑿が必要だと言えば、一緒に使うはずの槌も用意することから、何事につけても気が利くことの喩え)
(大阪(名古屋)野良の節句働き  ()

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(江戸)芋の煮えたも御存知ない  (物事に無知または迂闊なことをいう)
(京都)鰯の頭も信心から  (鰯の頭のようなつまらないものでも信仰するとひどく有難く思える、 物事をかたくなに信じる人を揶揄するときなどにもいう)
(大阪(名古屋)炒豆(いりまめ)に花が咲く  ()

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(江戸)嘘から出た実(まこと)  (初めは嘘のつもりで言ったことが、偶然、事実となることをいう)
(京都)氏(うじ)より育ち  (氏素性の良さより子供から大人になる間の環境・教育が人柄に影響することが多い)
(大阪(名古屋)牛を馬にする  ()

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(江戸)無理が通れば道理が引っ込む  (無理な事が世に行われれば道理にかなった事は行なわれなくなる)
(京都)昔とった杵柄、  ()
(京都)馬(むま)の耳に風(念仏)  (馬は耳に風を受けても感じないことから、人の意見に少しも感ぜず聞き流していることの喩え)
(大阪(名古屋)無芸大食  ()

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(江戸)楽あれば苦あり  (楽の後には、苦しいことが来るものだということ)
(京都)来年の事を言えば鬼が笑う  (予想の付かない将来のことを言っていると笑われてしまう)
(大阪(名古屋)楽して楽知らず  ()

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(江戸)泣きっ面に蜂  (不運の人にさらに苦痛や不幸が重なることをいう喩え)
(京都)済(な)す時の閻魔顔  (借りるときはにこにこして借りても、返済するときには不愉快な顔つきをする人情をいう)
(大阪(名古屋)習わぬ経は読めぬ  ()

 

(江戸)念には念を入れよ  (注意のうえにも注意する)
(京都)猫に小判  (貴重な物を与えても何の反応もないことに喩えていう、転じて、価値のあるものでも持つ人によって何の役にも立たないことをいう)
(大阪(名古屋)寝耳に水  ()
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(江戸)月とすっぽん、  ()
(江戸)月夜に釜を抜かれる  (月夜に釜を盗まれることから、甚だしい油断の喩え)
(京都)月夜に釜を抜かれる
(大阪(名古屋)爪に火をともす  ()
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(江戸)総領(そうりょう)の甚六  (総領は長男、甚六はお人よしでおっとりした男性をさす悪口、長男は甘やかされて育つので、他の兄弟よりも世間知らずな者が多いという意)
(京都)袖すり合うも他(多)生の縁  (道行く知らぬ人と袖が触れ合うことさえ宿縁による、一寸した出来事もすべて宿世の因縁によるという意)
(大阪(名古屋)袖すり合うも他生の縁
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(江戸)良薬(れうやく)は口に苦し  (病気によく効く薬は苦くて飲みにくい、身のためになる忠言が聞きづらいこと)
(京都)連木(れんぎ)で腹切る  (擂り粉木で切腹するということから、不可能なことの喩え、「擂り粉木で腹を切る」とも言う)
(大阪(名古屋)連木(れんぎ)で腹切る
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(江戸)旅は道連れ世は情け  (旅では道ずれ同士が助け合い、世渡りでは互いに同情を持って仲良くやるのが良い)
(京都)立て板に水  (弁舌のすらすらとしてよどみのないさま)
(大阪(名古屋)大食(だいじき)上戸の餅食らい
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(江戸)葦(よし)の髄(ずい)から天井覗く  (細い葦の茎から天井を見る様子から、物事を狭い了見で判断すること)
(京都)夜目遠目(とめとおめ)笠のうち  (夜見たのと、遠方から見たのと、笠をかぶっているのを覗き見たのとは、女の容貌を実際よりも美しく見せるの意)
(大阪(名古屋)よこ槌で庭はく  ()
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(江戸)かったいの瘡(かさ)うらみ  ()
可愛い子には旅をさせ(上方)  (子供が可愛ければ、甘やかして育てるよりも苦しい旅行をさせて人生の辛苦をなめさせた方がよい)
(京都)蛙の面に水  (蛙は顔に水をかけられても平気でいることから、どういう仕向けや詰責に逢っても平気なさま)
(大阪(名古屋)陰裏の豆もはじけ時  ()
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(江戸)破(わ)れ鍋に綴(と)じ蓋  (破鍋にもそれに相当した綴蓋があるように、どんな人にもそれ相応の配偶者がいるとの喩え、 配偶者は自分相応の者が良いとの喩え、 似た者同士の方が釣り合いが取れて円満だということ)
(京都)笑う門には福来る  (にこにこしている人の家には福運がめぐってくる)
(大阪(名古屋)若い時は二度ない  ()
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(江戸)老いては子に従え  (年を取ったらば、全てを子に任せて従っていくのがよい)
(京都)鬼も十八、番茶も出花  (鬼でも年頃になれば美しく見え、番茶も出花は香りがよい、どんな女でも年頃には女らしい魅力が出る、という意味から、酷い者も、年頃にはそれ相応に美しく見えること)
(大阪(名古屋)鬼の女房に鬼神  ()
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(江戸)瑠璃(るり)も玻璃(はり)も照らせば光る  (瑠璃は宝石、玻璃はガラス、どちらも光を当てれば輝くことから、違う物でも同じように輝くという意味と、優れた人は輝きを放つのでどこにいても分かるという)
(京都)類をもって集まる (類は友を呼ぶ) (善悪にかかわらず似かよった者どうしが自然に集まる)
(大阪(名古屋)類をもって集まる(類は友を呼ぶ)
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(江戸)盗人(ぬすびと)の昼寝  (盗人は夜稼ぎのために昼寝をすること、他人に分からない行動の喩え、何事にもそれ相応の理由や考えがあるということ)
(京都)糠(ぬか)に釘  (手ごたえなく効き目のないことの喩え、 意見しても効果のないことを言う)
(大阪(名古屋)盗人(ぬすびと)の昼寝
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律義者の子沢山」  (家庭生活のまじめな人には子供が多い)(江戸)
綸言(りんげん)汗のごとし」 (汗が一度出ると再び体内に戻らないように、君主の言が一度口から出れば、その取り消しがたいことは汗が出れば体内に戻り入ることの出来ないのと同じであるということ)(京都)
綸言汗のごとし」   (==大阪(名古屋)
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塵も積もれば山となる」  (僅かなものも積もり重なれば高大なものになる喩え)(江戸)
地獄の沙汰も金次第」  (地獄の裁判でも金力で自由にできるという金力万能をいう喩え、 ましてこの世では、金さえあれば何事も思うがままだという喩え)(京都)
地獄の沙汰も金次第」  (==)(大阪(名古屋))
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年寄りの冷や水」  (老人に不似合いな危ういことをする喩え、 老人のいらざる差し出た振る舞いをすることをいう)(江戸)
豆腐に鎹(かすがい)」  (手応えや効き目が、まったく無いこと)(京都)
遠くの一家(いっけ)より 近くの隣」  (いざという時には遠くにいたり疎略にしている親類より,近くにいて親しくしている他人の方が頼りになる。遠くの親類より近くの他人。)(大阪(名古屋))
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屁をひって 尻窄(しりすぼ)める」 (失敗した後であわてて誤魔化そうとする様子)(江戸)
下手の長談義」   (話が下手な人に限って話が長くなりはた迷惑なこと)(京都)
下手の長談義」  (==大阪(名古屋))
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骨折り損のくたびれ儲け」 (苦労や努力が報われず無駄になり、疲れだけが残ること)(江戸)
仏の顔も三度」 (如何に温和な人、慈悲深い人でも度々無法を加えられると終には怒るの意)(京都)
惚れたが因果」 (惚れたのが運の尽き。好きになったのだからしかたがない。)(大阪(名古屋))
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憎まれっ子世に憚(ハバカ)る」 (人に憎まれるような人間が却って世間で幅を利かす)(江戸)
二階から目薬」 (二階にいる人が階下の人に目薬を点すように思うように届かぬこと、 効果の覚束ないこと、迂遠なことの喩え)(京都)
憎まれっ子頭堅し」 (人から憎まれるような頑固な人間のほうが,かえって世の中で威勢をふるうものだ。)
 「憎まれっ子神直し」 ()(大阪(名古屋))
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花より団子」 (風流を解せぬことの喩え、 名より実利を尊ぶことの喩え)(江戸)
針の穴から天を覗く」 (自分の狭い見識を基準にして、広大なことについて勝手な推測を下すことの喩え)(京都)
花より団子」 (==)(大阪(名古屋))
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論より証拠」 (物事は議論より証拠によって明らかになる)(江戸)
論語読みの論語知らず」 (書物の上のことを理解するばかりで、これを実行し得ない者をいう) (京都)
論語読みの論語知らず」(上方)
六十の三つ子」 (大阪(名古屋))
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犬も歩けば棒に当たる」 (物事を行う者は時に災いに遭う、やってみると思わぬ幸いに出会うことの喩え) (江戸)
一寸先は闇」   (未来のことは全く予測することができないことをいう。) (京都)
一を聞いて十を知る」 (聡明で一部分を聞いて他の万事を理解すること) (大阪(名古屋))
石の上にも三年」  (石の上でも3年続けて坐れば暖まるとの意から、辛抱すれば必ず成功する)(上方)
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