建築士だからわかる〇〇教えます

最近思う住宅について

ひと・すまい・くらしという会社を立ち上げましたのは、ひとの健康と住まいや暮らしはとても密接に関係していること。
建物に使われている人工化学物質や電磁波環境を整えるだけでは限界があり、残留農薬や添加物、残留抗生物質などの影響のない食べ物、洗剤や柔軟剤、歯磨き粉や防虫剤など生活用品、加えてさまざまな環境要素など、それらを総合的に考えなければ問題は解決しないように思います。
私がしようとしていることをとある住宅雑誌編集をされている方にお話しさせていただいたところ、その方が「ひと・すまい・くらし」という名前をつけてくれました。

以前にもお伝えさせていただきましたが、1970年代以降、この世の中には化学物質や農薬が膨大に使われるようになりました。電気使用量も何倍にも増えました。

これらの化学物質や農薬、電気は、私たちの生活にとりまして、とても多くのこと、ものを与えてくれました。
それらの恩恵は忘れてはいけない視点と思います。日本のように平地の少ない国土で、病気や冷害に負けない農作物をたくさん作るにはどうしたらよいか?戦後の復興のためにたくさんの住宅を一日も早くつくるためにはどうしたらよいか?日本のように地震の多い国で住宅の安全を保つためにはどうしたらよいか?さまざまな知恵を結集して、いまがあります。また電気の恩恵も忘れてはいけませんね。


私は決してこれらの「農薬」や「化学物質」、「電気(電磁波)」を敵視する立場ではありません。
いままでいろいろと考え、良かれと思って実行してきた結果、農薬や化学物質、電気が使われてきたこと、またその恩恵にあずかってきたことは事実です。

しかし一方で「化学物質過敏症」や「電磁波過敏症」などの症状で苦しんでおられる方もおられ、また「農薬」が子どもの多動性などへ影響しているのではないか、とする論文も散見されるようになりました。

私は「農薬」や「人工化学物質」や「電磁波」を【否定】するのではなく、もしも影響を及ぼしている可能性があるのであれば、それらの影響のない、影響の少ない住まいをつくれないかな?という視点で活動しております。
否定は対立しか生みません。いままでの恩恵を忘れずに、でもいまある情報、技術でよりよい方向に進んでいけないかな?と思っています。

先日紹介させていただきました本では「農薬」が脳内のシナプスに与える影響の可能性や腸内細菌に与える影響の可能性が示されておりました。
人工的な化学物質や電磁波が「過敏症」という症状を発症させてしまっている事実もあります。

いまはどちらかといいますと共生するためにはどのようにしたらよいか、という議論が多いように思います。生きづらさを感じている方たちが平和に共に生きるための社会づくり。
私も現在生きづらさを感じていらっしゃるみなさんが笑顔で平和に暮らせる社会はとても大切と感じています。しかしもしも生きづらさをもたらしている原因があるのならば、それらの影響のない環境づくりができないかな?と思っています。
しかし原因の追及という視点からしますと、残念ながら根拠のない情報も多いこともまた事実です。
根拠のない情報に惑わされ、藁にも縋る想いで相談し、裏切られてしまっている方もおられると聞いています。

根拠のない情報が多いがために、私の話も一蹴されてしまうこともあり、原因の追究に対する根拠のない情報よりも、共生する社会づくりの重要性をと考えれるのはしごく当たり前の話です。
しかしきちんと私の話を聞いて、実際に建てられた化学物質過敏症の方にもお会いいただいたりするなかで少しずつ心をひらいてくださる方もいらっしゃいます。

まずは農薬の影響や人工化学物質に関する最近の論文や書籍をお読みいただき、その上で食べ物、住まい、電磁波など総合的な視点で家づくりの必要性を感じていただけましたら幸いです。

私は、特に小さなお子さんがいらっしゃるご家庭、これから子どもを産み育んでいくであろう世代の方たちに人工的な化学物質や農薬が極力使われていない、また極低周波の磁場や電場の影響のない家に住んでいただきたいと思っています。

ひと・すまい・くらし
 新井 伸宏


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