過去をふりかえり、未来へ

思い出せるだけのことを思い出し、書き綴る場所

丸岡城~永平寺~一乗谷

2009-07-31 23:50:00 | Weblog
昨日の石川県城巡りに引き続き、
この日は福井県の城を巡りました。

まずは丸岡城へ。
1576年、柴田勝家の甥にあたる勝豊が築いた城で、
昭和23年の地震で倒壊するまでそのまま残っていた
重要文化財に指定されている天守を持つ御城です。

天守は二層三階の小ぶりなもので、
内部は城の歴史などについてのアナウンスが流れている以外は
展示もほとんどないシンプルな造りです。



丸岡の後は、いつかは行きたいと思っていた永平寺へ。
曹洞宗の総本山です。

広い構内を1時間ほどかけて巡りましたが、
多くの修行僧が活動しておりました。
あれだけ観光客がいるなかで落ち着かないことと思いますが、
その中で動じないのは流石です。



その後、福井市街へ戻り、
福井城址へ。
現在は堀と石垣に囲まれた郭内に県庁が建っているという
ちょっとシュールな構図をなしております。
しかも石垣は地震などの影響で崩れかかっている部分があり、
ちょっと危険。



昼食は市街地にあるヨーロッパ軒にて。
日本におけるソースカツ丼発祥の店とのこと。
自分が考えていた味とは一風変わっていて美味でした。



その後、一乗谷へ。
戦国大名朝倉氏の城下町で、現在は整備がなされています。
福井駅から電車で17分程度なのですが、本数が2時間に1本・・・

復元町並み。
当時の武家屋敷などの様子が発掘調査をもとに復元されています。



朝倉氏館跡。
下は入口にあたる唐門です。




付:福井には、著名人の像が数多くあります。

市街南西方面の足羽山にある継体天皇(450~531)像。
全体的に頭と手が大きめに作られていますが、
何か意図があるのでしょうか。



足羽山から市街方面に行ったところにある左内公園内の
橋本左内(1834~59)像。
強い意志が窺える表情です。



中心街の駅南西部には北の庄城址があり、
8年ほど前に来た時と比べ、ずいぶんと発掘調査が進んだようです。

柴田勝家(1522~83)像。
夜間にはライトアップされ、勇猛で憤怒を内に秘めた様子が
さらに強調されるかのようでした。



お市の方(1547~83)像。
最期を勝家と共にした割には、像自体は
勝家像の背後に設置されています。



福井城址(県庁)にある結城秀康(1574~1607)像。
前来た時はなかったはずなので、新しい像です。
佇まいが異彩を放っております。



市街中央公園の岡田啓介(1868~1952)像。
海軍出身で首相までのぼりつめた一方で、
二二六事件の苦難に遭ったり、終戦に努めたりした人物らしく、
軍服姿ではありません。



岡倉天心(1863~1913)像。
彼自身は横浜出身ですが、父が福井藩士という
縁があるそうです。



由利公正(1829~1909)像。
当日は祭りの準備で、正面で設営作業がなされていたため
このアングルになってしまいました。



しかし、こうやって見ていくと、なかなかに一筋縄でいかない人物ばかり。
新田義貞終焉の地であり、蓮如や道元の活動の地でもあったわけで、
なんだか得体の知れないエネルギーを秘めた土地柄なのかもしれません。


七尾城、金沢城

2009-07-30 23:50:00 | Weblog
この日、行ってきました。

まずは七尾城。
能登畠山氏が16世紀前後に築いた山城で、
幾重にも連なる尾根を生かした巨大要塞であったことが
窺えました。

本丸下の桜馬場石垣
数段におよぶ野面積み石垣が特徴的です。





本丸石垣。
標高約300mの頂上が拠点となってました。



城下には畠山氏と七尾城の歴史についての展示がなされている
七尾城史資料館と、江戸時代の庄屋(飯田家)の建造物である懐古館が
あり、それぞれ見学してきました。

七尾を後にして金沢へ。
目的は金沢城です。

まず、お隣の兼六園から。
写真は蓬莱島。



兼六園自体は9年ぶりとなりますが、
当時は雪の中だったため、印象はずいぶん異なったものでした。

そして当時復元工事中だった金沢城址へ。
石川門(下の写真)から入城します。



さて、城内には多数の石垣跡が残されており、案内板で丁寧な解説が
加えられています。
ほとんどが打込接(石を重ね、すきまを石で埋めるタイプ)か
切込接(あらかじめ加工した石を重ねるタイプ)ですが、
上記2つのタイプを併設した石垣が要所要所で使われているのが
特徴的です。
※下の写真は石川門石垣。



また、城内には中心的な建造物として2001年に菱櫓・五十軒長屋・橋爪門続櫓が
再建されましたが、どれも雪化粧をまとったかのような鉛瓦と海鼠壁が
印象的で見ものでした。



菱櫓を裏側より。
視界を広げる目的で、その名の通り菱型の形状をした櫓です。


『ディア・ドクター』

2009-07-19 23:50:00 | Weblog
西川美和監督の新作ということで、見たいと思っていた映画です。


主演の笑福亭鶴瓶が演じるのは、小さな山間の村に住む伊野という医師。
伊野は、唯一の医師であり、献身的な姿勢も相まって周囲から
敬い慕われていましたが、実は無免許であるという秘密を抱えていました。

そんな彼が突然失踪。映画では伊野がなぜ無免許ながらも医師を
名乗るようになったのか?そのからくりは?
何よりもどうして失踪してしまったのか?等などの疑問について
失踪前と失踪後のシーンを交錯させつつ解明していきます。

香川照之、八千草薫、瑛太、余貴美子、井川遥などが主要な
キャラクターであり、それぞれの立場から鶴瓶と会話をかわしていく
シーンがストーリーを展開させていきますが、
人間のみを焦点にあてるのではなく、周囲の風景を併せることにより、
それぞれの心情に迫っていく手法が特徴的で、味わいがありました。

難点としては、ある程度先の見えてしまっている話であるため、
スローテンポな音楽を含めて冗長な感じもします。そんなわけで
それぞれ意味があるはずのいくつかのシーンを素通りさせてしまいました。

丹念につくりこまれているためか、1回見ただけではすべてのシーンを
カバーしきれない、というのが正直な感想です。
逆にいえば、何度も見返してこそ、この作品の価値が解るのかもしれません。

そういう意味では、DVD発売が楽しみな作品です。

『モンスターVSエイリアン』

2009-07-19 23:20:00 | Weblog
ドリームワークスの3Dアニメ。
『ディア・ドクター』の上映時間までに見られる映画は・・
と見当たったのが90分少々のこの映画。

なぞの隕石がぶち当たったことをきっかけに15mに巨大化した
ヒロインが、政府によって他の異種モンスターとともに
チームを組まされ、隕石を追って襲来したエイリアンを
やっつける、というお話。
展開上、数本は続編作れそう。

よく言えば安心して見られるファミリー向け映画。
悪く言えばDVDで十分。

『MW ~ムウ~』

2009-07-14 23:50:00 | Weblog
原作:手塚治虫
監督:岩本仁志
キャスト:玉木宏、山田孝之、石田ゆり子、石橋凌

秘密化学兵器「MW」をめぐり、主人公の結城(玉木宏)が
悪行を重ね、その幼馴染で神父の賀来(山田孝之)が
ジレンマを抱えつつ結城を改悛させおうと努めていくものの・・・
といった映画です。

見どころはとにかく玉木宏の悪役ぶり。
そのスマートな立ち居振る舞いと冷酷非情さは
見事にはまっていました。
一方、山田孝之の苦悩ぶりもよく伝わってきましたが、
なんとなく存在が希薄。

やはり諸般の事情でぼかさざるを得なくなった
同性愛描写は必要だったのかも。
あと、本筋を考えると冒頭の誘拐事件が長すぎな感じで、
演出に工夫の余地ありと思いました。

サントリー ザ プレミアムモルツ ドリームマッチ2009

2009-07-06 23:50:00 | Weblog
予定していたわけではありませんが、
職場の先輩が観戦券当選するという幸運に恵まれ
それに乗っかりました。ありがたいことです。



本年度はモルツ球団対ワールドジャパン(かつて日本代表経験が
ある選手の集まりらしいが、推薦出場も多いので厳密ではない)との対決。

今年の見どころは、バース・掛布・岡田の中軸対槇原(と捕手佐野)の
甲子園バックスクリーン3連発の対決、と聞いていましたが、
その場面以外にも、かつての名選手たちの登場、演出など
見どころ満載でした。

その中でも、特に注目を浴びていたのがワールドジャパンから
出場した桑田。選手紹介の時点から一番の大歓声でした。
先発して見事なピッチングを見せたばかりか、その後ショートで出場、
華麗なフィールディングを披露していました。
そんな桑田が打席に立つと、場内はそれはそれは盛り上がったものでしたが、
まさかホームランまで打ってしまうのだから、もう「何か持っている」としか
言いようがありません。

そんな桑田が敢闘賞に選ばれたインタビューで、野球をやれることに対する
感謝の思いを語っていたことは、彼らしいと思いつつも、深く心に残りました。
現役を退いたとはいえ、野球選手が一番輝くのはやっぱりユニフォーム姿
なのだなあと思わされました。