兵庫県にある川崎重工株式会社の前身、株式会社川崎造船所の初代社長、松方幸次郎氏は、企業経営の研究に非常に熱心で、当時、同社で係争中であった労働争議を、日本初の8時間労働制導入で、これを乗り切ったという。1919年のことである。
つまり、それまでは、1日8時間を超える労働が日本の産業界では日常的だったわけである。
今では当たり前の8時間労働時間制。これを謳う労働基準法の制定が1947年(昭和22年)であることを思うと、松方社長が如何に先鋭的な経営センスの持ち主だったかがわかる。
何でもこれを記念して、神戸市には、日本初の8時間労働制導入の記念碑が立っているという。
労働社会保険の分野を専門とする人にとっては、押さえておきたい歴史の1ページだと思い、ここにご紹介させていただいた次第です。
※写真は、神戸海洋博物館(カワサキワールド)に展示されているパネル。
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